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三方向にある窓から陽の光が燦々と入る、明るいリビング。窓際の至るところに植栽が置かれ、緑の葉を勢いよく茂らせています。小振りなダイニングセットと大きめソファの組み合わせも絶妙なバランス。ナチュラルな風合いの家具でまとめられた空間は、いかにも居心地が良さそうです。
フリーランスのイラストレーター、岩瀬匠さんがこの住まいに引っ越してきたのは約3年前。それまで都心に近い所に住んでいましたが、介護が必要になったお父様の側にいたい、という思いから、実家近くの現在の住まいへと移ってきました。部屋探しの条件は、陽当たりが良いこと。仕事部屋とリラックスできる部屋、それぞれの空間が独立していること。そして犬を飼えること。それは、自宅で仕事をする岩瀬さんにとって、仕事の成果に直結することでした。
「ここで長く暮らすと決めたこと、そして陽当たりなどの環境が良かったので、植栽が一気に増えました」と明るく話しかけてくれたのは奥様。現在、ご主人と奥様、フレンチブルドッグの愛犬とともに、この住まいで仲良く暮らしています。
美大を卒業後、すぐに始めたイラストレーションの仕事。岩瀬さんは、必要に応じて、会社員や経営者といった立場をとったこともありましたが、どのような立場であっても、イラストレーターという自身のスキルを軸に、自由に働いて来たと言います。そんな中、仕事がひと区切りし、今の家に引っ越すことを決めました。
「絵を描くこと自体が好きなので、仕事を始めた当初から『このタッチで行こう』とは明確に決めていませんでした。イラストレーションにおける作風は作者が決めるものではなく、世に出たもので決まっていくと思っています」と語る岩瀬さん。仕事を通して、様々なテイストやテクニックを学んでいく、そのプロセス自体が面白い! と新しいものを貪欲に取り込むフレキシブルな姿勢で仕事に臨んでいます。
制作作業のほとんどは、住まいの中で完結。仕事のための部屋はリビングから廊下を通った先にあります。
「かつて紙に絵を描いていた頃には広いスペースが必要でしたが、現在はPCと液晶ペンタブレットさえ置ければ十分。さほど広いスペースは必要ありません。自由に働くということで言えば、自宅でもどこでも仕事ができるようになったのは、技術が進化したおかげかもしれませんね」
引っ越し当初、奥様は会社勤めでしたが、現在はフリーのデザイナーとして活動。つまりご夫婦ふたりともフリーランスであり、仕事部屋も共有しています。仕事部屋とリビングの距離がちょっと離れているところも、この住まいを気に入った理由のひとつ、とのこと。
「この距離があるからこそ、仕事の時間とリラックスの時間を上手く切り分けられるんです。仕事に行き詰まったり、疲れたりしたらリビングに来てソファにドカッと座り、何も考えずに雑誌を読んだり、緑を眺めたり。だからリビングにはなるべく自分の作品や仕事の道具を置かないようにしています」
集中とリラックス、時間と空間をきれいに分けるのが、岩瀬さんのフリーランスとして自宅で仕事をするコツ。自身のペースが分かるようになると、仕事もスムーズに、ストレスなく進められる、と岩瀬さんは言います。
現在の住まいに来てから、ライフスタイルにも変化があったそうです。ひとつは車で移動するようになったこと。それまで都心だったために移動はバイクがメインでしたが、現在の住まいではお父様の送迎用と自分の趣味用ヴィンテージカー、2台の車を所有されています。引っ越したことで結果として、趣味の幅を拡げたい、という夢のひとつが叶えられました。
もうひとつは朝、ランニングを始めて心身ともに健康になったこと。
「都心に住んでいた時にも何度かチャレンジしたことはあるのですが、長く続けることができませんでした。ここは走っていると遠くに山が見えたりして景色が広く感じられ、とても気持ちいいんですよね。朝走ることで体が活性化し、仕事の出足も良くなって、一石二鳥です」
現在の住まいは都心からは少し離れたエリアにあるため、環境の良さが仕事にも様々な好影響を与えているそうです。一方で、時には街に出て流行を肌で感じ、インプットを仕入れることも忘れません。例えば若者たちのファッションを観察したり、お店の店頭の品揃えをチェックしたりするため、一日中街を歩き回ることもあるそうです。現在の住まいは、そうして都心に出掛けるのにも便利な立地なのです。
働き方を変え、住まいを変えることで、自宅の作業場を中心とした自由な働き方を実現した岩瀬さん。これからもお気に入りの住まいを中心にしたライフスタイルを送りながら、たくさんの作品を生み出し続けていくことでしょう。