三井でみつけて

食べに行きたい あなたの街のマンガ飯 Vol.2 〜小田急線成城学園前駅編〜みつめさんは今日も完食に登場!芳醇な香りが食欲を刺激する「サルメリア69」の「生ハム盛り合わせ」をご紹介!

■今回紹介するのは東京一の生ハム専門店「サルメリア69」

©ツレヅレハナコ•山崎童々/小学館

今回紹介するお店は山崎童々さん、ツレヅレハナコさん(原案・協力)による「みつめさんは今日も完食」(全三巻)に登場する生ハム・サラミ専門店「サルメリア69」(成城学園前)です。お店の紹介の前に、まずは漫画をチェックしましょう!

「みつめさんは今日も完食」は若手編集者・満留みつめがグルメブログの執筆を引き継いだ直後に、食の精を見ることができる“グル眼”がおでこに開眼!グル眼に導かれるままに隠れた名店を見つけ出し、完食を繰り返す…という内容です。

グル眼を持つ者にだけ見ることができる“食の精”が食べ物の歴史や文化、美味しい食べ方などを詳しく解説してくれるため、読めばあなたのグルメ知識がどんどん増えていきますよ。さらに、この漫画の原案・協力をしているツレヅレハナコさんは、食をテーマにしたブログやSNSで美味しい情報を常に発信し続け、グルメ好きから圧倒的な支持を得ている編集者さん!そんなツレヅレハナコさんが全面協力しているからこそ実在する隠れた名店をたくさん紹介できるんですね~。

各話の最後にはハナコさんによるコラムも掲載されているため、気になったお店の情報をより詳しく知ることができますよ。店内の印象や店主さんの人柄なども綴ってくれているため、漫画を片手にすぐお店に出掛けたくなってしまいます。

そして今回紹介する「サルメリア69」は2巻に収録されている第8皿のお話で出てきました。この店のオーナー・新町さんも漫画に登場してるんですよ!さっそく行ってみましょう!

■意外と知られていない成城という街

小田急線成城学園前駅に着きました!新宿駅から約15分。急行は停車するけど、快速急行は停まらない駅です。またバスを利用すれば渋谷駅や二子玉川駅、調布駅などの方面にも行けちゃいます。

「成城」といえば言わずと知れた高級住宅街のひとつですよね。また学校の数が多い学園都市としての側面もあり、公園など子どもたちが安心して遊べるスポットも多いことから、ファミリー層にも住みやすい街として大変人気があります。やはり駅前は高級スーパーや高級菓子店など、いわゆる“成城マダム”たち御用達の高級店が立ち並んでいますね。

さすが成城!モダンでリッチな雰囲気のお店が多い…と思いきや、こんなレトロな空気を漂わせる激シブな喫茶店なんかも点在していました。ゆっくりコーヒーを飲みながら読書を楽しみたくなる佇まいですね~。

駅の周辺の商店街を抜けると、大きく立派な一戸建てがずらりと並んだ高級住宅街が現れました。芸能人も多く住んでいるだけあり、人通りも少なく、閑静な住環境が特徴的です。

高級住宅街のイメージが先行されがちですが、駅からちょっと離れると木々や畑なども見ることができます。のどかで、治安も良くて、緑もたくさんある…一度でいいからこんな街に住んでみたいですよね!

■生ハムにワインにパスタ、そしてアメリカ?オーナーの“好き”が詰まったお店「サルメリア69」

そんな成城学園前駅から歩いて12分ほど。店の前に停められた大きなバイクと、生ハムをモチーフとしたロゴが目印の「サルメリア69」に到着しました。ちなみに店名の「サルメリア」はイタリア語で「ハムやサラミを取り扱う店」のことなんだって!

店内には生ハムをはじめとして、ワインやパスタ、オリーブなどがところ狭しと並べられています。おしゃれな家具が揃った店内は、オーナーの趣味がこれでもかと詰め込まれた作品のようで趣深いですね。また、イタリアンというよりもアメリカンな雰囲気があるのは、オーナーがアメリカのほうが好きだからなのだそう…。

メニューを見てみると、生ハムの種類がとにかく豊富!しかも、こちらのメニューは、仕入れによって日々入れ替えているそうで、いつ行っても新しい味と出会えちゃうんです。

■一度話はじめると1時間は話す!これが「サルメリア69」のオーナーだ!

こちらが「サルメリア69」のオーナー、新町さん。長髪に黒いハットが抜群に似合っていますね。
漫画にも登場しているので見比べてみると…

©ツレヅレハナコ•山崎童々/小学館

めっちゃ似てるーーー!
今回はそんな新町さんにお店を開いた経緯を聞いてみました。

なんでも、もともとはサラリーマンだったという新町さんは、ある日、イタリアに訪れた際に食べた生ハムがあまりにも感動的だったために、当時の社長に頼み込み、新しい事業として「生ハム」業をスタートさせたのだとか。しかし、当時はまだ時代が追いついていなかったために生ハムの需要は少なく、残念ながら事業としては撤退を余儀なくされてしまったそうです。

その後、会社を辞めた新町さんは、まだ生ハムへの情熱を冷ますことができず、このお店をオープンさせたそうです。最初はお客さんが来なくて、悪戦苦闘していたそうですが、訪れた人たちの口コミで徐々に広がり、今ではすっかり人気店に!

