赤羽は一度住んだら虜になる!とにかく便利さピカイチの街
赤羽は東京の最北の繁華街といわれ、駅前にお店が多数立ち並び、買い物客でいつも賑わっています。また、交通の便も非常に良く、都内はもちろん、地方や海外へ行くのにも便利な街です。近くには荒川、新河岸川、隅田川があり、自然にも恵まれています。
清野とおるさんのエッセイ漫画「東京都北区赤羽」(双葉社)や、その漫画をベースにドラマ化された「山田孝之の東京都北区赤羽」で、赤羽を知った方も多いのではないでしょうか。
今回は、郷土愛がかなり強い有名人も多く、住んだ人を虜にするという赤羽の魅力を紹介します。
<目次>
【1】JR4路線が利用可能!高速・夜行バスも多く旅行もしやすい
【2】駅の中までお店がずらり。駅周辺で、ほぼなんでもそろう
【3】児童館が3つも!子育て支援がとにかく手厚い
【4】静かで穏やかな住宅環境と河川に面した豊かな自然が広がる
【5】赤羽インタビュー:赤羽と共に歩む畳職人の親子がつなぐ、畳の未来と赤羽の今昔
【6】一度住んだら出たくない!虜になる街、だから赤羽に住みたい
【1】JR4路線が利用可能!高速・夜行バスも多く旅行もしやすい
赤羽駅はJR埼京線・川越線、京浜東北線・根岸線、湘南新宿ライン、宇都宮線(東北線)・高崎線が利用できます。平日朝8時台で、東京駅まで約18分、池袋駅約9分、新宿駅約15分、渋谷約21分と、すべて乗り換えなしで出られます。
赤羽駅から東京メトロ南北線の赤羽岩淵駅まで約700mと徒歩圏内に地下鉄があり、交通の利便性が高いのが特徴です。何より、赤羽は高速バス・夜行バスの充実ぶりもすごい!ジェイアールバス関東をはじめとするさまざまなバス会社が赤羽発着の便を運行。羽田空港、成田空港行きのほか、北は宮城・福島・栃木、西は愛知・大阪・京都・兵庫へ向かうバスがあり、出張やお手軽旅行にも大変便利です。
赤羽の歴史
江戸時代に「赤羽根」とよばれたこのあたりは赤土が多く、その赤土を意味する「赤埴(あかはに)」が、地名の由来といわれています。
1883年に赤羽駅が設けられ、1887年以降、台地の西側は陸軍の施設が、低地の東側は工場群として発展。軍の施設跡はのちに、公園や「赤羽台団地」になりました。「旧赤羽台団地」の四一号棟から四四号棟までの4棟は、登録有形文化財(建造物)に登録され現存しています。
【2】駅の中までお店がずらり。駅周辺で、ほぼなんでもそろう
住む人が「とにかく便利!」と評価する赤羽。生活雑貨、必需品は難なくそろいます。
まず、駅ビル「エキュート赤羽」や「ビーンズ赤羽」といったショッピングセンターをはじめ、駅周辺には大型店舗の「イトーヨーカドー 赤羽店」、「ダイエー赤羽店 イオンフードスタイル」があって生鮮食品や日用品の買い物に便利。家電量販店の「ヤマダデンキ テックランドダイエー赤羽店」や、品揃え豊富なホームセンター「ビバホーム ビーンズ赤羽店」もあって、赤羽から遠出する必要はありません。
このほか、激安店や業務用スーパーもあって大量買いができますから、育ち盛りのお子様がいるご家庭でも大満足です。
駅の中からお店がずらり。駅の内外に、一息つけるお店がたくさん
赤羽駅のすぐ近くには、こだわり餡を使ったおいしいパン屋があります。「ヴィ・ド・フランス(VIE DE FRANCE)」が赤羽で展開する、店頭販売のみの「赤羽あんこ 赤羽店」、イートインスペースがある「下町のパン工房 赤羽店」です。
店名にもなっている「赤羽あんこ」は、大正14年創業の老舗「王子製餡所」で作られた餡をデニッシュ生地で包んだ菓子パンのこと。イートインで食べられる「名代赤羽ソフト」は、赤羽あんこにソフトクリームをトッピングした最強タッグのスイーツ!ソフトがとろけても、もちもちしたデニッシュ生地はしっかりとしていて水っぽくならず、最後の一口までおいしさが続きます。
駅前の賑やかな通りから少し歩くと、落ち着いた雰囲気で居心地のよさそうなカフェがちらほら。中でも「カフェミルク(cafe milk)」は、手作りケーキのほか、店長おすすめのじっくり煮込んだ自家製チキンカレーや、生パスタなどのお食事メニューも人気です。
お家時間を素敵に彩る、美しい花たちに癒される
日常を彩るかわいい花を探すなら、2022年5月にオープンした生花店「クルミノニワ(kurumi no niwa)」がおすすめです。ハイセンスなオーダースワッグやリース、アレンジメントは、プレゼントやインテリアに最適。お店では、リースなどの季節に合わせたワークショップも開催されています。
