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Relife mode編集部が行く! | 引っ越し挨拶に、日本人のLOVEをみた!

本日のテーマ
・そもそも、挨拶は必要なのでしょうか?
・手土産は何を持っていけばいいのでしょうか?
・手土産のラッピングはどうしたらいいのでしょうか?

岩下流引っ越し挨拶流儀3か条
1. “先手必勝”こそ最大の礼
2. まずは自分の身に置き換えて
3. 挨拶は身を守るもの

そもそも、挨拶は必要なのでしょうか?

Chapter.01

prof_img2編集部
先生、私、来月引っ越すことになったのです。
デキる大人を目指している私としては、「引っ越したら隣人の方に挨拶しよう」と思っているんですが、実際、挨拶はどのようにしたらスマートなのか不安になってしまって。
prof_img1岩下先生
最近、そういう相談をよく受けますね。何でも聞いてくださいね。
prof_img2編集部
よろしくお願いします!
さっそくですが先生、そもそも引っ越した時は、やはり挨拶に行った方がよ
いのでしょうか? 実は私は、今までの生活で、引っ越し挨拶をされたことがないんですが……。
prof_img1岩下先生
それは絶対にした方がいいですよ。
これから長いお付き合いをする訳ですから、最初に「お願いします」という気持ちを相手に伝えておけば、何か自分が困った時に助けてくださったり、ご迷惑をおかけした時に、大目に見てくださったりするものですよ。
自分が部屋でうるさくしてしまったり、子どもが騒いだりとか、もしかして水漏れしてしまって下の階の方にご迷惑をおかけすることがあった時に、挨拶もしていない、顔もよく知らない他人なのか、最初に「ご迷惑をおかけするかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします」と、挨拶に来てくれた知人なのかで、相手の対応も大きく変わると思いません?
prof_img2編集部
思います!
prof_img1岩下先生
先手必勝ですね!
prof_img2編集部
やはり、手土産は必須なんでしょうか?
prof_img1岩下先生
もちろん!
日本人は昔から、お願いします、という気持ちを表すことを大事にしてきました。その気持ちがあればあるほどお辞儀は深くなり、言葉だけでは足りない気持ちがモノとして表現されてきたわけです。
口だけで「お願いします」というのと、気持ちを込めた手土産を渡すのとでは、相手の受け取り方が変わると思いませんか?
prof_img2編集部
はい。おっしゃる通りです。

手土産は何を持っていけばいいのでしょうか?

