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憧れの暮らしの実情 | 憧れの暮らしの実情~都会にはない“シゴト”も! 田舎暮らし編~

スローライフが注目されるようになり、田舎暮らしに憧れを抱く人も少なくないのではないでしょうか。岐阜県内に住むsippoさんは、SNSに“田舎暮らし”のようすをアップして、スローライフに憧れを抱く人たちを中心に人気を集めています。

▲2年前に建てたというsippoさんの自宅。

元々、この町で生まれ育ったというsippoさん。高校卒業後に別の県内で暮らした後、同郷のご主人と結婚したのをきっかけに、再び地元に戻ってきたそうです。そんなsippoさんから見た「田舎暮らしの実情」を紹介します。

■田舎暮らしならではの「やること」が多い

のんびりした生活が送りたくて、田舎暮らしに憧れる人もいるかと思いますが、田舎ならではの“やらなければいけないこと”も多いもの。たとえば、草刈りや田んぼの管理などは自分たちでやる必要が出てきます。

▲毎年冬になると、家族で雪かきも。

自分でイチからやらなければならないこともたくさんあります。ただ、「この日までにやらなければいけない」という決まりがあるわけではないので、時間に縛られている感覚はあまりないかもしれません。

■人が少ない

よくも悪くも、田舎には人が少ないです。たとえば、運動会のような行事は学校と子どもを中心に行うもので、親はそれを見に行くだけなのが一般的だと思います。しかし、田舎では人手が足りないので、一家総出で学校行事にも参加しますからね(笑)。冠婚葬祭なども、ご近所さんの力を借りるので、田舎に人が少ないのもやることの多い要因のひとつになっていると思います。

ただ、人が少ないと、普段の生活で人目が気にならないというメリットがあります。私の住んでいる町は人口も少なく、土地が広いので、お隣さんの家までの距離がすごく遠いです。

家同士の距離が離れていることで、人目を気にせずのびのびと生活できます。たとえば、都会だったら部屋で音楽を聞くときに隣まで音漏れしないようにするなど、気を使う場面も多いもの。しかし、今の生活ではそういったことはありません。

▲外遊びも、周りへの騒音が気にならないので安心。

子どもがいる家庭も、心置きなく遊ばせることができます。ときには音楽やラジオを流しながら、畑作業をすることもあり、田舎ならではの自由さがあります。

■子どもの遊ぶ場所が限られる

子どもの数も少ないので、他のお子さんと遊んだりする機会がなかなかないです。テーマパークはもちろん、近くには公園もありません。子どもの遊ぶ場所に困ることはありますね。そのため、庭先で遊んだり、家で過ごしたりすることも多いです。

息子は外でバーベキューをしたり、おやつを食べたりするのが最近のお気に入りのよう。私もゆったりと季節を感じながら、子どもたちと散歩するのが好きな瞬間でもあります。桜や紅葉を楽しんだり、お花を摘んだりするなど、自然が多い今の暮らしでしか味わえない楽しみを存分に味わっています。

子どもたちと外に出かけても、クルマがほとんど通らないので、交通事故の心配がないのは安心です。

■ご近所付き合いがあると、安心感がある

高校卒業後は地元を離れて、ひとり暮らしをしたのですが、自分の家の隣にどんな人が住んでいるのかわからない状態が少し怖いなと感じました。都会では当たり前のことですが、こんなに近くにいるのに、全然知らない人だというのがなんだか不思議でした。

今は、隣に誰が住んでいるか知っているのはもちろん、ご近所さんとの付き合いも多いです。

ご近所さんとの距離の近さをデメリットに感じる人もいると思います。でも、お年寄りも多いし、すごく親切な人たちばかりだと感じています。私たちの子どものことも考えてくれるし、野菜をおすそわけしてもらうこともあり、困ったときには助けてくれます。近くに頼れる人がいるという安心感につながっていますね。

■やっぱり買い物や交通面では不便

スーパーやコンビニまでは、クルマで数十分。週に1度、まとめて買い出しに行っています。近くには飲食店もないので、基本的に食事は全て自宅でご飯をつくることになります。今すぐに必要なものが出てきても、すぐに買いに行くことができないのは不便です。

また、電車は1時間に1本、バスも1日2本程度。そもそも、自宅から最寄りの駅までもクルマで数十分かかるので、どうしてもクルマが必須です。今はまだ子どもが小さいですが、大きくなって学校に通いはじめるようになってからは、クルマでの送り迎えが必ず必要になります。

どこに行くにも時間がかかるので、出かけたりするのはちょっと億劫になってしまうかもしれません。

■田舎暮らしを楽しめるかどうかは自分次第

SNSを通じて、「どうしたら田舎で楽しく暮らせるか」というメッセージがたくさん届きます。結局、田舎暮らしを楽しめるかどうかは、自分次第なのかなと思っています。草刈りをやるにしても、それを面倒だと感じるか、それとも楽しいと感じるかは人それぞれです。四季を肌で感じられますし、都会では味わえない自由と安心感があります。私は、たくさんの自然の中で生活するうちに心穏やかに過ごせるようになりました。自分に合った暮らしかどうかというのが大事なんだと思います。

■まとめ

田舎も都会も、それぞれ良い面もあれば、もちろん悪い面もあるもの。また、ある人にとっては魅力的な要素でも、別の人から見ればマイナスに感じるかもしれません。

田舎暮らしは、やはり買い物などで不便に感じる面はあるものの、広大な自然の中で暮らすことの魅力が大きいもの。「いつか住んでみたい」と憧れを抱く人は、sippoさんのエピソードを参考にしてみてくださいね。

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