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インテリアコーディネーターに聞く梅雨の楽しみ方 | ジメジメ空間を快適空間へ!湿気対策をしながら、梅雨のインテリアコーディネートを楽しむ。

■湿気のもとを見直してみよう。

しめった空気や、空気や物に含まれている水分のことを湿気と言います。
そして空気中に含まれる水分量の割合のことを湿度と言います。簡単に説明すると、湿度とは湿気を数値化したものです。
私たちは、それを身近に確認することができます。今では、時計に湿度表示をしてくれるものもありますね。

そもそも、日本の大部分は,温暖湿潤気候に含まれています。

その気候の特徴の1つでもある、【夏季は高温多湿で冬季は気温が低く乾燥している】という部分から、室内で寒暖を感じるのは温度だけではなく、湿度も関わっていることがわかります。

室内で快適に過ごす為には、この湿度の調整が必要になってきます。そして夏は、温度を下げずに湿度を下げることで、より室内がスッキリと過ごしやすくなります。(このことを除湿と言います。)

特に、梅雨から夏にかけての夏季は高温多湿になりやすくカビが発生しやすくなります。
湿度は、低くても高くても良いものではなく、季節(夏・冬)によっても快適な湿度は多少、変わります。

 

一般的には、人の生活に快適なのは、40~60%と言われておりますが、年間を通して快適さを求めるようでしたら、50%前後を目安にするのが良さそうです。

また湿気を作る原因は、ライフスタイルも関係しています。
特に湿気が気になる場所としては、キッチン・浴室の水周り・クローゼット・部屋干し場所・観葉植物設置場所等が例として挙がるでしょう。

■湿気の原因と今すぐできる湿気対策

【キッチン、浴室の水周り】

キッチンや浴室などの水周りは、水溜が原因で空気中の水分量が増えます。

キッチンの場合、リビング内にキッチンもレイアウトされている間取りが多い今日。

つけ置き洗いや水作業などでも湿度が上がります。浴室の場合は、毎日の入浴により浴槽内に水が残っている状態でドアが開けたままになると、湿度が高くなる原因となります。

この水分量を、換気扇を使って外に排出しないと室内の湿度がどんどん上がってしまいます。
その為、湿度調整の対策として、使用時・作業時以外にも24時間換気をしておくことが必要です。

浴室内の水分は事前に拭き取りを行っておくと、よりカビの発生防止になりますね。見落としがちな天井部分も行っておくと、更に効果的です。また、キッチンのごみは水をしっかり切って、ためずにすぐに捨てることも必要です。
シンク周りには、除菌・消臭スプレーなどがあると、必要な時にすぐに利用できるので便利ですね。その際に、ボトルデザインにも拘ってみると、空間になじみ生活感がぐっと減ります。
コーディネートのアクセントとして、消耗品のデザインにも気を配ってみましょう。

 

【クローゼット】

クローゼットの扉は、使用時以外、殆ど占めたままの状態です。
その為、その場所に汗や皮脂などの水分を含む上着や布団類のものをしまってしまうと湿度が高く保たれた状態が続いてしまいます。
雨に濡れた半乾き状態の衣類はすぐにクローゼットにしまわず、一度水分をとばしてからしまいましょう。

クローゼット内の洋服は100%詰め込むのではなく余裕を持たせて風の通り道を作ることで、空気をこもらせず循環させます。衣類は重ねて収納すると、下の方の衣類が湿気る可能性が高い為、縦に立てて収納する方が、通気性も良くなるのと同時に取り出しやすく便利です。
時折、クローゼットの扉を開けて通気性を良くしてあげることも大切です。その際クローゼット内に壁紙を貼り、お気に入りの収納ボックスを使用すると、扉を開けた際もインテリアとして楽しむことができます。ついつい億劫になってしまう作業は、自分が楽しめるような作業環境にコーディネートしてしまいましょう。

 

【部屋干しスペース】

晴れている日でも、最近は室内で洗濯物を干す方が増えてきました。
私の場合は防犯上、布団やマットなどを除き、部屋干しが日課となっています。

冬などは加湿になり便利ですが、梅雨の時期は干す量により、洗濯物から水分が空気中に放出される為、室内に湿度をプラスしてしまう場合もあります。部屋干しをする際は、除湿器を使用しながら行うのがおすすめです。エアコンに付随している機能、除湿機能を使用してみるのも良いですね。(※エアコンにより除湿機能は相違します。)

