三井でみつけて

やっぱり私は中古物件! 自分流の部屋づくりを楽しむDIYママ

新築マンションからあえて中古マンションへ

千葉県柏市に住む石井あすかさんはDIYで自分流の自宅アレンジを楽しむ一人です。お住まいは築38年の約99㎡のマンション。玄関を入ると、まずその明るさに驚きます。

「もともとは玄関の右側に小さな洋室があったのですが、そこを土間に改装しました。ドアがない空間なので、窓から入る光が玄関まで届くんです」

玄関横の洋室をDIYで改装した土間。明るい日差しが玄関に届く

石井さんは結婚10年目。小学校2年生と幼稚園に通う2人のお子さんの4人家族。結婚してすぐ千葉県流山市に新築マンションを購入。そして上のお子さんが小学校に入学するのを機にこちらに引っ越してきました。

「結婚してしばらくは住環境に満足していましたが、子どもが大きくなるにつれ、だんだんと価値観が変わってきました。ひとつは、それまで住んでいたのが高層マンションが立ち並ぶエリアで、小学校の生徒数がかなり多く、もっとゆったりとした環境で子育てをしたいと思ったこと。もうひとつは新築で整い過ぎているので、リノベーションしようにもなかなか勇気がでなかったこと。住まいに手を加えたいのにできない。だんだんそのモヤモヤが大きくなっていたんです」

もともと幼少時代からものづくりが好きで、自分の部屋の壁紙を好きな色にしたりコンセントカバーを好きなデザインに交換したりと、今で言うDIYを楽しんでいたそうですが、就職後は寮住まいになり部屋を自由にいじることができなくなったとのこと。そして結婚して自分たちの住まいを手に入れたのに、今度は新しすぎて手を加えられない。ご自身でも気付かないうちにフラストレーションがたまっていたのかもしれません。

現在のお住まいは築年数が経っていたこともあり、引っ越すときにリノベーションを前提にしていたそうです。そういったことを面倒に思う人もいるでしょう。でも石井さんは逆に自分好みに作り上げる楽しみがあると感じ、すぐに購入を決めたと言います。

プロの技術、仲間の力を借りる

「リノベーションするにしてもすべてを自分でやるのは時間的に無理があります。そこで大きな部分はプロに依頼し、同時にその業者さんと相談して自分で手を加えていける部分を残してもらうようにしました」

たとえば玄関横の土間は、コンセプトを伝えたうえで設計・施工を依頼。そして完成した後にホームセンターで木材などを購入し、自分で棚などをつくるという具合です。子ども部屋は和室を洋室にリフォームし、建具の設計やコンセントの配線などもプロにお任せしたということです。

そしてお子さんたちの希望を聞きながら部屋の中をアレンジすることに。収納を改装した隠し部屋はお子さんたちのお気に入りの場所となっています。

収納スペースをDIYした隠し部屋。お子さんも大満足

「主人は私の趣味に理解を示してくれていますが、一方で『僕は手伝わないよ』というタイプ。でも逆にそういう感じだから自分のやりやすいペースでDIYを楽しめているのだと思います」

ただ、DIYする場所によっては人手が欲しいこともあるそうで、そんなときに駆けつけてくれるのが石井さんのDIY仲間です。石井さんの友人の一人がDIYサークルに参加していたため、その仲間にも声をかけるとあっという間にDIY好きが5人ほど集まってくれるそうです。

「みなさん、もともとDIYが好きだから大変な作業も気兼ねなく頼めるのでとても助かっています。みんなで何度も壁紙を貼り直したり、洗面所のタイルを貼って鏡を設置したりするのはすごく楽しい時間です。もともとこの家に引っ越したときに『ここを人が集まる場所にしたい』という思いがありました。DIYを通じて仲間が集い、住みやすい空間をつくる。これはかけがえのない時間です」

DIYと一口に言っても、ホームセンターで資材を買って家具などをつくったり、100円ショップなどに足を運び部屋を飾る小物などをつくったり……。いろいろな楽しみ方があります。石井さんはWebを見ながらコンセプトを決め、部屋を改装することを楽しんでいます。必然的に小物づくりよりも大がかりになるので、DIYの進み具合はゆっくりしたペースに。

「でもそれで焦ったりはしません。私がおばあちゃんになるまでに満足する家になっていればいいかなと気長に楽しんでいます。まだまだ時間があるから、きっと途中で趣味が変わったり、子どもが大きくなってやりたいことも変わるかもしれません。そうしたらそのときの気持ちに合わせて方向転換すればいいかなと考えています。だから気が楽ですよ」

DIY仲間とともに、鏡を設置しタイルを貼って全面的に作り変えた洗面所

夢は「おせっかいばあちゃん」

そんな石井さんの夢。それは"ご近所のおせっかいおばあちゃん"になること。高齢化社会が今以上に進んだときに、「困ったことがあればあすかばあちゃんに聞いてみよう」といろいろな人が訪ねてくる。石井さんが入居時にこだわってつくった土間は、そのためのスペースでもあると言います。

「今は夏になると子どもたちが寝転がりながら絵を描いていたりしますが、ここは"土間"と位置付けただけあって土足でも入れるつくりにしてあります。あえて玄関の横につくったのは生活スペースと区別するため。そして土間の窓からは公園を眺めることがあります。私は看護師なので、たとえば公園で遊ぶ子どもがケガをしてしまったときにちょっと手当をしてあげたり、同世代のおばあちゃんがリハビリがてら遊びに来てお茶を飲んでいったり。マンションというコミュニティの中で"街の保健室"のような場所にできたらいいなと考えています」

土間は土足でも入れる気軽な空間。将来は街の保健室に?

石井さんが"おせっかいばあちゃん"になるとき、この家はどんな姿になっているのか。それは石井さん自身もわからないと言いますが、石井さんの夢であった多くの仲間が集い、家族の笑顔が絶えない家になっていることは間違いなさそうです。

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