相続って、すごく揉めてしまうイメージなんですけど、そもそもどうして揉めるんですかね？

やっぱり「自分が多く遺産をもらうべき！」「あいつにはやりたくない！」という情念が渦巻いてしまうからですかね…ほんとに疲れます…。

おお、いきなり実感のこもったお言葉が。では、さっそくですが、始めましょうか。ひつじさんは、どんな相続問題があったんですか？

実は私、父の遺産をめぐって妹と裁判で争ったんです。

えーー！　姉妹で裁判ですか!?

どうしてそんなことに!?

私の場合、父親が亡くなったとき、まず実家住まいだった妹が「遺産は全部お母さんのものにしようよ」と話をもちかけてきました。私もそれがいいと思い、妹が作ってくれた遺産分割協議書にサインをしました。遺産の法定相続人は母と私と妹で、法定通りに分けると、母親が遺産の1/2、私と妹が1/4ずつになるんですけど、全部お母さんにあげようって。

いい妹さんじゃないですか！

そういうとき、なにか特別な書類を作ったりするんですか？

遺産分割協議書という、要は相続人全員で遺産をどう分割するのか協議した結果を書いて提出する書類があります。その書類も、妹が用意してくれました。で、その書類を提出して、母が全部受け取ると思っていたんです。。もちろんそうなれば裁判なんかにはならなかったんですけど…。

どういうことですか？

今はこんなふうに知った口をきいているんですけど、当時の私はなにも知らなくて、妹に言われるがまま大して内容も確認せずにその妹手作りの遺産分割協議書にサインしてしまったんです。

まさか…。

で、しばらくしてから登記された内容を確認したら、父親の遺産を妹がすべて受け取ることになっていて。

えーーーーーーっ！！

それって、知らずにサインしたから無効ということにはならないんですか？

ならないんです…。私は妹を訴えたのですが、一審で負けて、控訴したんですけど、やはり負けてしまいました。父の死後、母も間もなく亡くなったのですが、妹は「お母さんが私に全部くれると言っていた」と主張して…。妹は独身でずっと実家住まいだったんです。それが本当なのか嘘なのかは、母亡き今となってはわからなくて。

妹さんに、はめられた…。

と、思っています。私は。もともと、妹は昔から私を目の敵にしていたので、ここにきて、という感じですね。

ひえ～～！