昼呑み、せんべろ、高級志向!居酒屋もバーも、お気に入り店がきっとある
赤羽駅前にある「赤羽一番街商店街」は、昼呑みができるお店や、“せんべろ店(1,000円でベロベロに酔える酒場)”など、多くの飲食店が軒を連ねます。中でも昼呑みができるお店で人気なのは、「孤独のグルメ」で漫画やドラマにも登場した「鯉とうなぎのまるます家 総本店」です。70年以上続く老舗で、酔っ払い客お断り、お酒の注文は3杯までなど、独自のルールを設けて営業しています。肉厚のうなぎや、鯉のあらい、鯉こくなどが人気。
赤羽一番街商店街にはほかにも、有名で料理もお酒もおいしいお店がたくさん。まるます家のお隣「赤羽トロ函」は、赤羽だけで4店舗ある人気店です。テーブルに炭入り七輪が設置され、浜焼きや鮪のカマ焼きなど、新鮮なお魚が味わえます。
静かにお酒を味わいながら楽しみたい方は、オーセンティックバー「バー(BAR)五社亭」へどうぞ。レトロモダンな内装はとにかく美しく、日常や喧騒を忘れさせてくれそう。映画やドラマの撮影など、レンタルスペースとしても利用可能です。
【3】児童館が3つも!子育て支援がとにかく手厚い
赤羽は区営の施設も充実。講堂や大ホールがある文化施設「赤羽会館」では、区民向けのさまざまなイベントなどが行われています。5階には「赤羽図書館」があります。
赤羽がある北区は「子育てするなら北区が一番!」をスローガンに、待機児童を減らす取り組みを積極的に行うなど、子育て支援にかなり力を入れています。赤羽とつくだけで「赤羽児童館」「赤羽北児童館」「赤羽西児童館」と児童館が3つもあり、利用する子供たちが楽しいだけではなく、子育て相談などで保護者もサポートしています。
住むなら必須の病院ですが、赤羽にはクリニックが多数。総合病院が2つあり、「東京北医療センター」と「赤羽中央総合病院」はどちらも救急指定病院です。さらに東京北医療センターは北区子ども夜間救急事業に対応。15歳以下のお子様が急病のときに頼りになります。
【4】静かで穏やかな住宅環境と河川に面した豊かな自然が広がる
駅周辺の賑やかさから少し離れると、落ち着きのある穏やかな住宅街が広がっています。ドラッグストアやスーパーなどのお店もあちこちにあるので、日々の暮らしには十分な環境です。
赤羽の近くには荒川、新河岸川、隅田川が流れ、河川敷にある「荒川赤羽桜堤緑地」には108本の桜が植えられており、辺り一面を覆い尽くす芝桜も見事です。
このほか、河川敷にはバーベキュー場、ゴルフ場、そしてサッカー場など、広大な敷地を必要とするさまざまな施設が充実。天気の良い日は、ランニングやサッカーを楽しむ人々で賑わいます。
サッカーといえば、赤羽はサッカーが盛んな街。赤羽駅からバスで15分程のところに「味の素フィールド西が丘」があり、日本プロサッカーリーグのFC東京と東京ヴェルディがホームスタジアムとして使用しています。なお、味の素フィールド西が丘は「ハイパフォーマンススポーツセンター(HPSC)」という施設の一部。ハイパフォーマンススポーツセンターは、体操やバレーボール、バドミントン、陸上などの競技別専用練習場を備えた「味の素トレーニングセンター」があり、国内外のスポーツ強化に貢献しています。
また、味の素フィールド西が丘のすぐそばには「赤羽スポーツの森公園競技場」があり、大人も子供もいっしょになってサッカーやフットサルを楽しめる施設です。
【5】赤羽インタビュー:赤羽と共に歩む畳職人の親子がつなぐ、畳の未来と赤羽の今昔
日本人の暮らしを支え続けてきた畳。その畳表に使われているい草は、湿度や温度を調節してくれる優れもので、空気の浄化や、消臭効果もあるそうです。この畳の良さを今に伝え残すべく、親子で尽力されている職人さんたちが赤羽にいます。
大正3(1914)年創業、赤羽と共に歩んできた「鈴木畳店」の4代目、鈴木健治さんを支える、息子で兄の鈴木啓介さん、弟の鈴木章夫さんのおふたりに、赤羽の素敵なところを伺いました。
――畳の良さを伝えるということで、畳だけではなく、い草を使った新たなアイテムの販売もされているんですね。
鈴木啓介さん(以下、敬称略):
最近は畳の部屋が少なくて、畳を知らないお子さんも多いんです。畳にふれる機会があれば、良いものだと感じてもらえるのではと思い、生活に取り入れやすい日用品を開発・販売しています。
いろいろある中でも畳枕が一番人気ですね。高さ調節もできますし、熊本県産の最高級品のい草を使っているので、香りも抜群です。
――畳枕は、どういった経緯で生まれたのですか?
