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上大岡――。
神奈川県に馴染みのない人にとっては聞きなれない地名かもしれません。ですが、上大岡は圧倒的な交通の便の良さと暮らしやすさを誇る、横浜市内有数の繁華街です。
とは言え僕自身は、神奈川から東京に引っ越した後、上大岡を訪れるのは、約10年ぶり。
2008年の年末、僕の青春時代の思い出ソング、人気フォークデュオゆずの代表曲「夏色」が京浜急行電鉄「上大岡駅」の発車メロディに起用されたことを知り、聞きに行ったとき以来です。
そのときは、上大岡駅に到着後、わざわざ電車の発車を待ち、ゆずの「夏色」のメロディを聴いてから駅を出ました。忘れかけていた青春時代の記憶が蘇り、思わずセンチメンタルな気持ちになったのを今でも覚えています。
それから10年の月日が経ち、今の僕はこの街を歩いて何を感じるのでしょうか。
駅名:京浜急行電鉄・横浜市営地下鉄「上大岡駅」
ランドマーク:大岡川
京浜急行電鉄と横浜市営地下鉄が走る「上大岡駅」は、横浜駅まで約10分、品川駅まで約32分と通勤・通学に利用しやすいだけではなく、羽田空港国内線ターミナル駅まで約33分と、出張や家族旅行にもアクセス抜群。
駅を出ると巨大なバスターミナルがあり、横浜市営バス・神奈川中央交通・江ノ電バス横浜・京浜急行バス・近畿方面の高速バスが発着。
上大岡駅は、横浜市の副都心として市街地再開発事業が行われ、1990年代から駅前は大きく変化。横浜市港南区が策定した都市計画マスタープランに基づき、駅周辺のバリアフリー化が進められています。
家族の介護が必要な人や、老後まで長く暮らすことを考えると、駅周辺のバリアフリー化は重要なポイント。足腰が弱った高齢者や車イスで移動する人にとって、段差のない生活は時間の短縮だけではなく、心理的な負担も軽くなります。
駅ビル「ゆめおおおか」内には、デパートの「京急百貨店」や、ショッピングセンターの「ウィング上大岡」の他、行政サービスコーナー・大手銀行の支店・郵便局など、生活に欠かせない施設が一同に揃っています。
共働きの家庭にとって、深夜1時まで営業している「富士スーパー」は心強い存在。仕事で帰りが遅くなっても、食材や日用品の買い物ができます。
他にも駅周辺には、映画館やカラオケ、ボーリング場など娯楽施設が充実。さらに、「camio(カミオ)」や「mioka(ミオカ)」など、複数の大型商業施設が並びます。
駅前にタクシーのりばがあるため、両手がふさがるような買い物をしたときや、帰りが遅くなったときも安心ですね。
上大岡の暮らしやすさを象徴するのは、これまでに紹介した駅周辺の施設だけではありません。
上大岡駅西口裏の住宅地の狭間には「大岡川」が流れています。川のすぐ横に遊歩道があり、川のすぐ横を散歩できるようになっています。
名物は、春の桜。川沿いに京浜急行電鉄の日ノ出町駅付近まで移動すると、川の両サイドには満開の桜が咲き誇ります。お花見シーズンには多くの出店が並ぶため、お祭り気分も堪能できます。
こちらは、上大岡駅から徒歩約7分の距離に位置する「横浜東邦病院」。
整形外科・内科・眼科・皮膚科・外科など複数の診療科があり、午前・午後だけではなく、18:00〜20:00の夜間も外来受付をしています。(※科によって受付時間が異なり、土日・祭日は17:00まで)
生活を営む上で、心を豊かにする自然や安心材料となる総合病院は欠かせない存在。
駅の賑わいから少し離れると、よりリアルなこの街の暮らしやすさが見えてきました。
ここは、上大岡駅西口にある「上大岡中央商店街」。一歩足を踏み入れるとお惣菜の芳しい香りが漂います。夕方の時間帯には「惣菜 久野屋」で、お惣菜を吟味する買い物客の姿が見られました。
5月にオープンしたばかりのタピオカ専門店「Celeb 縁味」は、学生を中心に多くの若者で賑わいます。
新旧織り交ぜた店舗が軒を連ね、日々の買い物や流行りのグルメまで楽しめる「上大岡中央商店街」は、駅周辺と同じく「暮らしと娯楽が同居する」スポットです。
上大岡中央商店街を抜けた先には「ミツワセンター」が。ひとつのビルの敷地内で、昔ながらの魚屋や八百屋、焼肉屋などの個人商店が営業しています。
歴史のある個人商店は、買い物をするだけでなく人との交流やその街の歴史を知るのに大切な場所。
新しくこの街に移り住む人にとって、重要な場所になるのではないでしょうか。
こちらは、上大岡駅から徒歩約4分の距離に位置する「洋食 津久志亭」。1964年に開催された東京五輪の2年後に創業し今年で53年目を迎えました。
上大岡で最も歴史ある「洋食 津久志亭」で、街の変化を見続けてきた先代の奥様・三石節子(みついしせつこ)さんに、昔と今の上大岡についてお話を伺いました。
(※以下、「」内は三石さんのセリフです)
――昔と今の上大岡ではどのような違いがありますか?
「昔は成長の街、今はマイホームの街ですね。大岡川に流れる水がきれいだったから、昔は捺染(なっせん)業が盛んでした。海外の高級ブランドのスカーフなどもこの街で染めていたんですよ。そんな中、この店は主に街の会社に勤めるお客様に支えられてきました。創業当時は30代だった常連さんが、80代になった今でもお店に来てくれることがあります」
――三石さんにとって、上大岡の魅力は?
「最近は共働きの家庭が増えていますでしょう。でも、駅前には深夜1時まで営業している富士スーパーがありますから、仕事で帰りが遅くなっても買い物することができます。駅から少し歩けば自然が残っていますし、山に囲まれているから夏は夕方になると風が吹き抜けて涼しい。個人商店だけではなくチェーンの飲食店もたくさんあって、小さいお子さんがいる家庭も外食には困りません。私も長年住んでいますが、とても暮らしやすい街だと思います」
――住人はどんな方が多いですか?
「温かい方が多いように感じます。50年以上お店をやっていると、お客様が入らなくて『もうダメかな……』と思うことがあるんです。でも、常連さんが新しいお客様を連れてきてくれて今に繋がっています。最近はインターネットでうちを知ってくれる方もいますけど、なんだかんだ人に支えられていますね」
「昔は成長の街、今はマイホームの街」
三石さんのこの言葉が示すように、上大岡には昔からの成長を見守ってきた個人商店が多く残り、1990年代から駅前が栄え、それを囲むように駅の西側と東側に住宅地が存在します。
取材で感じたのは、将来もう一度神奈川県に戻ることがあれば、上大岡を“住む街“に選びたいということ。理由は交通の便の良さ、暮らしやすさはもちろん、1日過ごしただけで街の温もりを感じることができたから。
活性化された駅前、活気のある駅裏だけではなく、夕暮れどきに大岡川沿いを歩く家族を見たときに、自分がこの街で暮らす姿を容易に想像できました。
これまでいくつかの街で暮らしましたが、自分が暮らす姿を想像できる街ほど暮らしやすく、いざ新しい生活をはじめるときも、馴染みやすかったと記憶しています。
住みたい街ランキングで常に上位にいる横浜。その横浜で交通の便の良さや暮らしやすさを重視している人にとって、上大岡はベストな選択肢のひとつになるかもしれません。