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壁紙・クロスの張替えには、すべての家具を移動するなど大変な作業が伴います。1部屋だけならDIYできるかもしれませんが、複数の部屋の張替えを行うのであれば、大規模リフォームなどに合わせて業者に依頼するのがおすすめです。
そこで、多くのリフォームを手がけてきた三井のリフォーム Kさんに、壁紙・クロスの張替えにおすすめの時期のほか、業者とDIYとの違い、費用相場、壁紙・クロスの選び方を解説してもらいました。お部屋の雰囲気を変えたいときに、いっしょに見直したいポイントについても紹介します。
三井のリフォームで営業と工事担当を合わせて14年、戸建てやマンションなど、数多くのリフォームに携わってきたリフォームの経験者。
・壁紙・クロスの張替えは、どのようなタイミングで行うのがいいのでしょうか?
・壁紙・クロスの張替えはDIYでもできますか?
・壁紙・クロスの張替え予算はどのくらい見ておけばいいですか?
・どの壁紙・クロスを選んだらいいのか迷ってしまいます
・価格以外に注目すべき点は何ですか?
・価格帯や素材、機能が多すぎて迷ってしまいます
・壁紙・クロスの張替えを業者に依頼すれば、手間をかけずに理想の部屋になりますか?
・壁紙・クロスの張替えは、ほかのリフォームとまとめて行ったほうがいいのですか?
・壁に関するリフォームをまとめて実施して効率アップ
築後10年や15年といわれることもありますが、実際は20~30年程のタイミングで、家のほかの部分のリフォームに合わせて行われることがほとんどです。家のリフォーム時期とは関係なく、壁紙・クロスの張替えだけ行うことも可能ですが、あまり効率は良くありません。
壁紙・クロスの張替えを行うには、まず室内の家具をすべて外へ運び出す必要があり、それだけでかなり大変な作業となります。この家具がない状態で職人が作業を行ったとしても、工事には6畳1部屋で2日程度、3LDK(延べ床面積約80㎡)の住宅全体だと10日~2週間は必要です。
さらに、「壁紙・クロスを変更したけれど、天井や照明の雰囲気と合わず、結局天井や照明も変える」というように、二度手間になる場合もあります。このため、一度に広範囲の張替えを実施したり、ほかのリフォームに合わせて張替えたりするケースが多くなっているのです。
業者に依頼せずDIYすることもできます。DIYには費用を抑えられるという大きなメリットがありますが、壁紙選びから室内の家具の運搬、養生、壁紙のはがし、壁紙の貼り付け、ゴミの処理まですべて自分で行わなくてはいけません。仕上がりも自分の腕次第となるので、DIYで問題ないかどうかは慎重に見極める必要があります。
壁紙やクロスをDIYで張替えようと考えたとき、特に知っておきたいのは以下の3点です。
壁紙・クロスの張替えのDIYは、新しい壁紙や道具をそろえること以外にも、家具の移動、養生、壁紙をはがす、下地処理をする、壁紙をカットする、壁にノリをつける、壁紙を張る……といくつもの工程があります。これらをすべてみずから行うことになりますし、途中で失敗してやり直しになることも考えられるので、かなりの手間がかかることを覚悟しておきましょう。
素人によるDIYでは、なかなか職人のようにきれいな仕上がりにはなりません。表面がでこぼこしている、柄がずれている、下地の段差が表面に出る、のりを拭き取り忘れて壁紙が黄色く変色するといったことは、壁紙とクロスの張替えで起こりがちな失敗です。また、張替え後すぐに剥がれる、しわが寄ってダメになるなど、再張替えが必要になる可能性もあります。仕上がりを重視するのであれば、業者に任せるのがおすすめです。
壁紙・クロスの張替えは、基本的に一度始めると途中でやめることができません。張替え中に難しさを感じたり、作業に疲れたり、思いどおりにいかなかったりしても、中途半端な状態で放置するわけにはいかないので、最後までやり遂げる必要があります。
時間に余裕があり、道具と技術も持っているなど、DIYの工程自体を楽しめる人なら挑戦してみるのも悪くありません。一方で、手間をかけたくない人や仕上がりのきれいさを重視する人、技術や体力に自信がない人は、業者に依頼するのが無難といえるでしょう。
壁紙・クロスの張替えにかかる費用は、壁紙やクロスのグレードにもよりますが、基本的には1㎡あたり1,000~2,000円程です。施工の難度や天井の高さなどによって多少変動すると考えてください。