Chapter.02

prof_img2編集部
先生、引っ越しの挨拶は、何を持っていったらよいのでしょうか?
prof_img1岩下先生
そうですねぇ、いろいろありますが、基本はやはりお蕎麦がいいんじゃないでしょうか。
prof_img2編集部
……お蕎麦、ですか?
prof_img1岩下先生
「引っ越し蕎麦」っていうでしょう?
prof_img2編集部
あ〜、聞いた事あります!!
でも引っ越し蕎麦って、引っ越した日に自分が食べるものかと思っていました。
prof_img1岩下先生
なんと……!
引っ越しの時のお蕎麦はね、「側(そば)に引っ越してきました」、「細く長くお付き合いのほどよろしくお願いします」という二つの意味を込めた、ご挨拶の品なんですよ。
prof_img2編集部
へえ! なるほど、細く長く、ですか。洒落ていますね。
prof_img1岩下先生
でしょう? 昔の人はとってもお洒落。
でも今は、いろんなものを簡単に買えますから、お蕎麦じゃなくてもいいと思いますよ。
prof_img2編集部
お蕎麦以外でもいいんですか……。もう今から蕎麦買いに行こうかなと思ったんですが……。
prof_img1岩下先生
最近は蕎麦アレルギーの方もいらっしゃいますしね。もちろんお蕎麦も正解なんですけれども。
prof_img2編集部
そうかぁ。でも何を持って行ったらいいものやら……。
prof_img1岩下先生
それなら、自分が何をいただいたら嬉しいかを考えてみましょう。
あなただったら何が嬉しい?
prof_img2編集部
んー。ビールですかね。でもビールってのもなぁ、お酒飲まない人にはねぇ……。
先生、引っ越し挨拶の時って、相手の好みは分からないですよね?
prof_img1岩下先生
もちろん。ですから基本は、好き嫌い無く、いくらあっても喜ばれるものが好ましいですね。
prof_img2編集部
例えば……?
prof_img1岩下先生
タオルや入浴剤といった日用品などはもちろんいいですね。
prof_img2編集部
なるほどですねぇ。それは確かにデキる大人っぽい。
ちなみに、挨拶は“自分を知ってもらう”という側面もあるだろうから、自分の好みのモノや趣味のモノを渡してもよろしいのでしょうか?
prof_img1岩下先生
もちろんそういう面もありますが、、、
でも、自分が好きなものだからといって、相手が好きかどうかは分からないですよね。
例えば、部屋に置くフレグランスとかだと、その香りが苦手って人は必ずいますから。
「本当にこれいただいて嬉しいかしら?」と、相手を自分の身に置き換えて考えてみるのが大切ですね。
prof_img2編集部
確かに!
でもそうなると、私みたいに優柔不断な人は、何を買えばいいのかますます分からなくなります……。
prof_img1岩下先生
そうですね、そういう方に私がオススメするのは「カステラ」なんです。
カステラが嫌いな方って、まずいないでしょ?
prof_img2編集部
はい、おっしゃる通り。カステラ最強説ですね。
prof_img1岩下先生
ちなみに、私のオススメランキングは、
3位「ヨックモックのシガール」。
2位「伊織の今治タオルのミニハンカチ」。
1位「福砂屋のカステラ」です。
prof_img2編集部
どれも主張しすぎず品がいい……好き嫌いなさそう! そしてさり気なくお洒落……。 先生、とても参考になります!

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prof_img2編集部
ちなみに、手土産のお値段の目安というのはあるのでしょうか?
prof_img1岩下先生
それも引っ越し蕎麦に通じるんです。
引っ越し蕎麦と同じお値段で考えるといいですね。そうすると、1,000円くらいが目安かしら。あまりに高価なものをもらっても相手が困惑しちゃうし、安過ぎる、というのも相手によってはあまりいい印象にならないかもしれませんから、引っ越し蕎麦のお値段と同程度、1,000円くらいが無難ではないかしら。
そしてお蕎麦と同じように、気持ちを込めてお渡しするといいですね。

手土産のラッピングはどうしたらいいのでしょうか?

Chapter.03

prof_img2編集部
手土産を渡す時には、どのようなラッピングがよろしいのでしょうか?
prof_img1岩下先生
基本は、「熨斗(のし)紙」をかけてお渡ししましょう。
prof_img2編集部
熨斗紙ですか……。
あー、お歳暮などに付いているものですね。
prof_img1岩下先生
熨斗のルーツは、あわびなんです。
prof_img2編集部
えっ、あわび? 食べ物の???
prof_img1岩下先生
あわびは、元来長寿をもたらす食べもので、縁起物で高級贈答品とされていました。
あわびの身を薄く切り、伸ばして干したものを「熨斗鮑(のしあわび)」といって、その熨斗鮑を祝儀の贈り物の添え物としていた風習が今に伝わります。
熨斗には長寿延命を願う気持ちが込められているんです。
prof_img2編集部
ほぉー。
添え物だった熨斗鮑が発展して熨斗になったとは。
prof_img1岩下先生
ちなみに、弔事では生臭いものを避けるために、あわびをルーツとする熨斗はタブーです。
また慶事でも、ハムや魚介類、肉などの生ものを贈るなら、あわびと重複するので熨斗は付けません。
prof_img2編集部
なるほど~。奥が深いんですね。
熨斗には、何を書いたらいいのでしょうか?
prof_img1岩下先生
引っ越しの時なら、紅白の蝶結びの水引の上に「御挨拶」と書き、水引の下に苗字を書きます。
prof_img2編集部
フルネームでなくていいんですね。
これまでのお話で、挨拶の必要性や手土産について理解できました。
この後は、実際に挨拶に伺う際のマナーについて教えていただきたいと思います。

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次回は、相手が留守だった時の対応法、デキる大人の裏技を公開!

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