新しいライフスタイルに注目! 二拠点生活を考える

新しいライフスタイルとして注目を集めているのが「二拠点生活」です。二拠点生活は「デュアルライフ」とも呼ばれ、ふたつの地域に生活拠点を持つ暮らし方を意味します。平日は都心で働き、週末は二拠点目でゆっくりと過ごすといった暮らし方で、コロナ禍をきっかけにライフスタイルが多様化したことで注目を集めています。

二拠点生活を実現する人の多くはリタイア層や富裕層といった一部の人たちでしたが、コロナ禍の影響を受けリモートワークやテレワークが可能になり、多くの人たちにとって現実的になりました。実際に国も後押ししており、2021年3月には「全国二地域居住等促進協議会」が発足されました。地域活性化や地方創生、関係人口の拡大などを目的としており全国の地方自治体だけでなく、移住等支援団体などが参画しています(出典; 国土交通省「全国二地域居住等促進協議会」 https://www.mlit.go.jp/2chiiki/ )。そこで、この記事では二拠点生活のメリットやデメリットのほか、実現までの道のりを紹介します。

二拠点生活のメリット、デメリット

生活拠点が増えると一体どんなメリットがあるのでしょうか。都心と田舎というどちらの経験も楽しめるので、生活にメリハリが出るのが大きなメリットです。子どもがいる人にとっては、都心よりも子育てに最適な環境で過ごせるのもいいですね。また、都心での仕事と別に、田舎暮らしでは農業に挑戦するという人もいるそうです。農業というと、毎日農作物の様子をみないといけないイメージもありますが、大根やじゃがいもなどあまり手がかからない週末農業に向いている野菜もあります。都会生活ではできない経験が行えるも二拠点生活ならではです。

一方で、デメリットはなんでしょうか。一番のデメリットはやはりコスト面でしょう。二拠点目の居住費用のほか、都心と田舎を行き来する際の交通費も考える必要があります。金銭的な面だけでなく、移動時間をデメリットと感じる人もいるでしょう。二拠点目からの通勤が遠距離通勤になってしまいがちです。休日に緊急の仕事が入ってしまい出勤が必要になる場合など、勤務先との確認も行いましょう。

そのほか、拠点が増えるために管理の手間もかかります。細かなことですが、ゴミの収集日がバラバラだったり、来客スケジュールや荷物の受け取りなども細かく考えたりする必要があります。細かなことでも、積み重なるとストレスと感じる場合もあるので、二拠点生活のデメリットも事前に考えておきましょう。

Uターン、Iターンのトライアルとしての二拠点生活

次は、お試し移住としての二拠点生活について考えてみましょう。将来的にUターンやIターンといった地方移住を考えている人にとって、トライアルとして二拠点生活に挑戦するのはいかがでしょうか。完全移住をする前に、今の生活を維持しながら田舎暮らしを経験できます。

そこでの生活が満足できたら、本格的なUターンやIターンを検討するのがいいでしょう。いきなり完全移住し、失敗するという事態がなくなります。

三井でみつけてでも実際に田舎暮らしの夢を叶えた夫婦にお話を伺っています。埼玉県ときがわ町でキャンプ民泊をしたいという夢を叶えた夫婦も、最初から完全移住するのではなく、一時的に拠点と都心とときがわ町のどちらにもアクセスしやすい川越市に移し、二拠点生活をしながら完全移住を達成しています(参考:「自然の中で遊ぶように暮らす夢を、地方移住で実現」)。

このように一時的に二拠点生活を行う場合は、住む場所を賃貸で探してみるのもいいでしょう。もっと気軽に挑戦したい人は、貸別荘の長期滞在を利用してもいいですね。自治体によってはお試し移住を受け入れているケースもあるので、各地の取り組みを利用するのもおすすめです。

二拠点のすまいを探す方法

二拠点目のすまいを探すためにはまず、その場所で何をするかという目的を持つのが大切です。家庭菜園や農業がしたいのか、子育てをしたいのか、海の近くでサーフィンなどスポーツを楽しみたいのかなど目的は様々でしょう。

住む場所はもちろんですが、目的によってすまいも変わってきます。子どもがいる家庭では広いリビングや、子ども部屋、子どもたちの遊ぶスペースが必要でしょう。また、農業をしたい人は作業スペースや農具を収納する場所も必要です。

もうひとつ考えるべきポイントは、費用です。賃貸物件や購入物件といった種類の選択も、費用がわかれば考えていけますね。目的と費用を考えると、すまい探しがぐっと具体的になります。

また、テレワークやリモートワークの普及によって、二拠点生活が注目されていますが、二拠点目で仕事をする場合はその環境を整えるのも重要です。仕事ができる個室が必要な人は、物件探しの段階でも忘れずに押さえておきましょう。

他にもネットなどの通信環境も確認しましょう。山の中の場合、携帯電話が通じにくいという問題もあるかもしれません。問題があった場合は対応が可能かの確認も必要です。たとえば、三井不動産グループの三井の森が運営管理している「蓼科高原三井の森」「三井不動産の中軽井沢別荘地」「ミレーニア勝浦」では、高速インターネット環境を整えることができます。リモートワークでインターネット回線が必要であれば、このように通信サービスを売りにしている物件を探してみるのも方法のひとつです。

二拠点生活が具体的にイメージできていると、新しいすまいに何が必要なのかわかるので、ぴったりな場所や物件を見つけられるでしょう。

なお、実際に二拠点生活を始める時のポイントですが、住民票は滞在頻度の多いすまい側に置く必要があります。滞在が少ない住居に住民票があると、住民税を算出する時や行政手続きで思わぬトラブルを招く場合もあるんです。気持ちよく生活するためにも、予め確認しておきましょう。

都心と田舎、どちらの生活も体験できるため、人生を二倍楽しめる二拠点生活。検討している人は、ぜひこの記事を参考に新しい生活を具体的にイメージしてみてはいかがでしょうか。すまいモールでは、二拠点生活の記事を特集しています。こちらもあわせて参照してみてください。

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