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リビングのレイアウトの基本と成功ポイント

リビングのレイアウトはどうする?基本と成功ポイントを徹底解説

家(部屋)を居心地よくおしゃれな空間にしたい…というのは誰もが思うこと。特にリフォームの際にしっかりと考えなくてはならないのが、家の中でも過ごす時間が長いリビングのレイアウトです。そこで、リビングのレイアウトの基本と成功のポイントについて解説します。さらに一般的な間取りに対応したレイアウト例も紹介しましょう。

リビングレイアウトの基本的な考え方

まず、リビングをレイアウトするときの基本的な考え方について説明します。リビングのレイアウトを決めるときは、以下のようなことを考えてみましょう。

リビングの使い方や重視するポイントを考える

最初に明確化しておきたいのは、リビングを「どんなことに使いたいのか」ということです。リラックスして過ごす場所にしたいのか、家族とのコミュニケーションを重視したいのか、子供を中心に考えるのか、来客も視野に入れるのか…などが挙げられます。

本来、リビングをどのように使うかは自由ですが、特に自分はどう使いたいのかを考えてみましょう。テレビを見ることが多いという場合もあれば、家族団らんの場として使う、子供の宿題や勉強を手伝う、音楽をよく聴くという場合もあるでしょう。また、最近はリモートワークでリビングを使う人も増えています。

ライフスタイルや好みを考える

自分たちのライフスタイルや好みをリビングに反映させることも重要です。家族が多い場合、リビングを共有していてもそれぞれやりたいことが異なるケースも多いでしょう。2人暮らしやシニア夫婦でも、リビングにそれぞれの居場所があることで心地良い距離感を保てることもあります。

どうすればリビングを家族が集まりやすく、過ごしやすい場所にできるのかを考えてみてください。

中心になるモノを考える

実際にレイアウトをするときは、まずリビングに必ず置く物を考え、その物を中心として配置を考えてみましょう。まずは大きく場所を取る家具の種類やサイズ、置き方を考えることで、大まかな方向性が見えてきます。具体的には以下の家具を基準にすると良いでしょう。

・ソファ

ソファはリビングに置く家具の中で最も大きいので、それをどんな向きや配列にするかでリビングの使い勝手や雰囲気が変わります。そのため、どんな大きさのどんなデザインのソファを置くのか、ということから決めていきましょう。通常はテーブルもセットで考えます。

・テレビ

テレビを見る、映画を鑑賞する、ゲームをするなど、テレビの利用が生活のメインになるときは、テレビの置き方を基準に考えます。とはいえ、テレビは単体では成立しないものですから、ソファの配置も一緒に考えることになります。また、テレビボードに置くのではなく、壁掛けにすることでスペースを確保しても良いでしょう。

・ダイニングテーブル

ソファを置かず、ダイニングテーブルを中心にして生活するケースも考えられます。ダイニングテーブルは食事だけではなく、家事や作業にも利用可能です。この場合、本来ソファを置くはずだった部分はフリースペースにするか、コンパクトなパーソナルチェアを置いて使うなどが考えられます。

・ローテーブル

ソファやチェアではなく、ローテーブルやこたつを使って目線を低くして過ごすという人も多いでしょう。最近はラグマットやクッションを使い、床で過ごすスタイルも人気です。小さい子供やペットと過ごす時間を大切にしたい家族にフィットしやすい家具といえます。そのような場合はローテーブルと合わせるラグマットの形状や大きさをレイアウトの初めに決めておくのがおすすめです。

・観葉植物やアクアリウム

観葉植物を中心に据えるというスタイルも考えられます。大きな鉢植えを窓際に並べる、あるいは壁面棚に置く、ハンギングプランターを使って吊るすなどして部屋をさまざまな観葉植物で飾るのも楽しいでしょう。ほかにもアクアリウムの水槽を置く、ちょっぴり贅沢なオーディオ装置を置くなど、趣味を生活の中心に置いて過ごしたい人は、それらに合わせたレイアウトを考える必要があります。

レイアウトを始める前に行うこと

どんなリビングにするかという基本を決めたら、家具などのレイアウトを始める前に次のことを行いましょう。準備をしっかり行うだけでなく、レイアウト変更後の生活を思い描くことが大切です。

部屋の採寸をする

リビングレイアウトの第一歩となるのが部屋の採寸です。奥行きと横幅、コーナーに柱が出っ張っている部分のほか、天井の高さや梁の高さも測っておきます。また窓の大きさも忘れずに採寸してください。なお、建築時や購入時(契約時)に受け取った図面が残っていれば、ひとつひとつメジャーで測る手間を省けます。こうして明確になった「部屋のサイズに合った家具」をそろえていきましょう。

