【武蔵境の住みやすさ】駅前ですべてが完結する便利すぎる街の魅力
都心の利便性と、郊外の穏やかな雰囲気を併せ持つ武蔵境。近隣の繁華街・吉祥寺とは適度な距離感がある一方、緑が豊富ということで「暮らしにちょうどいい街」と感じる方も多いそうです。実際にどんなところがちょうどいいのか、今回は武蔵境をご紹介します。
<目次>
【1】人気の街、吉祥寺までわずか2駅。バス路線も充実
【2】駅前ですべてが完結するシンプルスタイル
【3】小金井公園が暮らしの中にある贅沢
【4】街全体に緑が充実する住環境で子供たちを育む
【5】武蔵境インタビュー:世代を問わず市民が活用できる場を目指して
【6】緑も利便性も「ちょうどいい」がたくさんある。だから武蔵境に住みたい
【1】人気の街、吉祥寺までわずか2駅。バス路線も充実
武蔵境駅は、JR中央線と西武多摩川線の2路線が利用可能です。JR中央線では通勤時間帯の朝8時台で新宿駅まで約24分、乗り換えなしで移動できます。通勤・通学では隣の三鷹駅の利用もおすすめ。三鷹駅ではJR中央・総武線各駅停車および相互乗り入れをしている東京メトロ東西線が利用でき、しかも始発で乗車可能です。さらに三鷹駅は成田エクスプレスも停車するため、成田空港へのアクセスも良好。国内外に出張の多い方でも、便利な街といえるでしょう。
また、武蔵境駅から2駅隣に吉祥寺駅があります。吉祥寺といえば、さまざまな「住みたい街ランキング」で常に上位に位置する魅力的な街。週末のショッピングや食事などを楽しむ場合は、都心に出なくても十分です!
また、武蔵境といえば豊富なバス路線にも注目です。駅前からは西武バス、関東バス、小田急バス、京王バス、武蔵野市コミュニティバス「ムーバス」などが利用可能となっていて、武蔵境駅を中心に、南北の移動がしやすい交通環境が整っています。何より武蔵境駅南口から、「三鷹の森ジブリ美術館」への直通バス(小田急バス)が出ていることも、ファミリー層にはとても魅力的です。
武蔵境の歴史
武蔵境の「境」は、境村という地名からつけられたようです。境村の成り立ちは諸説ありますが、江戸時代に松江藩の御用屋敷を管理していた松江藩の家来・境本氏がこの地を開発したとする説が有力とのこと。
それから1889年になると、新宿~立川間に甲武鉄道(現在のJR中央線)が開通し、境に停車場・境駅が設置されます。その後、1919年に境駅は武蔵境駅へと改称されました。
【2】駅前ですべてが完結するシンプルスタイル
武蔵境駅前は、「駅前ですべてが完結する」といえるほど充実しています。書店の「文教堂 武蔵境駅前店」や銀行、カフェ、ファストフード店などはもちろん、特筆すべきは都内屈指の大規模店舗となる「イトーヨーカドー 武蔵境店」です。その大きさは、東館と西館という2館に分かれていることからもうかがえます。食料品や衣料品、レストランはもちろんのこと、「武蔵境ロフト」や「ユニクロ イトーヨーカドー武蔵境店」が入っていることもうれしい点です。
駅直結の商業施設「エミオ 武蔵境」は2020年に完成したばかり。「寄り道したくなる、私のデイリーリビング&ダイニング」をコンセプトに、多彩な食を提供しています。
わざわざキャンプ場に行かなくても、駅前でグランピングを楽しめる施設が「クオラ(QuOLa)の庭〜空と大地の恵みとBBQ〜」です。武蔵境駅前のコミュニケーションスポット、「クオラ(QuOLa)」の屋上にあります。
グランピングとはグラマラス(glamorous)とキャンプ(camping)を合わせた言葉で、手軽に楽しくキャンプを体験できる新しいレジャーのこと。クオラの庭では、JR中央線が走る都会のど真ん中で、キャンプ飯が楽しめるアウトドア体験やバーベキューができます。ちょっとした家族のイベントや、友人たちとの週末を楽しむパーティーなど、さまざまな使い方ができるスポットです。
武蔵境で独自のコンセプトが魅力の食を楽しむ