すぐに仲良くなれるようなざっくばらんな人柄が魅力です。生ハムはもちろん、新町さんと話したいという人気も高く、常連さんも多く足を運んでくれているそうです。

■削った瞬間から芳醇な香りが店内を包む!「サルメリア69」こだわりの生ハム。

それでは、マンガにも登場した「生ハムの盛り合わせ」を注文していきましょう。

「サルメリア69」で提供される生ハムは、なんとすべて注文を受けてから切られます。
なんでも切りたてじゃないと、香りを100%楽しむことができないんだとか。切り始めた瞬間から店内には、芳醇な生ハムの香りが広がり、食欲を掻き立てます。

©ツレヅレハナコ•山崎童々/小学館

生ハムの断面を見せてもらえました。ルビーみたいな深い赤さの赤身と真っ白な脂肪の対比がなんとも美しい…、思わずうっとり見惚れてしまいますね。

■削りたての生ハムは隣にオープンしたお店でワインと一緒に!

「生ハムの5種盛り合わせ」¥2,000(税込)

5種類の生ハムを盛り合わせた「生ハム盛り合わせ」。お皿にのせられる生ハムは毎回違うそうなので、何度食べても飽きさせません。漫画ではテイクアウトして外で食べていましたが、今は、最近サルメリア69の隣にオープンした「Osteria Quindici」でもいただけます。ここでなら切りたてをすぐ食べられるので最高ですよね!

「ニョッコ」¥200(税込)、「グラスランブルスコ」¥800(税込)
※Osteria Quindiciのメニューはお得なチケットもあります。

「Osteria Quindici」では、イタリアの軽食をベースにいろいろな料理を出しています。生ハムの旨さを最大限に引き出してくれる「ニョッコ」はイタリアの揚げパン。注文が入ってから作るのでアツアツで美味しい!辛口の「ランブルスコ」(発泡赤ワイン)も楽しめちゃいます。

■生ハムってこんなに違うの!?生ハムの味の違いがあまりにも衝撃的だった。

せっかく5種類も盛り合わせてもらったので、ひとつひとつ食べ比べてみました。
生ハムといえば、日本では一括にされがちですが、食べ比べてみると味が衝撃的なレベルで違いました。

「グアンチャーレ」

まずは、お皿の外側に盛られた「グアンチャーレ」。豚の頬肉、いわゆる豚トロを塩漬けにして熟成させたもの。しつこくない柔らかく優しい塩味と、口に入れた瞬間に味わえるほんのりとした香りが特徴です。

「クラッチャ」

お尻の部分のお肉。オーソドックスな生ハムでありながら、サルメリア69で味わえるクラッチャは脂の融点が低いため、口の中でとろ~りと、とろけていくのがポイント。芳しい木の香りがして、こちらも塩味は柔らかめ。脂の甘味がいつまでも口の中に。

©ツレヅレハナコ•山崎童々/小学館

「コッパ」

肩の部分の生ハム。食感は硬めなので噛めば噛むほど旨味が染み出してきます。塩味も強く、スパイシーな味わい。芳醇な香りも他と比べても強いため、食感とともに嗅覚も刺激する味わい深い一品です。

「サラメ・ソプレッサ・ヴェネタ」

ニンニクと黒コショウが特徴的なサラミです。ニンニクの香りがふわっと広がり、ワインとの相性は一番良さそう。コッパと同じくらい香りも強く、次から次へと手が伸びてしまうような美味しさです。

「サラメ・タ・トゥーフォ」

トリュフが散りばめられていて上品な風味がたまらない。赤身と脂身のバランスが非常に絶妙で、トリュフにも負けていない、生ハム特有の香りが鼻から抜けていく感覚はやみつきになりそう。

<終わりに>
とにかくたくさんの種類の生ハムがあるので絶対に迷ってしまいます。そんな時はオーナーの新町さんに素直に好みを伝えて、オススメを紹介してもらうといいですよ!優しく丁寧に選んでくれるので初めてでも心強いです。

「成城学園前?セレブの街でしょ?」そんなイメージは置いておいて、街を探索してみるとこんな面白いお店が見つかることもあるんです。店主や常連さんと仲良くなって、さらに別のお店を紹介してもらって…そんな風に街を知っていけるのもなんだか素敵ですよね。

■サルメリア69
所在地:東京都調布市入間町3-9-11 サミール成城
Tel: 03-6411-9496
営業時間:平日12:00~19:00、土・日・祝11:00〜19:00
定休日:火曜、水曜

※掲載の内容は取材時点(2019年4月)の情報に基づくため、変更される場合がございます。ご利用の際は事前にご確認ください。

関連記事

記事を探す

読んで発見
すまいのヒント

読んで楽しい
くらしのコラム