ハイエンドモデルの“サウンティーナ”で得られる体験を、家庭でも広く楽しめるようにと開発された「LSPX-S1」。音のよさはもちろんのこと、灯りでもあることで、暮らしのさまざまなシーンにおける“ちょっとした非日常”として溶け込んでいきます。
「このスピーカーは自然に人が集い、音と光を囲むという、たき火やキャンプファイヤー、囲炉裏のような存在になれればいいなと考えられています。そのために、テーブルに載せられるワインボトルくらいの大きさにしたい、と。小型化しても、“サウンティーナ”のよさを存分に楽しんでいただける仕上がりになっています」と、同社商品企画の保田遥子さん。
「音に関していえば、通常のスピーカーは、コーン紙を振動させ、一定方向に空気を震わせて人間の耳に音を届けるため、時には音圧を強く感じることがあります。『LSPX-S1』は、有機ガラスが周囲360度の空気を震わせるため、ミストのように音が満ちている部屋にいる感覚で聞くことができます。聞いていて疲れないので、このスピーカーに変えてから、家で音楽を聴く時間が増えたという声もよく寄せられます」と鈴木さん。
“いかにもスピーカー”に見えない理由は、ほかにもあります。それは、スイッチやボタンなどが目立たないこと。一番よく使う電源スイッチは底部の側面に、より使用頻度の低い音量と照明の明るさを調節するボタンは、底面に付いています。
「スイッチやボタンなどは、スピーカーとしての存在感を主張する要素です。より身近に感じてもらいたいので、それらは意識してかなり目立たなくしてありますね。また、底部を合成レザーにして、柔らかい質感を出しています。ワイヤレスで持ち運びが可能なので、気軽に運んでポンと置くときのクッション効果が、見た目でもわかります。また、アルミはウッドのフローリングや家具など、ナチュラルテイストのインテリアにも馴染むように、ほんの少し黄みがかった、温かさを感じる色を選んでいます」と森澤さん。
インテリアと一体化させるという意識は操作音にも現れていて、通常の“ピッ”という電子音ではなく、ギターのようなアコースティックな音が鳴ります。この音だけでも何種類も作って、開発スタッフみんなで聞き比べて決めたそう。
「みんなで食卓を囲む時も、テラスでのんびり過ごす時もぴったりですが、タイマー設定をしてベッドサイドに置き、心地よい音楽に包まれながら眠りに落ちる、という使い方もおすすめです」と保田さん。
音や光は、空間をがらりと変える大切な要素。こだわりのコーヒーを入れたり、ゆったりと読書をしたり、大切な人と語り合ったり…。そのちょっとした何気ないお気に入りの時間が、とびきり豊かなものに。今まで感じたことのないような、音に包まれるという新しい感覚の暮らしをあなたも始めてみませんか。
次回は、グラスサウンドスピーカーの第2弾として発売された新製品についてお話を伺います。
電源とジャックのみが底部側面に。音量と照明の光量調節は、底面もしくはアプリで行う。音源はBluetoothとオーディオインの両方に対応する。
2008年に発売された”サウンティーナ”。
音響設計
鈴木伸和さん ソニーホームエンタテインメント&サウンドプロダクツ株式会社 V&S事業本部 商品設計部門 アコースティックマネージャー
プロダクトデザイン
森澤有人さん ソニー・インタラクティブエンタテインメント コーポレートデザインセンター プロダクトデザイングループ シニアアートディレクター
商品企画
保田遥子さん ソニーホームエンタテインメント&サウンドプロダクツ株式会社 V&S事業本部 企画ブランディング部門 プロダクトプランナー
グラスサウンドスピーカー LSPX-S1公式ページ
https://www.sony.jp/active-speaker/products/LSPX-S1/