食の充実という意味でも、武蔵境は見逃せません。王道のパティスリー、そして絶品のパンやハンバーガーの名店をご紹介します。
ティータイムのお供に、そして週末の贅沢なおやつにもおすすめなのが、武蔵境で人気の洋菓子店、「パティスリーウルソン(Pâtisserie OURSON)武蔵境店」。「子供たちがお小遣いを持って焼き菓子を買いに来てくれる」をコンセプトとした、地域密着型のパティスリーです。「季節で楽しむ」というキーワードがポイントで、ちょうどお店を訪れた際には、季節のフルーツであるマンゴーを使った色とりどりのスイーツがショーケースを彩っていました。
週末の昼食に迷ったら、家族みんなで「コックテイル ハンバーガーズ (COCKTAIL HAMBURGERS)」を訪れてみてはいかがでしょうか。鶏肉100%の手作りパティとたっぷり野菜を使ったハンバーガーは、ボリューミーでありながらヘルシーという大満足メニュー。過去に「食べログ ハンバーガー 百名店 2018」に選ばれたほどで、その味は保証付きです。
そして、意外な人気メニューは、なんと「サツマイモスティック」!見た目はスティックではありませんが、そのまま食べればシンプルで優しいサツマイモらしい味で、メイプルシロップ&ブルーベリーのソースにつければ上品なスイーツのような味わいになるという変化も楽しい一品。「実はサツマイモスティックを目当てに来店されるお客さんも多いですよ」とスタッフの方。さらに地元小学生とコラボしたサツマイモスティックも続々と考案されており、このメニューを食べに行くだけでも楽しいかもしれません。
またコックテイル ハンバーガーズの隣のベーカリー、「ブロート・オーフェン(Brot ofen)」も注目のお店。こちらは「パンのフェスアワード2020」でゴールドを獲得した、「みたかのセントラル」の2店舗目となります。昼食の候補のほか、お土産にもおすすめです。
【3】小金井公園が暮らしの中にある贅沢
武蔵境を訪れた印象は、とにかく緑が多いこと。街中に街路樹が植えられており、駅前も緑で彩られています。“武蔵境=緑”という印象を抱く方も多いはずです。そんな緑豊かな武蔵境を象徴するのが、武蔵境駅北側にある小金井公園。面積約80ヘクタール(800,000平方メートル)の広大な敷地は、都立公園の中でも最大規模で、日比谷公園の4.9倍、上野公園の1.5倍にもなります。施設も充実しており、ドッグラン、バーベキュー広場、SL展示場、レンタル自転車や大型遊具など、1日いても遊び尽くせないほどです!
【4】街全体に緑が充実する住環境で子供たちを育む
武蔵境周辺には、国際基督教大学、日本医科大、法政大学、亜細亜大学など大学が多く、都立高校御三家のひとつ、東京都立武蔵高校もあるなど、地域全体が教育熱の高い街といえます。また、学生と中心とした若い世代も多く、駅周辺を中心として若いエネルギーが街を活気づけています。
しかし、駅から離れると閑静な住宅街が広がります。住環境は街路樹が設けられた旧五日市街道や桜通り、井の頭通り沿いの東京水道局境浄水場といった緑あふれるエリアにあり、特に新緑の季節はさわやかな雰囲気に包まれます。都会の便利さを享受しながらも、喧騒から離れた落ち着きをもたらしてくれます。
住環境は落ち着きがありつつも、教育熱心な街。武蔵境は子供たちを育むのに適した街といえるのです。
なお、実際に住む上で気になるのが医療機関ですが、駅の南側には大型の総合病院である武蔵野赤十字病院があるほか、小規模な総合病院も駅周辺に点在。これも武蔵境に住む上で、安心できる理由といえるでしょう。
【5】武蔵境インタビュー:世代を問わず市民が活用できる場を目指して
武蔵境駅南口を出てすぐ右手にある近未来的な建造物、「武蔵野プレイス」。図書館を基本として、「市民活動支援」「生涯学習支援」「青少年活動支援」の機能を融合したスポットです。なんと館内にはカフェも併設されています。ただの図書館ではない武蔵野プレイスはなぜ誕生したのでしょうか?
