老後の快適さが変わる、サービスレジデンス選びのポイント
充実した人生を送るための「ゴールデン・イヤーズ」という考え方
あなたは「老後」にどんなイメージをお持ちでしょうか? 期待感を持って「仕事を引退した後の、悠々自適な生活」を思い浮かべる方もいれば、安定した収入源が無くなった後のことや健康面の衰えを思い、不安に感じる方もいるでしょう。
総合マーケティング支援を行うネオマーケティングが2016年8月24日に発表した「ヤングとシニアの老後感に関する調査」結果によれば、20代の64.2%、50代の79.6%が老後に不安を感じているそうです。このように、日本では経済面や健康面などへの不安から、老後にマイナスなイメージを抱く方が多い傾向にあります。
一方、米国では(通常65歳以上の)老後を「ゴールデン・イヤーズ(golden years)」と称し、人生で最高の黄金期ともされています。退職後、第二の人生を思い切り楽しむための時間と捉えられているのです。
誰しも、金銭面や体調面の不安にとらわれることなく「ゴールデン・イヤーズ」を満喫したいと思うもの。そのためにできる準備の中でも、できるだけ早く始めておきたいのが、安心して暮らせる場所の用意です。
もちろん「元気でいられる間は、住み慣れた我が家で過ごしたい」という方が大半でしょう。事実、厚生労働省が2018年3月9日に発表した「健康寿命」の2016年推計値によると、現在日本人の健康寿命は男性72.14歳、女性74.79歳と年々延びてきています。さらに、平均寿命と健康寿命との差も年々縮まってきています。つまり、老後日常生活において介護などの補助を必要とする期間も短くなってきているということです。
これらの事実を見ると、わざわざ有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅に入る必要はない、と考える方も多いかもしれませんね。ですが、同じく厚生労働省が発表している「平成29年度 介護給付費等実態調査の概況」で、65歳以上における介護予防または介護サービスの受給者の割合を見ると、70代までは男女共に1割以下に留まりますが、80歳~84歳では女性23.4%、男性が16%に上昇。85歳から89歳では女性44.9%、男性29.9%と、80歳を境に何らかのサポートが必要となる高齢者が増えていることが分かります。健康面で何か気になることや不安なことが生じた際、いつでも専門家に相談できる環境というのは、予防の観点からも、不安なく伸び伸びとした老後を過ごすという観点からも、非常に有用でしょう。
老後の住まいの選び方は人それぞれ。しかし、もし年々高まる健康面での不安のせいで、せっかくの「ゴールデン・イヤーズ」を満喫できないというのであれば、少しもったいないかもしれません。先の調査結果からすると、少なくとも80歳になる前には何らかの備えをしておきたいものです。
そうはいっても「高齢者向けの住まいは今現在、健康面に不安のある方が入居するもの」という印象の強い方も多いでしょう。今元気な方が、わざわざ長年暮らした住まいを離れて高齢者向けのサービスに特化した施設に入る意味はあるのでしょうか? ここでは、元気な高齢者の方々向けに、自宅で過ごす以上に充実した老後を過ごすための選択肢の一つとして、シニア向けのサービスレジデンスをご紹介します。健康面の不安を解消するだけでなく、「より高品位で充実した老後」を過ごすためのサービスや設備が整えられた住まいについて、詳しく見ていきましょう。
老後の暮らしの優先順位を明確にして「住まい方」を考えてみよう
ホテルのように行き届いたサービスと、洗練されつつもくつろげる空間で、入居者の自由で豊かな暮らしを支えるサービスレジデンス。近年、元気で若々しいシニアの方々のために、「より上質な暮らし」を提案する物件が増えてきているのです。
数ある物件から自分の親にぴったりの、優れた住まいを選ぶための基準とは何でしょうか? 「第二の人生を快適に満喫」できるかどうかという視点で、次のようなポイントをチェックしてみましょう。
建物の品質
決して短くはない「ゴールデン・イヤーズ」。長期にわたって生活の拠点にする以上、住み心地の良さにはこだわりたいですよね。物件のパッと見の印象やデザイン性の高さだけでなく、長く快適に暮らすための設備や構造になっているかどうか、しっかりとチェックしましょう。
住み心地の良い建物というのは、設計段階から徹底した品質管理が行なわれているもの。検討中の物件を手掛ける会社のホームページやパンフレットで、その会社が過去に手掛けた物件や、品質管理体制を比較してみるのも良いでしょう。
