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悩める転勤族の妻、ぎゅうにゅうさんへインタビュー!

転勤族と呼ばれる種族がこの世には存在する…。世界が動いているように転勤族も動いている…!そんな転勤族の夫をもち、ワンオペ育児までも乗り切ったぎゅうにゅうさんへ5歳さんがインタビュー!涙あり、笑いあり、家族への思いを語りつくす。

ぎゅうにゅう

ぎゅうにゅう

Twitterで子育て漫画などを描いている主婦。とうにゅうちゃん、れんにゅうちゃんとの笑いあり、涙あり、奇跡ありの日々の子育て漫画が大人気。
Twitter https://twitter.com/gyuunyuu_umai

結婚、旦那さんの転勤、見知らぬ地での子育て、夫婦関係と仕事についてぎゅうにゅうさんをお招きしてお話を聞きました。

5歳 本日はよろしくお願いします!

ぎゅうにゅう よろしくお願いします、お久しぶりです。

5歳 ぎゅうにゅうさんは結婚してすぐに旦那さんの転勤で鹿児島に引っ越して子育てをすることになったんですよね?縁もゆかりもない土地で子育てすることに不安はありませんでしたか?

ぎゅうにゅう 地元が愛知なんですが、夫からは結婚する時に「転勤は多分ないと思う」なんて言われてたんですが、妊娠してすぐに転勤が決まったので、聞かされたときはオイオイ泣きました。

5歳 そりゃ泣きたくもなりますよね。結婚していきなり鹿児島行きが決まりしかも1人目の子育てを知らない土地で頼れる人もいない状況でやらなくちゃいけないという。

ぎゅうにゅう はい、私はもともと人見知りなのでいきなり新しい土地に行っても友達とかはできなくって、まだ小さかった娘を連れて近所の公園とかに散歩に行っていたんですが、そこでいつも遊んでいる子供たちと仲良くなって遊んでました。

5歳 子供が友達になってくれたんだ(笑)

ぎゅうにゅう なんか私に懐いてくれて、よく公園で一緒に遊んでましたね。その子たちが友達でした。なかなか大人のママ友的な人ができなくって孤独を感じている時期が結構ありました。

5歳 ただでさえ出産1年目とかは体力的にもそうだけど精神的に参っちゃう時期だから周りに話し相手になってくれる人がいないのは辛かったですね。

ぎゅうにゅう それまで私は人見知りだし、そんなに「人と関わるぞ!」って張り切るタイプではなかったのですが、子育てで大変な時に誰とも話せないって結構ツラいなって思いましたね。改めて大人との会話って大切なんだと気付きました。

5歳 旦那さんは子育てのフォローとかしてくれなかったんですか?

ぎゅうにゅう 夫は今も昔も家で何にもやんないですね。いつもアザラシみたいにリビングで横たわっています。

5歳 それってムカつかないんですか?

ぎゅうにゅう 結婚当初はイラッとはきましたね。世間では家事育児を積極的にやる旦那さんとか増えてると思うんですけど、うちの夫は逆でした。私も結婚して最初の方に夫に手伝うようにちゃんと仕込めば良かったのかもしれないけど、夫に教えてやってもらう労力とか色々考えると、夫に対して期待しない方が楽だということに気付いちゃったんですよね。

5歳 たしかに結婚は諦めが肝心だと僕も思いますね。期待するとこっちが疲れちゃうんですよね。

ぎゅうにゅう 私は結婚してすぐに「期待しない方がいいな」と悟って、そこからは逆にストレスがなくなりました。今は夫がアザラシみたいに横たわっていても「いるな」くらいにしか思いません。

5歳 こうやって話を聞いていると「ダメ夫」みたいに聞こえるんですが夫婦仲は大丈夫なんですか?

ぎゅうにゅう こんな旦那嫌だって言われたこととかもあるし思うときもあるんですが、何もしない代わりに何もしなくてもそれに対して文句言ったりはしてこないんですよね、そこがすごい楽で。ただ何にも考えてないだけなんだと思うんですけどね。でも私がのびのびとできるのは夫のおかげだと思ってます。

5歳 一緒にいて楽な人って意外と見つからないですよね。そういう意味では旦那さんは模範的な夫像からはかけ離れているけど、ぎゅうにゅうさんにとってはぴったりの人なのかもしれないですね。

5歳 話を聞く限りではワンオペ育児でしかも縁のない地方での子育ては大変だったと思います。どうやって乗り切ったんですか?

ぎゅうにゅう 孤独だなって感じるときとかにツイッターを見てたんですよね。子育てのことをつぶやいたり、マンガを投稿したりして、それに対してフォロワーさんとかが反応してくれるのがすごく嬉しかったんです。

5歳 僕と一緒だ!僕も結婚して友達との付き合いが全くなくなって孤独の末にたどり着いた先がツイッターでした。誰かの笑いを取りたい!って気持ちはずっとあったので。

ぎゅうにゅう 特に0歳1歳の頃って子育ても家にいることが多くて誰とも関わらなくなるんですよね。しかも鹿児島には知ってる人もいなかったし。まだあの頃は絵も下手でしたけど、子供の成長記録にもなるかなと思っていて日記のつもりでツイッターをやっていましたね。

5歳 子供との出来事とかでも記しておかないと忘れちゃうんですよね。僕も時々自分のツイートを読み返す時があるんですけど「あ〜こんなことあったな〜」って思い出します。