武蔵境の良さとともに、平之内智生館長にお話をお聞きしました。
──武蔵野プレイスはどんな経緯で誕生したのでしょうか?
平之内さん(以下敬称略):
今から50年ぐらいの前の話になりますが、元々ここは農林水産省の食糧倉庫の跡地でした。それを払い下げてもらう形になるわけですが、駅前の一等地で面積も広いですから、しっかりとした計画を出さなければなりません。そこで図書館をベースとして、福祉や国際交流などの時代背景を加味しつつ、現在の形に変化していきました。
──幅広い年齢層の方が来館されているように感じます。特に青少年の活動をサポートするティーンズスタジオは面白い試みだと感じました。
平之内:
図書館を利用する中心層は、小学生ぐらいまでか、それ以降は中高年の方が基本となっていまして、「実は中学生や高校生の居場所がないのではないか?」という点は、施設の計画時に持ち上がっていました。それこそ中高生が勉強や時間を潰すために、「フードコートやファストフード店でお金を払って長時間滞在する」というのは、決していい状況とはいえません。そこで、ただ図書館として使えるだけではなく、中高生が「居心地いいな」と感じられるような設備…、バンド活動ができたり、ダンス活動ができたりするような場所も取り入れました。
──図書館内にカフェが併設されているのはうれしいですね。
平之内:
カフェで図書館の本をご利用いただけますので、お茶を味わいながらお気に入りの本を読む…という形で楽しんでいただくこともできます。また、コロナ禍以前はアルコールも提供していまして、最近になってビールの提供も復活させました。今はまだ午後8時30分までの営業ですが、お仕事帰りに本を読みながら軽く一杯、というご利用方法もありますね。
──ただの図書館ではない、生活に密着した施設なんですね。
平之内:
今年で開館して11年になりますが、そのころ小学生だった方は、今は20歳ぐらい。あともう少し経てば社会に出て、また親子で武蔵野プレイスに来てくれるかもしれない…。そういうサイクルができるのではないかと期待しています。
──実際に武蔵境という町には、どんな印象をお持ちですか?
平之内:
ちょうどいい街ですね。都会のように慌ただしくありませんし、郊外すぎるわけでもありません。普段の買い物をするにしても、武蔵境でだいたい事足ります。何かを極めようとすると、ちょっと足りないかもしれませんが、そういうときは吉祥寺まで足を延ばせばいいだけですからね。大変住みやすい街だと感じます。
<取材協力>
武蔵野市立ひと・まち・情報 創造館 武蔵野プレイス
東京都武蔵野市境南町2-3-18
【6】緑も利便性も「ちょうどいい」がたくさんある。だから武蔵境に住みたい
都会の雰囲気に浸りつつも、豊かな緑を感じて暮らしたい。武蔵境は何気ない日常の中に、背伸びしない贅沢を感じさせてくれる街です。
突出したものはないかもしれませんが、気づいたら満たされている…。華やかさよりも、落ち着きのある暮らしを求める方に、武蔵境は最適な街といえるかもしれません。
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河合宏之
東京生まれ。住んだことのある街は志村坂上。フリーライターとして活動するかたわら、アニメーション文芸としてアニメ作品の世界観設定などに携わる。
※2022年7月に取材しました。
※冒頭の写真はPIXTAの提供写真です。
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