鈴木啓介:
店の人が講師になってノウハウを教える「北区まちなかゼミナール」というワークショップがあるんですが、そこで昼寝用枕を作ったのが最初です。
その後2020年に、私が「マツコの知らない世界」に出演したとき、マツコ・デラックスさんがこの枕を気に入ってくださって。反響がすごかったので商品化しました。
――ご家族で経営されていますが、生まれも育ちも赤羽ですか?
鈴木啓介:
はい。ここが私と両親の住まい兼店舗で、弟(章夫さん)は近所の倉庫の2階に住んでいます。
ただ、社会人のとき少し赤羽を離れておりました。そうして赤羽から離れてはじめて、赤羽の住みやすさ、居心地の良さがよくわかり、結局、戻ってきたんです。
――赤羽の良さを再認識して、戻られた理由はなんでしょうか。
鈴木啓介:
やっぱり、便利さですね。交通の便の良さと、スーパーが近所に何軒もあって、とにかくなんでもそろう。飲食店も豊富でおいしい。一昨日も「鯉とうなぎのまるます家」さんでお弁当を買いました。子供の頃からよく食べてるんですよ。
――子供が遊べるスポット、おすすめの場所など教えてください。
鈴木章夫さん(以下、敬称略):
私が子供の頃はたまに、荒川へ川釣りに行きましたね。ハゼやコイ、シーバス(スズキ)など、70cm級もいるようですが、私は小さなものしか釣れません(笑)。それと、赤羽は河川敷にバーベキューができる場所がいろいろあるので楽しいですよ。
鈴木啓介:
暑い時期なら、水遊びができる「清水坂公園」もいいですね。とにかく赤羽は公園も多く、子供の遊び場には事欠きません。それから体を動かしたいときは、「桐ケ丘体育館」に行きます。1回300円程度で、手軽に運動ができるんですよ。
鈴木章夫:
運動なら、「味の素ナショナルトレーニングセンター」のまわりに走れるコースがあって、そこでランニングなどをされている方も結構いらっしゃいますね。
――赤羽は、子育て支援も充実しているようですね。
鈴木啓介:
充実していると思います。まず、北区は「子ども医療費助成」があるので中学3年生までの子供は医療費がかかりません。子供は頻繁に、熱を出すこともあるので、とても助かりますね。すぐ近くにある「東京北医療センター」では、小児科医が24時間必ずいて、診てくれるのも強みです。
――それはいいですね。赤羽はほんとうに住みやすそうです!
鈴木啓介:
“住んだら抜け出せない街”ですね(笑)。
鈴木章夫:
同級生でも、今も赤羽に暮らしている人が多いんです。実家を出ても、近所に借りたり、自分で家を建てたり。私たち3人兄弟もみんな、赤羽です。
――皆さん、赤羽から出ないのですか(笑)。
鈴木啓介:
出ても、私みたいに帰ってくる(笑)。
赤羽は程よい規模で、いろいろそろって、生活がしやすくて。子育ても、区のサービスが充実している。もし何か不足のものがあれば、都心にもすぐ出られますしね。
鈴木章夫:
そして、私たちのように昔からあるお店と、新しいお店が入り混じっていて、いろんな楽しみ方ができる街が赤羽の魅力だと思いますよ。
<取材協力>
鈴木畳店
東京都北区赤羽西1-35-3
【6】一度住んだら出たくない!虜になる街、だから赤羽に住みたい
赤羽は、商店街のそばに小学校や中学校があり、「繁華街に学校があるのって、珍しいらしいですね」「街全体で子供を見守っているんですよ」という声が聞かれ、住む人のおおらかな気質を知ることができました。食事が抜群においしい居酒屋が立ち並び、子供たちも買いに来る。交通や買い物の利便性はもちろん、何よりあたたかみにあふれた楽しい街・赤羽で、あなたも暮らしてみませんか。
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松浦智子
東京生まれ。住んだことのある街は本郷、三軒茶屋、町田、板橋。愛猫にべたべたに甘い編集ライター。もちろん、よその猫様も大好き。素敵と思ったお店&場所を、どんどこご紹介していきます。
※2022年8月に取材しました。
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