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「東京の街の取材行かない?『武蔵境』って街なんだけど」
そんな唐突な取材依頼が編集女史から来たのは、8月某日。
大阪に本社を構える某広告代理店に務める私は、生まれも大阪・育ちも大阪。
「むっ……無理がある……。しかもどこだよ武蔵境って……」
一旦返答を待ってもらい、インスタグラムに武蔵境と打ち込む。
画面にあらわれるのは、オシャレなカフェ・広々と気持ちの良さそうな公園。
何やらとっても良い雰囲気だ。
次はグーグルで、同じく武蔵境と入力してみる。
どうやらこの街は、中央線という路線にあるらしい。
近くには吉祥寺と三鷹。
「お、大きな公園とジブリの博物館があるとこやん」
依頼を受けるまでは見知らぬ街だった武蔵境が、貧弱な私の東京ボキャブラリーとぼんやりと結びついた。
素敵なカフェと自然豊かな広々とした公園。
近くには吉祥寺と三鷹。
最近の再開発で駅周辺がバージョンアップしている。
しかも新しくオープンした施設には、流行りのグランピング施設もあるようだ。
……前情報としては少し心もとないなか、ふわりと興味が湧いた。
「行きます」
編集女史に返事をした。
そうして今回の武蔵境の取材が決まりました。
この街にはどんな魅力があり、どんな人が住み、どんなふうに日々を過ごしているのだろうか。今回は、生粋の関西人の私が、武蔵境という街を(9月某日大雨のなか)歩き回って感じた魅力についてご紹介します。
駅名: JR東日本中央本線 武蔵境
乗換えできる路線:西武鉄道・多摩川線
ランドマーク:エミオ・武蔵境
武蔵境の魅力は、なんといっても新宿駅まで16分という首都圏へのアクセス良さ。主要な駅が揃うJR中央沿線にあるため、新宿・東京まで乗り換え無しで通勤・通学が可能。
隣駅の三鷹には地下鉄や総武線が通っており、その隣駅の吉祥寺には井の頭線が、三鷹・吉祥寺駅までは電車はもちろんバスでも移動可能。近年多い天災などの影響で電車が止まっても、さまざまな公共の交通機関を使って移動できます。
バス会社は、小田急・西武・関東・京王電鉄などの4社が南口と北口のロータリーから発着。電車とバスの豊富な路線で、市民の通勤・通学をサポートします。喧騒から距離をおきつつ、程よい距離感で都心と行き来できるのは武蔵境の魅力のひとつです。
武蔵境の見逃せないポイントのひとつが、駅ナカ・駅チカの充実具合。
駅ナカでご紹介したいのが、大型の商業施設「エミオ武蔵境」。スーパーマーケット・カフェ・居酒屋・ファミリーレストラン・スイーツショップなどが店を連ね、1人暮らしの若者・ファミリー・お年寄りまで、あらゆる層のニーズを満たしています。
南口から徒歩1分歩けば、ロフト・ユニクロ・スターバックスなどが入った「イトーヨーカドー」が駅チカに。「お買い物やちょっとした娯楽ならすべて済ませられるのでは?」と感じてしまうほど、充実しています。
さらに北口には、昔ながらレトロな看板が愛らしい「すきっぷ通り商店街」が。
すきっぷ通り商店街には、ファーストフードチェーンや全国展開の居酒屋などの気軽に使える飲食店から、古くからお店をやっているであろう風情を感じさせるお店さんまで、バリエーション豊かな商店が並びます。
また、駅チカには武蔵境を語る上で見逃せないスポットがあります。それは住民同士のつながりを創出する施設「武蔵野プレイス」。こちらも駅から徒歩1分の好立地に位置しています。
図書館の他、子どもの活動をサポートする「ティーンズスタジオ」、教室を開きたい人のための「市民活動フロア」、気軽に勉強などで使える「スタディーコーナー」の他、カフェ・音楽スタジオなどなど、市民の豊かな生活をサポートする多種多様な設備が整っています。
武蔵境のあらゆる人が集うこの憩いの場は武蔵境に住む、または居住を検討している方は知っておきたいスポットですね。
武蔵境の魅力は利便性だけではありません。この街には「ナチュラルな時間を過ごせる」というチャームポイントもあります。今回は武蔵境でゆったりとした時間を過ごすときのキーワードとなる、グランピング施設・カフェ・公園の魅力をご紹介します。
●駅徒歩1分でグランピングを体験!「QuOLaの庭【空と大地の恵みのBBQ】」
北口を出てすぐの場所にある「QuOLaの庭【空と大地の恵みのBBQ】」。
こちらは2018年の4月にオープンしたばかりの、グランピング体験が楽しめる注目のスポットです。
グランピングとはグラマラス×キャンプの略で、オシャレに、そして手軽に自然を満喫できる新しいキャンプのジャンルです。QuOLaの庭では、グランピングを駅から徒歩1分以内の場所で楽しむことができます。