コンセントの位置を確認

部屋のコンセントの位置も確認しておくこともポイントになります。テレビ用のアンテナ端子、電話用の電話回線コンセント、インターネット用の光コンセントなどの位置も要確認です。延長コードを使う方法もありますが、できるだけコンセントの位置に合った場所に配置したいところです。

回遊動線の確保を考える

家具をレイアウトする際は、回遊動線の確保にも配慮しなくてはなりません。1人がゆったり通れる幅は約60cmといわれています。そして、2人が頻繁にすれ違うのならその1.5~2倍の幅が必要です。このことを念頭に置いて、動線を確保できる家具の配置を考えましょう。

リビングレイアウトを成功させるポイント

リビングのレイアウトを成功させるには、いくつか押さえておきたいポイントがあります。以下のことを意識しつつ作業を進めていきましょう。

理想のイメージをかためておく

理想とするリビングのイメージをかためておくことも大切です。完全に再現できるかどうかは別にして、イメージが明確化されていれば、全体の雰囲気やインテリアのテイストを統一するために役立ちます。雑誌やウェブでたくさんの実例を見ればイメージが膨らみやすくなります。その中から「こんな感じがいい」というものが見つかるはずです。

家族の意見を聞く

リビングは家族が集まって過ごす場所なので、それぞれの意見をきちんと聞くことも欠かせません。リビングをどのように使いたいと思っているのかを聞き、話し合いながら、要望を反映していきます。リビングの中心になる物を考えるときや全体のイメージをかためるときから家族と一緒に決めていけば、スムーズに意見がまとまりやすいでしょう。

オープンスペースを作る

リビングの中に少しでもオープンスペースを作ることも心がけておきたい点です。きっちり隙間なく家具などを詰め込みすぎると、部屋が狭く感じられてしまいます。また、部屋の模様替えをする余裕がなくなってしまうのも問題です。ある程度、床が見えているほうが部屋は広く感じられるものなので、何も置かない場所を意識的に作ることもポイントです。

インテリアコーディネートの基本

リビングにおけるインテリアコーディネートのポイントについても見ていきます。基本として押さえておきたいのは次の3点です。

インテリアのテイストを決める

家具などのインテリアは、さまざまなテイストに分類することができます。ヨーロピアン、北欧、モダン、アジアン、和テイストなどがそれで、コーディネートを考えるときはこのテイストを統一するとバランスよくまとまります。

家具を同じメーカーの同じテイストのものに絞って選ぶのが最も簡単な方法です。あるいは似たテイストのインテリアを自分で選んで組み合わせるのも楽しいでしょう。

配色を決める

インテリアのカラーを統一させることも意識したいポイントのひとつです。部屋の中に多くの色が存在していると、それだけでごちゃごちゃとした印象になってしまいます。全体のベースカラー(基調色)を決め、それに対するアソートカラー(従属色)を決めて、さらにアクセントカラー(強調色)も設定してコーディネートするのが基本です。それぞれの割合はベースカラー75%、アソートカラー20%、アクセントカラー5%が理想的といわれます。

素材を統一する、ミックスする

木、布、プラスチック、皮革、ガラス、金属など、インテリアにはさまざまな素材が使われています。家具を同じ素材でそろえれば、テイストを統一することができます。

例えば、木と布など天然素材同士を組み合わせることで、柔らかで自然な印象になります。一方、木や布とプラスチックなど異素材をミックスすることが良くないわけではありません。上手に組み合わせれば、ナチュラルな印象のインテリアにモダンな素材の質感がアクセントになるなど、個性的な雰囲気を作り出すことができます。

間取りで考えるリビングレイアウト例

次に実際のリビングレイアウト例も見ていきましょう。ここでは主にソファをどのように配置するかをテーマに、一般的な間取りに沿った例を紹介します。

ソファをL字に配置する例

戸建てによくある間取りで、リビングにソファをL字に配置したレイアウト例です。少し異なる2パターンを用意しました。

(1)は大きい2人掛けソファ2つをL字に配置したもの、(2)は2人掛けソファを1つとパーソナルチェア2つを配したものです。どちらも一番手前の窓際にはテレビが置いてあります(窓は明かりを取るために壁の上方に設置してある前提です)。

■ソファをL字に配置するレイアウト(1)

