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勤務先は自転車で15分。日常の買い物も、食事に行くのも自転車で。そんな自転車生活を実現しているのは、池袋のど真ん中にお住いの深田聡司（仮名）さん。学生時代から自転車が好きだった深田さんは、都心に住むことで自転車中心のライフスタイルを実現しています。
「勤務先はWeb系の広告代理店です。商品を撮影してコンテンツにするまで、ワンストップで手がけているので、デスクワークや屋内での業務がどうしてもメインになりますからね。朝の出勤で風に触れ、体を動かすこと。これが、僕にとっては最高のエンジンになるんです」
職場への自転車通勤について、深田さんはこう語ります。勤務先は自転車で15分。満員電車とも無縁で、仕事前のリフレッシュにもなる自転車通勤は、仕事に対しても良い影響を与えているようです。
「社会人になっても、自転車が頼もしい存在であることに変わりはありません。繁忙期になると、時には夜遅くまでオフィスに残ることもあります。そんな時、これから終電に揺られて帰るのか……と思うのと、自転車でさっと帰れるな！と思うのではモチベーションも変わってきます」
学生時代も、深田さんの足は自転車だったとのこと。写真を学んだ大学時代、休日になると奥多摩まで足を伸ばし、思うままに撮影を重ねていたといいます。体を動かし、好きなところで好きなショットをおさえる、そんな自転車の魅力が大好きだと語ります。学生時代に趣味として楽しんでいた自転車が、今は仕事へのモチベーションを高める役割も果たしています。
そんな深田さんが今の部屋を選ぶ時の基準は特になかったといいます。
「築40年で決してピカピカではないですが、きちんとリノベーションされていて、住みやすそうなマンションです。9階の角部屋で眺望が良く、隅田川の花火大会も眺められそう。洗濯機置場がないんですが、マンション内にはコインランドリーがありました。洗濯物干しなどの手間を考えたら、むしろこっちのほうがいいかも？と思いました。なので、欠点はまったく気にならず、ほぼ即決で借りることにしたんです」
深田さんの自転車生活は、勤務先の近くに住む、つまり都心に住むことで実現できています。一般的に都心に住む場合、家賃相場が気になるところですが、深田さんは部屋の設備は必要最低限で良いとしたことで予算内に抑えました。逆に都心に住むことでの利便性も感じているそうです。
深田さんの住む池袋は沢山の商業施設が立ち並ぶ大都会。「遊びに行くのも、洋服を買うのも、映画を観るのも、すべて池袋」と深田さんは言います。たしかに必要なものは何でも揃います。ですが、想像以上にその範囲は広く、必要な場所を全て歩いて回ろうとすると、案外時間がかかります。一方で、駐車スペースも少なく、狭い道も多いため、車では中々小回りの効いた移動は難しい。ですが、自転車であればビルの隙間を楽々と移動し、駅の逆側にもあっという間に移動できます。
深田さんは生活に必要な家の機能は最小限にし、代わりに都市を満喫することで利便性の高い生活を送っています。そして、それを可能にしているのが自転車というツールなのです。
深田さんの学生時代、アクティブな野外撮影の足だった自転車は、今、都心を自在に駆け巡る足に変わりました。そして今も、自転車は深田さんに「自由」を与えてくれる最高のパートナーです。
「競技用のピストバイクという自転車はシンプルな構造で漕ぎやすい。そして、パーツが少ないから整備も交換もしやすいのが特徴なんです。ツーリングに向いたドロップハンドルから、ゴーストップが多い街用にフラットバーハンドルに取り替え、ブレーキも整備しました。買い物でのお出かけが増えるから、小物を積載できるパーツもそろえています。都心生活をおくるうち、さらに自転車をカスタムすることもあるでしょう。これからどんな乗り方が楽しめるだろう――自分でも、ちょっとワクワクしています」
車は通行不可で自転車だけが通れる道、駅からは遠く駐車スペースもない店。そんなスポットも、この相棒がいたら問題ありません。深田さんは涼しい顔で自転車を走らせ、池袋をはじめとする都心の街を駆け抜けていきます。
目的地に最短、最速でアクセスし、じっくりと楽しみたい。
好きなところにストレスなく向かい、街全体を体で感じたい。
都心生活×自転車という軽快なライフスタイルを、深田さんは心ゆくまで満喫しています。