もしくは扇風機を回しながら乾かすと、室内の水分量を調整してくれます。もちろん十分換気をすることにも気を配りましょう。

部屋干しをする際に、ハンガーは同じ物を使用すると見た目的にもスッキリとします。

 

【観葉植物】

普段はインテリアとして居心地の良い空間を演出してくれるアイテムの観葉植物ですが、常に水分は含んでいます。必要以上に水をあげると鉢に水がたまってしまい、カビの原因となります。
水のあげすぎに注意し、適度に換気をすることで湿度の上昇を防ぐことができます。
現在、便利グッズとして水やりの頻度目安がわかるアイテムが販売されています。使い方も、画像のように土に差し込むだけなので、水やりの邪魔にもならないスタイリッシュなデザインです。お部屋のコーディネートの邪魔にならないのも嬉しいですね。

■身近で使える湿気対策グッズ

100円ショップやホームセンターに行くと、据え置きタイプやハンガータイプの除湿剤を含め湿気対策グッズが数多く販売されています。コスト的にも手軽に購入できるので、しっかりと続けられそうです。

押し入れ・クローゼット内の湿気は下にたまりやすい為、除湿剤を床に近い場所に設置することで、効能を発揮します。
ハンガーにかけるタイプの除湿剤グッズなどもあるので、併用するとより良いでしょう。除湿グッズを設置し、定期的に扉を開けて換気を行うことで手軽に湿度調整ができます。
また、除湿剤は炭や重層で手作りすることも可能です。余り布で炭や重層をくるんで口を止めるだけの簡単な仕上がりです。

オリジナルのパッケージを楽しみながら作ってみるのも良いかもしれません。他にも布団等をクローゼットに収納する場合は、すのこを活用してみるのも湿気対策の1つです。

▲手作り除湿グッズのイメージ

▲手作り除湿グッズの設置イメージ

 

・家電を使って機能的に快適を

除湿器などを使用すると、簡単に湿度調整することが可能です。ただ、設置の手間や保管スペースの面を考えると、扇風機やサーキュレーターで代用してしまうのも手です。扇風機やサーキュレーターは、エアコンと併用し、室内の空気循環をすることも可能な為、夏の暑い時期には体感温度を下げることにも役に立ちます。

■インテリアでの対策(家具の設置の仕方、ファブリックの使い方)

・家具の設置の仕方

家具を壁面にぴったりと設置してしまうと壁面と家具との間に空気がこもってしまいカビが発生しやすくなります。その為、事前に防ぐ方法として、家具は壁面から5センチ弱、離して設置をして空気の通り道を作っておきます。

もしくは、家具を選ぶ際に脚付の物にすると床と家具が離れているので通気性は良くなります。また、脚が付いている分床面積が見えるので、部屋が広く見えるというメリットもあります。

 

・ファブリックの選び方・使い方

カーテンやベッドリネン、ソファカバーなど室内でファブリックを使用する場所は多いですが、特に窓周りは湿気がたまりやすくなります。カーテンの素材としては麻がおすすめです。

通気性、水分の吸水・速乾性に優れ、天然繊維の中でも丈夫な為、汗を多くかいてもベタつくことがなく、洗濯もしやすくなっています。特にベッドリネンの場合は、素材や色を変えてみてはいかがでしょうか?

素材はカーテンでもおすすめした麻の他、オーガニックコットンやパイル地なども肌心地が良く、この時期にはおすすめの素材です。
グリーン・ブルー・パープルなどの色を使用すると、色の効用として癒し・鎮静効果があります。

ベッドリネンと同じ色のアートや花器等を室内に飾ると、色のつながりができるので簡単に統一感ある空間を作ることができます。
他にも、湿気対策用の機能性カーテン、光触媒を利用したカーテンを選択してみるのもおすすめです。その際は、ベッドリネンの色との組み合わせで空間のカラーコーディネートを楽しむと、梅雨の楽しみの1つになりますね。

 

おわりに

夏の湿気は、場合によって体にも影響がでてしまいますが、ご紹介した湿気対策や量産されている便利な除湿アイテムを活用することで快適な空間を作ることができます。
ついつい憂鬱になりがちな梅雨の時期。
お部屋を快適空間に変え、心地よく夏を満喫しましょう。

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