ぎゅうにゅう 子育て日記みたいなものですよね。

5歳 でも話を聞いているとぎゅうにゅうさんが漫画家として活躍しているのも振り返ってみれば旦那さんの鹿児島転勤があったからですよね。

ぎゅうにゅう たしかにそうですね。転勤が決まった時はオイオイと泣きましたが、あの引っ越しがなかったら、ツイッターに自分の居場所を求めることもなかったと思うので、今では漫画の連載とかもやらせて貰ってますがこうはなってなかったかもしれませんね。

5歳 人生ってどんなことがきっかけで変わるかわからないですよね。

ぎゅうにゅう 本当にそれはよく思います。私は小さい頃から絵を描くのが好きで漫画とか描いていましたけど、まさか自分が結婚して子供を産んでその後に漫画を描くようになるとは思いませんでした。漫画家さんに対してリスペクトの気持ちがあるので、自分で漫画家と名乗ることは躊躇しちゃいますね。

5歳 ぎゅうにゅうさんは最初の子育て、旦那さんの転勤、生活環境の変化など、ぎゅうにゅうさんにとっては大変なことが一気に重なったと思います。

ぎゅうにゅう それこそオイオイと泣いてしまうくらいに不安なっていました。人生の中で頑張らなくちゃいけない時、ここが踏ん張りどころだって時は必ず来ます。

5歳 僕も子供が産まれてから仕事の忙しさが重なって、嫁に子育てを頼り切っていた時がありました。今では「あの頃は大変だったよね」と振り返って、夫婦で笑い合っています。

5歳 今は絵を描くお仕事も積極的にやられていますが、一昨年には2人目のお子さんを出産されて両立するのは大変なんじゃないですか?

ぎゅうにゅう 2人目を産んだ時には転勤先からまた地元に戻ってきていて、私の実家も近くになったので精神的にとても楽になりました。いざって時に預けられる場所があるっていうのは本当に安心感がありますよね。

5歳 たしかに「いざ!」って時はあまりないんだけど、実家が近くにあるって精神的に助かりますよね。そういう意味では実家から離れている人は精神的に子育ては大変ですよね。

ぎゅうにゅう お仕事の打ち合わせとか都内にどうしても出なくちゃいけない時とか実家まで車で帰ってお願いしたりしてるので本当助かってます。両親も歳なのであんまり頼っちゃうと疲れさせちゃうと思うので遠慮はしますけどね。

5歳 孫の世話をすると明らかにライフゲージ減りますからね。寿命を削って見てもらうくらいの気持ちで、ほどほどにお願いする方がいいですよね。

ぎゅうにゅう 子供のお世話疲れますもんね…。でもこうやって東京とかに時々一人来させて貰うの本当息抜きになってめちゃくちゃありがたいです。このインタビューの後も原宿に好きなキャラクターのグッズを見に行くんですよ。実家に感謝です。

5歳 子育て中の息抜きは大切ですよね。うちの嫁も子育てで一番大変だった時期は明らかにイライラが膨れ上がるのが目に見えたのでガス抜きさせてました。ほっとくと爆発しちゃうので。

ぎゅうにゅう あ、子育てと漫画のお仕事の両立の話でしたよね。こないだ全然仕事できてなかったとき担当編集者さんに「つい子供と遊んじゃって…」って言ったら「子供と遊ぶのは立派な仕事ですから!」って言われてすっごく救われました。

5歳 理解のある担当者さんですね。

ぎゅうにゅう 私も漫画のお仕事を理由に子供たちとの時間をないがしろにするのは違うなって思っていて、子供をなによりも優先したいんですよね。その関わりの中で漫画に書きたいこともでてくるわけですし、子供と過ごす楽しい時間が一番大切なんです。だから担当者さんにそう言ってもらえて嬉しかったですね。

5歳 ぎゅうにゅうさんみたいに子育てしながら漫画書いていると、それこそ予定通りに進まないこともあると思うんですよね。でもちゃんと自分の状況を理解してくれる人と一緒にお仕事が出来ると安心してお仕事が出来ますよね。

ぎゅうにゅう それは本当に感謝してます。
今度、漫画が単行本で発売される予定で、書き下ろし描かなきゃいけないのにまだ全然描けてなくて頑張らなくちゃいけないんですよね。

5歳 楽しみですね。長女のとうにゅうちゃんも5歳ですから、もうぎゅうにゅうさんの漫画とか読み始めたりしてるんじゃないですか?

ぎゅうにゅう 自分の描かれた漫画が好きで単行本を繰り返し読まされてます。本当にエンドレスリピートで読まさせられています。

5歳 長女ちゃんが主人公ですもんね、そりゃテンション上がりますよ。

ぎゅうにゅう 育児系漫画って子供たちのプライバシーのこともあるので色々と考える部分とか悩むところもあるんですけど、将来子供たちが大きくなった時に読み返してみて、思い出として嬉しい気持ちになるようなものとかを残せればいいなと思ってます。いつまで描かせてもらえるかまだわかりませんが、今のところは喜んでくれているみたいです。

5歳 僕も息子たちや嫁のことをコラムに書いてますけど、将来読ませても楽しんでもらえるように書くようには心掛けてますね。ちなみに嫁はめっちゃ僕の書くコラムを楽しみにしています。
僕はぎゅうにゅうさんの漫画が大好きで、同じ子育てをする親として共感する部分も多いのですが僕だけじゃなくて、今も日本のどこかで孤独な子育てをしている人がたくさんいて、ぎゅうにゅうさんの漫画を楽しみにしていたりすると思います。これからもぎゅうにゅう家族の温かい物語を楽しみにしています。ありがとうございました。

ぎゅうにゅう これからも読者がちょっとでも楽しめるような、そして家族が後から読んで思い出になるような漫画を描いていきたいと思います。今日はありがとうございました。

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