三井でみつけて

自宅で開く料理教室。居心地の良さを追求する「職住一体」の空間づくり

「街」と「間取り」にこだわった家選び

東急田園都市線たまプラーザ駅から少し歩いたマンションの一室にある料理教室「Petit Citron」。同教室を運営する料理研究家・Citronヨーコさんは、自宅を教室にしてフレンチや和食、イタリアンなど幅広いジャンルのレッスンを開いています。

「当初から『自宅で料理教室を開く』という目的を持って家を探していました。2年間で3つの分譲マンションを検討したのですが、なかなか良い物件が見つからなかったんです。そんなときにこのマンションのモデルルームを内見して見事に一目惚れ。『ここしかない!』と、即購入を決意し、キッチンを中心に部屋のレイアウトなどをオーダーしましたね」

とくにこだわったのはロケーション。遠方の生徒さんが来やすいように急行電車が停まる駅で、駅から徒歩10分以内、市場にも行きやすく新鮮な食材が買える……など、料理教室に来る生徒さんへの配慮を一番に考えたといいます。2009年に転居し、今年で11年目を迎えました。

「たまプラーザには、行列ができるほど人気のパン屋や料理のおいしい居酒屋、無農薬の野菜が買える商店、駅前には百貨店もあり、なにより街自体に魅力がありますよね。住んでいる私はもちろん、教室に来た生徒さんも楽しめる街、というのがたまプラーザを選んだ理由です」

物件に関しても、陽当たりの良さや予算など、すべての条件を満たしていたといいます。特に重要だったのが「アイランドカウンターの設置」でした。料理のレッスンは一回につき大体6人程の生徒さんを招くため、全員がカウンターにまな板を置けるスペースが必要になるのです。

「アイランドカウンターを設置できる物件が思った以上に少なく物件探しは苦労しました。設置できる物件の中からいくつか内見しましたが、現在の家は、陽当たり・予算・立地がすべて希望に合っていました。探すのに時間はかかりましたが、納得できる家が見つかって良かったと思います。『料理教室を開きたい』という明確な目標があったからこそ出会えた家なのかもしれません」

自宅の魅力を語ってくれたヨーコさん

身近な人の協力によって成り立つ“居心地のいい教室”

フランス語で小さなレモンという意味を持つ「Petit Citron」。可愛らしい教室名に合わせ、インテリアや食器、壁紙などは白と黄色を基調にまとめられています。物件購入時から今の内装だったのかと伺うと、日曜大工が趣味のご主人が、鍋や食器を収納する後付の棚を設置したり、黄色の壁紙を貼ったりとDIYを楽しんでいるそうです。

「Petit Citron」のテーマカラーである黄色の壁紙が部屋を明るい印象に

「DIYは、主人が率先してやってくれるので助かっています(笑)。ただ、テーブルの脚や照明などは、引っ越し前から使っていた家具を多く使っています。長年使っている家具は愛着も湧きますし、模様替えをすれば息を吹き返しますよね」

ときには、壁の絵を変え、その雰囲気に合わせてソファのクッションの色を変えることも。模様替えは、ご夫婦の気分転換になっているようです。「自宅の料理教室は身近な人の協力がなければ続けられません。応援してくれる主人にはとても感謝しています」と、ご主人への想いも語ってくれました。

家でお仕事をされているヨーコさんは、体力維持のためにも体を動かす習慣をつけているそう。2年前からマラソンをはじめて、今ではフルマラソンを完走するほどの実力の持ち主。毎日20km走り込んでトレーニングに励んでいます。仕事だけでなく、趣味も全力で楽しんでいる様子が伺えます。

昨年には物置になっていた5畳の部屋をトレーニングルームに大改造したそうです。

「マシンを置くような本格的なものではないです。家具量販店で扉を鏡張りにカスタムした大きな衣装棚を買ってきて、ヨガマットを敷けるスペースをつくりました。ジムに行く時間がないときは自宅でセルフトレーニングできるので、とても重宝しています」

物置だった部屋をトレーニングルームに。部屋に入ると不思議と運動する気分が高まる

自宅を仕事場にするメリットについて聞くと、通勤が不要なのはもちろん、スキマ時間や深夜に翌日のレッスンの仕込みができるなど、料理教室ならではの利点を感じているそうです。何より、生徒さんからは“家の雰囲気”が好評だといいます。

「以前、大きな場所で教室を開く案が出たのですが、生徒さんから『ご自宅の方が実際に料理を作ってもてなすイメージが湧きやすいです』『自分の家にいるような雰囲気がPetit Citronの魅力ですよ』と言われてハッとしました。私自身も今の環境がとても気に入っています」

過去にさまざまな料理教室に通っていたヨーコさんは、自宅で開くアットホームな雰囲気の料理教室に惹かれて、「大きな教室ではなく、自宅で料理教室をやりたい」と考え、夢を実現しました。生徒さんにとっては、そんな「Petit Citron」の居心地の良さが魅力になっているのです。

寝る間も惜しんで料理を学んだ修行時代

ヨーコさんが料理研究家を志したのは15年ほど前。きっかけは旦那様との結婚でした。

「私の母はずっと料理の仕事をしていて、今も現役です。そんな母を見ていた私も幼い頃から料理をするのが好きでした。大人になってからは趣味で料理教室に通っていましたが、主人と結婚して主婦になったときに『料理の先生になりたい』という夢が明確になったのが始まりですね」

こだわりの広いアイランドカウンターで料理をするヨーコさん

また、過去に教育関係の仕事をしていたヨーコさんが感じていた「人に伝えることの楽しさ」も、料理研究家への憧れを後押し。5年間の修行期間は寝る間も惜しんで勉強に励み、本場フランスの料理学校に通ったり、和食の店で働いたりするなど、多種多様な料理をプロの現場で学んだそうです。

「さまざまな場所で料理と向き合いましたが、最終的に“家庭で作れる料理”をみなさんに教えたい、という答えにたどり着きました。『Petit Citron』では、お味噌作りやソムリエを呼んでのワイン会など、テーマに沿って家庭料理を作っています。毎日賑やかで楽しいですよ」

ヨーコさんは「これまでの経験はきっと何かに活かせる、無駄なことはないですよね」と朗らかに笑顔で語ります。仕事も趣味も全力で取り組むヨーコさんにとって、今の住まいはまさに“生活の主軸”となる大切な場所。これからもおいしい料理を振る舞いながら、たくさんの人を笑顔にしていくことでしょう。

※居室における料理教室の開催は、管理規約に抵触するマンションもあります。

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