テント内にはコタツやストーブが置かれているので、冬場も寒さを気にすることなく快適に過ごせるのが魅力!QuOLaの庭では、冬用のメニューを用意しており、カフェや居酒屋に行くような感覚で、雰囲気抜群のグランピングが楽しめます。週末の仕事終わりにグランピングしながら一杯、休日のファミリーやママ友とのランチ会など、さまざまなパターンで試してみたいですね。
●ナチュラル&オーガニックな空間で過ごす気分の良い時間「NORIZ COFFEE(ノリズコーヒー)」
北口のバスロータリーを北上して歩くこと4分。そこには、休日の昼下がりにふらりと訪れたいカフェ「NORIZ COFFEE(ノリズコーヒー)」があります。
木材とモルタルを基調にしたナチュラル&オーガニックな空間に、暖かな自然光が差し込みます。
NORIZ COFFEE(ノリズコーヒー)は高品質なスペシャルティコーヒーを自家焙煎し、ハンドドリップで一杯一杯を丁寧に提供しています。
また、手作りのお菓子もここの名物。
ロールケーキや自家製プリン、フレンチトーストなど、コーヒーと相性抜群のスイーツが楽しめます。
昼下がりにお財布だけを持って、フラッとNORIZ COFFEE(ノリズコーヒー)へ。なんだか憧れてしまう、ナチュラルな休日の過ごし方です。
●都内最大級の公園!アクティビティと桜が楽しめる「小金井公園」
武蔵境は、東京でも指折りの大きさを誇る「小金井公園」へのアクセスも抜群です。最寄り駅の小金井公園東口まではバスで8分程度、自転車でも15分程度で到着します。
広大な敷地内には、雑木林・草地広場などの自然豊かなスポットがある他、ドッグラン・サイクリングコース・テニスコート・野球場・バーベキュー広場など、さまざま施設があります。
一番の見どころはなんといっても「桜の園」。春になると花見を楽しみに多くの人が小金井公園に訪れます。都会に住みながら、自然豊かな環境でゆったりと花見ができるのも武蔵境の魅力のひとつです。
駅チカグランピング・オシャレでナチュラルなカフェ・広大な公園。
手の届く範囲でゆったりとしたナチュラルな時間を過ごせるのが、武蔵境の魅力です。
すきっぷ通り商店街を通り過ぎ、住宅街に少し入ると見えてくる「CAFE JI:TA(カフェ ジータ)」。こちらはアンティークな雰囲気が素敵な「お米とお味噌」が名物のカフェです。8年前にオープンしたというこのお店を切り盛りしているのは、生まれも武蔵境・育ちも武蔵境の松本さん。長年この街を見続けてきた松本さんに、武蔵境について聞いてみました。
(以下、「」内は松本さんのセリフです)
――お客様は地元の方が多いですか?
「はい、基本は地元の方で、特にお年寄りの方が多いですね。毎日来てくれる常連さんがたくさんいて、この辺りの憩いの場のようになっています(笑)。武蔵境は70代・80代の方がとにかくお元気なんです。あと、この辺は大学が周辺に4~5つくらいあるので、1人でゆっくりしたい大学生の方も来られます。休日は、ベビーカーを押していらっしゃるママさんも多いですね」
――何か地域特有の個性を感じることはありますか?
「お店柄というのもあるかもしれませんが、芸術が好きな方が多いかもしれません。絵画とか何かしら芸術に携わっている方が多くて、ワイワイ騒ぐというよりは、静かにゆったりと自分の時間を過ごしたい方が多い印象です。そういう住人の人柄が、静けさやゆとりといった街の特徴に影響しているのかもしれませんね」
――ありがとうございます。最後に、松本さんにとって武蔵境の魅力はどんな部分なのでしょうか?
「『静けさ』とか『ゆったり』とか、そういう昔からあった要素に、近年は便利さが加わっているのが魅力だと思います。再開発で駅周辺にはなんでもありますし、少し離れればうちみたいな個人のカフェや自然が豊かな公園もある。お年寄りから若い方まで、さまざまな年代の方を受け入れる包容力があるともいえるかもしれません」
武蔵境の最初の印象は「便利」だった。新宿駅や東京駅まで乗り換え無しだし、新しい商業施設が立ち並ぶ駅周辺は生活するのに困らなさそうだし。
でも、武蔵境の本当の魅力は「落ち着きや静けさや居心地の良さ」なのではないかと、取材を進めるにつれて感じ始めた。その想いはすきっぷ通り商店街の看板をくぐり、そして中に入れば入れるほどに強まっていく。駅から離れるほどに見えてくる、昔ながらのお店や個人商店・通り過ぎる人の表情など、街が醸し出す雰囲気にどんどんと力が抜け、芯からリラックスしていく自分がいた。この感覚はきっと、松本さんが語ってくれた「街の包容力」が生み出すものなのだろう。
「住んだらきっと素敵な時間を過ごせるんだろうな」
そんな想いを抱きつつ、だいぶ後ろ髪を引かれながらこの街をあとにした。