壁紙やクロスにはさまざまな種類があり、どれを選ぶかで見た目はもちろんのこと、価格や部屋の雰囲気も大きく変わります。作りたい部屋の雰囲気や用途に合った壁紙を選べるように、壁紙・クロスにはどのような種類があり、選び方のポイントは何なのかを押さえておきましょう。
壁紙とクロスは、まず価格帯によって大きく3つに分けられます。安価な「量産品」、中価格帯の「一般品」、高価格帯の「高級品」です。それぞれの特徴とメリット・デメリットは以下のようになります。
量産品には、スタンダードな色や柄で、大量に生産されている物が該当します。特殊な機能はついていないことがほとんどです。
・価格が安い
・仕入れがスムーズ
・生産期間が長いので、補修や追加工事の際に同じ壁紙がある可能性が高い
・比較的厚めなので下地の影響を受けにくく、ひび割れなどが起こりにくい
・選べる色や柄が限られる
・機能面で一般品に劣る
一般品には、色や柄の種類が豊富で、さまざまな機能がついた物があります。広く普及している壁紙・クロスといえるでしょう。
・消臭、防火性が高い、傷つきにくいなど、さまざまな機能がついた物がある
・色や柄の種類が豊富
・厚手の物と薄い物がそろっていて、ニーズに合わせて選べる
・製品の入替わり周期が短く、補修や追加工事の際に同じ物が手に入らない可能性がある
・薄い物は、乾燥している空間ではひび割れる可能性がある
・下地を拾いやすい
・のりの跡が出やすい
高級品は、天然素材を使った物や和紙、金箔を使った物、輸入ブランド品などが該当します。少し贅沢をしてでも仕上がりにこだわりたい人におすすめです。
・珪藻土、和紙、金箔などの素材を使って、こだわりの空間が作れる
・品質の高いブランド品を使える
・洗練されたデザイン空間を演出できる
・珪藻土による調湿機能など、優れた機能がついている
・高価である
・天然素材なので、模様の色ムラが出やすい
・継ぎ目やヒビが出やすい場合がある
・納品までの時間がかかる
・下地処理に手間がかかる
素材・デザイン・機能と、作りたい部屋の雰囲気とのマッチングの2要素が重要になります。以下、それぞれの要素について紹介します。
素材やデザイン、機能へのこだわりがあるなら、それを基準にして選ぶのもおすすめです。素材、デザイン、機能の例としては、以下のような物があります。
・素材:ビニールクロス、紙クロス、織物(布)クロスなど
・デザイン:無地、木目、レンガ、コンクリート、ストライプなど
・機能:消臭、抗アレルギー・抗ウイルス、カビ・結露防止、傷に強いなど
いくら気に入った壁紙でも、作りたい部屋の雰囲気や家具に合わない場合もあるため、天井(の色や素材)とのバランス、家具や照明との相性も考えておきたいポイントです。部屋にアクセントが欲しければ、一部の壁の色だけを変えてアクセントクロスにする方法もあります。
壁紙とクロス選びでポイントとなるのは、どのような部屋を作りたいのかを考えて、目的に合った色や柄、素材、機能を選ぶことです。壁紙とクロスの種類は非常に多いので、自分では決めきれないことも少なくありません。迷ったときは施工業者に相談をして、プロのアドバイスを参考にしてみるのがおすすめです。
どのような点で選べばいいか、以下を参考にしてみてください。
部屋の中でも大きな面積を占める壁は、壁紙の色によって部屋全体の雰囲気や受ける印象は大きく変わります。メインの壁紙の色はリフォーム前と同じでも、一部だけほかと違う色や柄にするアクセントクロスを取り入れることで、お部屋の雰囲気をがらっと変えることもできます。
天然の木を思わせる木目柄、落ち着いた雰囲気になる織物調、ナチュラルな雰囲気になる石目調、インパクト抜群のパターン柄などがあります。織物調はリビングやキッチンなどに広く使われる万能柄です。石目調も、居室から玄関まで幅広く使える柄です。
素材や機能で選ぶという方法もあります。結露が気になる場合は調湿性を備えた自然素材の珪藻土壁紙、帰宅したときのにおいが気になるようなら消臭機能のある壁紙、ペットがいるなら衝撃や傷に強い壁紙などを検討してみましょう。
壁紙・クロスの張替えを業者に依頼すればあまり手間はかかりませんが、いくつか注意したい点があります。特に以下の5点をチェックしてください。
業者が発行する見積書には、単位あたりの壁紙の単価が書かれますが、この単価の表記方法は㎡の場合とmの場合の2パターンがあります。