また、建物の耐久性や耐震性の高さ、地盤に合わせた対策を取っているかも、押さえておきたいポイントです。
立地環境
老後、アクセスの良い場所に住みたいという方は多いはず。しかし一方で、できるなら緑豊かな場所でのんびり過ごしたいと思う方も多いのではないでしょうか。
内閣府が全国の35歳から64歳の男女6,000人を対象に行った「平成25年度 高齢期に向けた「備え」に関する意識調査結果」を見ると、高齢期に暮らしたい環境についての質問に対して最も多かった回答が「文化・商業施設が豊富で、公共交通機関が充実したところ」で63.5%。次いで高かったのが「山村・漁村、離島、別荘地など自然環境に恵まれたところ」13.8%となっています。
より満足度の高い老後を過ごすには、アクセスの良さだけでなく、自然を身近に感じられる住まいであるかどうかにもこだわりたいところですね。例えば周辺や敷地内に、四季の移ろいを感じられる緑豊かな庭園や広場を設けているサービスレジデンスも存在します。こうした庭園は、日々入居者の目や心を楽しませるだけでなく、時に入居者同士のコミュケーションの場としても機能します。このように、多方面から入居者の生活に彩りをもたらすための工夫が成されている住まいであるかどうかも、物件を評価する際の重要なポイントになりそうです。
日々のケアサービスなどの質
先述の通り、老後に抱く不安の中でも最も大きなものが「健康」についてでしょう。今は元気な方でも、年齢を重ねるにつれて「いつ何が起こるか分からない」ことに対する不安は本人の中でも、家族の中でも大きくなっていくものです。その点、常に専門スタッフが常駐するサービスレジデンスなら、日々の不安はかなり低減します。多くの方がシニア向け集合住宅のメリットに挙げる部分でもあるでしょう。
病院との医療連携はもちろん、建物内の医療施設や、いざという時のサポート体制など、物件や施設の種類によって、重点を置いているサービス内容は異なります。例えば「24時間体制で看護師などが常駐している施設」が良いなど、あらかじめご自身の優先順位を定めた上で、住まい選びを進めていくのが良いでしょう。不安から解放され、日々の暮らしを思い切り楽しむための重要なチェックポイントです。
想定される入居者層
上で挙げた内閣府の調査によると、「高齢期の生活で大切にしたいこと」についての質問(複数回答有)に対し、「友人や地域の人との交流」という回答が4位ながら47.4%と、5位の「スポーツ・運動」(29.1%)に大きく差を付けています。「健康」や「不安」に並び、「孤独」は老後三大不安の一つに数えられることも多い要素ですが、誰でも良いから話し相手がいれば解消できるのかというと、そうではありませんよね。
毎日をより豊かに、より楽しく暮らすには、自身と近い価値観を持った人々との交流が欠かせません。同じ屋根の下で暮らす入居者同士で良好な関係を築き上げていけるかどうかは、生活の質に大きく影響を及ぼします。
物件のパンフレットやホームページから得られる情報だけでなく、サービスの質やスタッフの人柄なども、ご自身が思い描く「上質な暮らし」に見合ったものかどうか、よく見極める必要があります。内覧会など、実際に提供されているサービスを体験できる機会があるのなら、参加してみるのもお勧めです。
「不安への対処」に留まらず、「より満足度の高い老後」のための住まい選びを
部屋の広さや医療サービスの質など、一人ひとり、検討項目や譲れないポイントは異なるもの。家族全員が満足できる物件を見つけるのは、なかなか難しいことかもしれません。だからこそ、準備は早めに始めることをおすすめします。
そして、老後の住まいに求める機能の中でも最も重要なものは何か。加えて、本人が老後の生活で最も大事にしたいと思っていることは何かを明確にさせておきましょう。その上で、それらをバランス良く満たす物件に的を絞っていけば、自ずと答えは出るのではないでしょうか。
定年はゴールではなく、第二の人生のスタートライン。「人生最高の黄金期」でもある大切な時間を充実させるには、先に触れた通りスタッフや入居者など、日々接する人々との交流も重要な鍵となります。住まいの設備やサービス面だけでなく、そこに生じるであろうコミュティにまで配慮した上で、最良の選択をしたいですね。
関連リンク:
三井のシニアサービスレジデンス「パークウェルステイト浜田山」
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