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憧れの暮らしの実情 | 憧れの暮らしの実情~「冬は暖かい?湿気とカビには要注意!?」 沖縄での暮らし編~

こんにちは、ライターの真崎と申します。

2016年6月、わたしは「暖かい場所に住んだら、悩まず元気に生きていけそうだから」というIQ低めの理由で東京から沖縄に移住しました。それから諸事情でまた県外移住するまで、約1年半沖縄で暮らすことになります。

移住地として人気の高い沖縄。やはり気になる人も多いのか、「沖縄生活、ぶっちゃけどうよ?」「年中暑いの?」「物価は安いの?」など沖縄暮らしに関する質問は、これまで5億回ほど受けています。

そこで今回は、私の体験+移住者仲間たちの証言も合わせながら、

・沖縄の暮らしで良かったこと
・沖縄の暮らしで困ったこと
・沖縄の暮らし総括

について、お伝えしようと思います。よければご覧ください。もっとよければ住んでみてください。

 

■沖縄の暮らしで良かったこと
〇都会も自然もディープスポットもコンパクトに楽しめる

沖縄本島は、長さ106.6km、幅31.2kmの小さな島です。

このコンパクトな島の中に、「ここは東京か?」と錯覚するほど都会の那覇や、ビーチ、人種の入り乱れたディープな飲み屋街、ビーチ、やんばるの森や山、ビーチ、かつての沖縄の景観が残る集落、そして最高にキレイなビーチと、魅力的なスポットがぎゅぎゅっと詰まっています。

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▲那覇市のスクランブル交差点。東京で見たような既視感がすごかった

少し車を走らせるだけで、都会の刺激も美しい自然の癒しも味わえる沖縄。都市部で仕事の打ち合わせをしたのち、車で10分の場所にあるビーチでヒャッハー! と遊ぶ若々しい日もありました。「都会最高!」「いや田舎こそ正義だ!」みたいな謎の対立は、沖縄の環境を前にチリと化す気がします。

〇冬でもそこそこ暖かい

沖縄では、12月になっても気温はだいたい20℃超。2016年12月に開催された那覇マラソン当日は27℃を記録し、参加した友人は「出だしから溶け死ぬかと思った」と語ります。冬とは一体。

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▲11月末のようす。クリスマスツリーに半袖夏物ワンピースという異色の組み合わせが見られます

寒さに弱すぎる私にとってはうれしい気候ですし、主婦の友人は「暖房系の光熱費が安くなってありがたい」と現実的な喜びを噛みしめていました。

1~2月になっても、10℃を下回ることはほぼありません。1月中旬には桜が咲いてお花見もできます。ただ、海に囲まれているため風が強く、天気の悪い日も多くなります。体感温度は少し下がるので、ダウンを着たりコタツを出したりする人もいました。

〇家賃が安い

沖縄にいた1年半で、私は2軒のシェアハウスに住みました。1軒目は3LDKの新築マンション、家賃は3.8万円(光熱費・ネット代・駐車場込み)。2軒目の4LDK平屋住宅は、全て込みで家賃3万円でした。どちらも沖縄中部の宜野湾市、移住者も多い人気エリアにある物件です。

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▲4LDK平屋のシェアハウス。設備も整っていました

貯金5万の極貧状態で沖縄にきた私は、安価で住めるシェアハウスの多さにめちゃくちゃ救われました。

他にも、家賃3.8万円の1K新築マンションに住む友人や、光熱費など全て込みで6万4千円の2LDK新築マンション(ペットOK)に入居したご夫婦もいます。それぞれ海に近い人気エリアでこの価格。東京の相場(アパートの1Rで6万円など)に慣れていたので、この家賃の安さはうれしい衝撃でした。

〇「アグー豚」という正義

私から、これだけは伝えさせてください。
沖縄のアグー豚は、マジでうまい。

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▲アグー豚のしゃぶしゃぶ(イメージ)