L字配置は、家族の会話もテレビも楽しみたいという場合に向いています。大きいソファ2つの場合は座るスペースがゆったり確保できて、大家族でもリビングに集まって団らんの時間を過ごすことができます。反面、ソファでスペースが圧迫されるためにリビングへの動線が限られ、数人が動くと歩きづらいという問題が生じます。

■ソファをL字に配置するレイアウト(2)

そこで、(2)の実例では片方のソファをパーソナルチェアに変更することで、空間に余裕を持たせました。大きいソファを壁から離すことで、周囲を回遊できる動線も確保できています。
パーソナルチェアは簡単に動かせるので、普段大きいソファ1つで十分であれば壁際に寄せておくこともできます。このように可変性の高いレイアウトにできるのもメリットです。

ソファを対面2列に配置する例

こちらも戸建てのリビングレイアウトで、テーブルを挟んで2列にソファを配置した例です。

■ソファを対面2列にするレイアウト

2列の場合はソファが対面になるので、家族との会話を楽しみたい方や、来客が多い場合に向いています。
ポイントは、ダイニング側のソファの両サイドにスペースを空けて配置することです。これにより、奥のソファに座る人がスムーズに(ダイニング方向に)移動するための動線が確保できます。また左側の掃き出し窓との位置関係も良く、対面しているどちらのソファに座っても窓からの風を感じられ、外を眺めることができます。

リビングとダイニングのあいだを広く取る例

戸建てのリビングレイアウトで、リビングとダイニングのあいだのスペースを広く確保した例です。

■リビングとダイニングのあいだを広く取るレイアウト

リビングとダイニングのあいだには、あえて大きなソファを設置せず、広い空間を確保しています。こうすればリビングに入ったときに部屋が広く感じられるため、ゆったりとした空間を演出できます。

またリビングとダイニングのあいだにちょっとしたフリースペースを設けることで、小さい子供が遊んだり、ペットと過ごせたりする場所を確保しました。

ソファは部屋の奥に配置しています。そのため回遊動線を気にせず、大きめのゆったりしたソファを設置できています。テレビを正面から見るためのパーソナルチェアも配置していますが、空間に余裕があるので窮屈にならずに配置できています。

マンションでのリビングレイアウト例

続いては、マンションのリビングレイアウトの実例です。間取りでは手前のバルコニー側に大きなサッシ窓があり、バルコニーに面してLDKが横長に配置されています。特にマンションでこの形状の部屋が多く見られます。
そうした実情に合わせて、テレビを右側の壁に接するように設置しています。今回はテレビの位置をベースに2通りのレイアウトを用意しました。

■マンションのリビングレイアウト(1)

(1)はテレビに対して正面にI字のソファを設置したレイアウト例です。ポイントはやはり、ソファ周りの回遊動線を確保していること。この間取りの場合、特にダイニングテーブル周りはキッチンとの関係から狭くなりやすいので、リビング側の動線確保が大きな意味を持ちます。また、洗濯物を干すバルコニーへのアクセスもリビング側が主体ですが、ソファ周りの空間が狭いと非常に動きにくくなってしまいます。

■マンションのリビングレイアウト(2)

(2)ではL字ソファを配置していますが、動線を確保している点は同様です。L字ソファにする際も、バルコニーやリビングに隣接する部屋との導線を考えた上でサイズを選びましょう。特に限られたサイズの部屋におけるソファの配置は、普段の回遊動線や家事動線に配慮したレイアウトを考えることが重要です。

実例から見るインテリアコーディネート

最後に、リフォームの際にリビングレイアウトを一新し、トータルでインテリアコーディネートをした実例を紹介します。いずれもテーマに沿って、理想とする空間を実現したもので、その後の快適な暮らしが想起できるリフォーム例です。

※画像提供「三井のリフォーム」
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リビングレイアウトをプロに相談したい場合は?

リビングレイアウトはリビングを居心地よく快適な空間にするために欠かせない作業です。しかし、居住空間の広さや間取りとの兼ね合いもあり、思いどおりのイメージを実現させるのは難しいこともあります。さらに、実際に生活する上でストレスを感じにくくする回遊動線の確保も難しいと感じる人が多いようです。

もしキッチンやリビング・ダイニングのリフォームをお考えなら、レイアウトについてプロに相談してみてはいかがでしょうか。三井のリフォームなら、お客様のご要望やイメージを詳しくお聞きして、キッチン、ダイニング、リビングの設計、レイアウト、デザイン、インテリア販売までをトータルでご提案することが可能です。ぜひ「三井のリフォーム」にお問い合わせください。

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