壁紙は通常、幅90~92cm程のロール状になっています。単価がm表記されている場合、面積に直せば100×90(92)cm=およそ0.9㎡です。
張替える面積が10㎡の場合、1㎡で2,000円と1mで2,000円の壁紙を比べると、前者は2万円ぴったりですが、後者は約2万2,000円かかることになります。差額は1割程度ですが、家の壁全体(の面積)で考えると思わぬ差が出ることもあるので注意してください。
壁紙やクロスはサンプルを見ながら選ぶのが一般的ですが、小さなサンプルで見たときと、実際に壁に張ったときとでは受ける印象が変わることがあります。お客様からよくうかがうのは「アクセントクロスが思ったよりアクセントにならなかった」というお話です。サンプルではいい色のバランスに見えても、実際に部屋に貼ってみると薄いというケースが多いため、よりインパクトのある色を選んでメリハリをつけると良いかもしれません。
アクセントクロスに限らず、壁紙・クロスはできるだけ大きなサイズで印象を確認することが大切です。できればショールームに足を運んで、実物を確認するようにしましょう。
一室の壁紙・クロスだけ交換した場合や傷んだ部分だけを交換した場合、新しくした部分が目立ってしまい、別の部屋の壁紙が古く見える、交換しなかった部分の傷や汚れが目立つといったことがあります。そうなると、せっかく交換しても効果をあまり感じられません。一部を交換する場合は、別の部屋の壁紙と色合いの近い物を選ぶか、ほかのリフォームに合わせて対象の部屋全体を張替えるようにしましょう。
壁紙・クロスの張替え後にコンセントの移動やエアコンなどの家電の交換を行うと、その部分の壁紙の張替えもやり直す羽目になってしまいます。二度手間ですし、つぎはぎになってしまいがちで見た目も良くありません。コンセントの移動などを考えている場合は、壁紙・クロスの張替えと同時に行うと、最も効率良く工事を進められます。
壁紙・クロスの張替えで部屋の雰囲気が変わった結果、これまでの家具や照明、カーテンやインテリアとのバランスがとれなくなることがあります。家具や照明とのバランスも考えて壁紙を選ぶようにしても良いですし、これを機に照明などを一新するのもひとつの方法です。
壁紙やクロスの張替えは、部屋の中の設備やインテリアを見直すチャンスでもあります。後でリフォームや交換をしようとすると手間がかかったり、仕上がりが美しくならなかったりすることも多いので、もしリフォームや交換の予定があるなら、いっしょに行ってしまうのがおすすめです。特に以下の部分については、壁紙・クロスとまとめて工事することを検討したほうがいいでしょう。
壁紙・クロスの張替え時は、元の壁紙やクロスをはがすので、スイッチやコンセントの移動、増設など、電気配線の変更を同時に行うチャンスです。これらの工事を単体で行った場合、配線に関わる部分だけ壁紙やクロスを張替えることになりますが、全部まとめて行うことで仕上がりが美しくなります。
壁紙やクロスだけを交換すると、従来の照明器具と合わなくなる可能性があるので、部屋の照明全体を見直すこともおすすめです。ダウンライトを施したり、調光器具を付けて雰囲気を変えたりすると良いでしょう。
壁紙・クロスの張替えを行うときは、エアコンの交換や増設も検討しましょう。また、これまで通常のコンセントを使用していた場合、より安全にエアコンを使える専用回路を整備することもおすすめです。
壁紙・クロスを交換するときは、カーテンレールの交換や移動のほか、スタイルの変更も考えるといいでしょう。新しい壁紙やクロスに合ったカーテンに変えることで、部屋全体を統一感のある空間に仕立てることができます。
新しい壁紙やクロスに合った色味や質感を持ったインテリアに新調すると、まったく新しい部屋に生まれ変わります。特に以前の壁紙やクロスに合ったインテリアを揃えていた場合は、調和が取れなくなる可能性もあるので、思い切った入替えを考えてもいいでしょう。
壁紙やクロスの張替えを効率良く行うには、築20~30年くらいで「家のリフォームに合わせて実施する」のがおすすめです。特に、スイッチやコンセントの移動、エアコンや照明器具、水回り設備の交換など、壁や天井に関するリフォームを考えている場合は、時間や費用面だけでなく、仕上がりを美しくするためにも張替えといっしょに実施するのが最適です。
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