アグー豚は、県内で育てられている豚の品種です。県内の食堂やしゃぶしゃぶ屋さんなんかでもよく使われているし、スーパーでも手軽に買えます。とりあえず、一度食べてください。贅沢な霜降り、ぷりぷりの弾力、優しい甘さ。もう他の豚肉は戻れなくなります。

アグー豚はもちろん、沖縄のご飯はとても美味しく、さらに食堂へ行けば通常サイズなのに大盛の定食が出てくることも多々。モリモリ食べてモリモリ太りました。

 

「沖縄生活で困ったことは?」と聞いた移住者仲間たち全員が、口をそろえて「湿気」と即答しました。食品はもちろん、服、靴、布団、スーツなど、あらゆる日用品をカビに侵食される悲劇を各自体験したそうです。私もお気に入りのTシャツがカビッカビになって泣きました。

亜熱帯の沖縄は湿度がとても高く、とくに梅雨と夏場のジメジメ感は本州の比ではありません。部屋には除湿器、押し入れやタンスには除湿剤と、とにかく除湿対策が必須となります。友人宅は、除湿器2台体制でした。

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なお、湿度の高さは「乾燥肌と無縁になる」というお肌にうれしいメリットもありました。

〇通勤・帰宅ラッシュの渋滞がすごい

沖縄は「車社会」です。電車は那覇市内を走るモノレールしかなく、ほとんどの人が車で移動します。そのため「ぎゅうぎゅうの満員電車」という都会特有の苦行はありませんが、「ぎゅうぎゅうの渋滞」なら平日で1日2度は訪れます。

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▲美しい空と渋滞した道路

ラッシュ時に路線バスを利用すると、30分~1時間遅れは当たり前。車でも目的地までの所要時間がまったく読めず、仕事・プライベートの約束に遅刻してしまったことが何度かありました。

しかしありがたいことに、県民性なのか渋滞に慣れているのか、沖縄では時間にかなり寛容な方が多かったです。遅刻しても、「大丈夫ですよ~大変だったね~」と優しく声をかけてもらうことが何度もあって救われました。好き。

〇物価はちょっとだけ高い

なぜか県外で「沖縄の物価って安いでしょ?」と言われることが多いのですが、そんなことはなかったです。県外からの輸送料が加わるためか、スーパーで売られている県外産の野菜や果物は東京の1.2~1.4倍ほど割高でした。

主婦の友人いわく「物価については工夫次第。JAの食材はスーパーより安くて美味しい」とのことです。私も、よくディスカウントスーパーを利用するようにしていました。

〇お酒飲めない問題

私にとって最も痛手だったのが、この「お酒飲めない問題」でした。移動は基本的に車で、飲み会はだいたい都市部で開催されるため、多くの参加者は必然的に「お酒を飲まない」「飲んで運転代行サービスで帰る」の二択を迫られます。

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▲沖縄には、蛇口から泡盛が出る居酒屋も。この時ばかりはベロベロに飲んだ

運転代行を使うと、飲み代に2000~3000円が加算されます。極貧ライターには大きすぎる出費。結局私は、ほとんどの飲み会で泣く泣くノンアルコールビールを飲んでいました。どうしてもベロベロに飲みたい夜のみ、車中泊やネットカフェを利用することも。沖縄では宅飲みがなによりの正義です。

■沖縄の暮らし総括

「憧れの沖縄暮らし」と書くと、「暖かくてカラッと気持ちのいい気候の中で、毎日美しい海を眺めながらのんびり暮らす」みたいなイメージがあると思います。が、当然日常はそれだけではありません。慌ただしく働く日ももちろんあるし、ジメジメしたりベロベロできなかったりする現実もありました。

それでも、私にとって沖縄は「また住みたい」と今も思えるほど最高の住環境でした。人も気候もあったかく、のびのびと息がしやすい場所だったな~、としみじみ思い出しています。

とりあえず「20℃超の12月」が愛しすぎるので、冬だけ沖縄に住もうかと画策中です。

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