二拠点生活(デュアルライフ)での仕事や費用、デメリットは?移住支援制度も紹介!

「二拠点生活(デュアルライフ)」という言葉をご存じでしょうか?

かつては、都会と別荘地に住まいを所有する富裕層など、限られた方が楽しむライフスタイルというイメージがありました。

しかし最近では、都市部に住む一般層が二拠点生活を実践し始めており、誰もが気軽にデュアルライフを楽しめる環境になってきました。

そこで今回は、そんな新しい二拠点生活(デュアルライフ)の現実性について解説します。

二拠点生活(デュアルライフ)とは

二拠点生活(デュアルライフ)とは

二拠点生活(デュアルライフ)とは、2つの地域に拠点を持ち、生活することです。

たとえば、平日は都市部で暮らして働き、週末は田舎の拠点へ移動してリラックスする、というような二拠点を行き来するライフスタイルのことです。

そんな二拠点生活が浸透し始めた要因は、さまざまあります。

理由の1つとして考えられるのは、働き方が多様化し、それに合わせてライフスタイルも柔軟に対応できるようになってきていることです。

政府も積極的に働き方改革を推進し、その一環として副業などを促進しています。より自分らしい働き方を選ぶことが一般的になってきました。

このような背景が、二拠点生活をするきっかけや後押しをしていると考えられます。

二拠点生活で可能な仕事スタイルは?

二拠点生活で可能な仕事スタイルは?

次に、二拠点生活でどうやって生活の質を確保していくか、について見ていきます。

二拠点生活で可能な仕事スタイルは、以下の4つが挙げられます。

フリーランス

会社や組織に所属せず、個人で仕事を請け負うのがフリーランスです。

職種としては、「システムエンジニア」「プログラマー」「Webデザイナー」「グラフィックデザイナー」「ブログライター」などがあります。

インターネット環境の向上やクラウドサービスの普及などにより、場所にとらわれず仕事をすることができます。

リモートワーク

いわゆる在宅勤務のことです。「テレワーク」という呼称を用いる場合もあります。

所属する会社のオフィスではなく、自宅など都合の良い場所で働くことができます。

安心・安全なインターネット利用環境が構築されたことで、職種によって、オフィス以外での勤務を認める企業も増えているようです。

総務省の通信利用動向調査によると、リモートワーク(テレワーク)導入企業はゆるやかな増加傾向にあります。

出典:
総務省|平成30年版 情報通信白書|広がるテレワーク利用 図表4-4-3-2
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h20/html/nd144310.html

業務委託

企業に雇用されるのではなく、仕事の内容ごとに契約を結んで働く方法です。

業務委託とフリーランスを混同することがありますが、フリーランスは働き方であり、業務委託は契約方法なので、意味が異なります。

業務委託であれば、業務に携わる時間を自由に調整できたり、自分で働く場所を選んだりすることができます。

勤務先の拠点を行き来する

二拠点生活をしたいけど、今の仕事も続けたい方は、勤務先の拠点を行き来するという二拠点生活が考えられます。

電車や車で2時間程度の距離であれば、週末を利用して行き来できる可能性もあります。

二拠点生活の費用は?

二拠点生活の費用は?

二拠点生活ができる仕事のスタイルを見てきました。次に、二拠点生活でかかる費用について解説します。

費用面のデメリット

二拠点生活を検討するにあたって、費用面で不安を感じる方がいらっしゃるかもしれません。

特にどんな費用に関してデメリットがあるのか、3つ挙げてみます。

家賃や家電・家具などが二拠点分必要

2つの地域に居住するためには、両方に住まいが必要になります。

居住コストは、単純に言えば倍になります。

さらに、生活用品や家電・家具もそれぞれの家に必要なため、費用面で負担が増えるデメリットがあります。

移動交通費がかかる

2つの地域を行き来するため、移動の度に交通費がかかるデメリットもあります。

車で移動する場合は、ガソリン代や高速道路料金などの負担があります。

また、都会と地方を結ぶ新幹線や電車を利用する方はその料金が往復かかります。

さらに、二拠点目の交通手段として車を所有する場合は、その維持費もかかってきます。

安定収入は得られにくい

会社に所属したまま二拠点生活を行う方を除いては、フリーランスなど、独立した事業主として収入を得ていく可能性が高くなります。

常に一定の仕事があるという保証はなく、会社員と異なり、収入が安定しにくいデメリットがあります。

費用面のメリット

二拠点生活の費用に関するデメリットを確認しました。メリットも見てみましょう。

都市部より地産地消商品や住居費が安い

二拠点目のエリアによっては産地が近く、物価が割安になる可能性があります。

新鮮な魚、貝類、野菜、果物など種類が豊富で、リーズナブルな価格で手に入るメリットがあります。

また、地方の物件は安く賃貸できたり、所有するにしても、中古の良い物件が低価格でご購入できる場合があります。

地域によっては行政の移住支援制度を活用できる

二拠点生活の希望者を支援するため、各地域でさまざまなサポート体制が設けられています。

地域によっては、地元の方でなくても、住まいや仕事、子育て、医療といった行政制度を活用できるメリットがあります。

主な移住支援制度を紹介

主な移住支援制度を紹介

最後に、二拠点生活におけるメリットの1つである、移住支援制度情報の一例を紹介します。

長野県の例

長野県では、県内55市町村において、最大100万円の移住支援金を支給する制度があります。

首都圏(埼玉県、千葉県、東京都及び神奈川県)・愛知県・大阪府から移住し、県運営の求人マッチングサイトにて採用された方が対象となるなど、一定の条件があります。

詳しくは、長野県のサイトをご覧ください。

出典:
移住支援金のマッチングサイト/長野県
https://www.pref.nagano.lg.jp/rodokoyo/sangyo/rodo/koyo/matchingsite.html

茨城県の例

茨城県では、世帯100万円、単身60万円の移住支援金を支給する制度があります。

東京23区に在住または、東京圏在住で23区に通勤する方が対象です。

さらに、茨城県に移住し、移住支援金対象の就業先に就職、または県内で起業して「地域課題解決型起業支援補助金」の交付決定を受ける必要があります。

詳しくは茨城県のサイトでご確認ください。

出典:
わくわく茨城生活実現事業(茨城県移住支援金)/茨城県
https://www.pref.ibaraki.jp/kikaku/kikaku/ijyusuishin/iju-2chiiki/ijushienkin.html

まとめ

今回は、2つの地域に拠点を持ち、生活する「二拠点生活(デュアルライフ)」についてご紹介しました。

二拠点生活(デュアルライフ)は、一部の限られた方々だけでなく、都会に住む一般層にも浸透してきています。

その理由の1つは、働き方の多様化により、ライフスタイルも柔軟に対応できるようになってきたことが考えられます。

可能な仕事スタイルとして、場所にとらわれない働き方ができるフリーランスなどがあります。

費用面では住まいや生活用品が二拠点分必要であることや、移動費用がかかるデメリットがあります。

メリットとして、二拠点目の地域の物価が安い場合や、移住支援制度を活用できることが挙げられます。

二拠点生活では、田舎と都会など、両方の異なる生活ができることで、自分の価値観に変化を与えるきっかけにもなりそうです。

今度の週末は、自分の肌に合いそうなエリアを探索してみてはいかがでしょうか?

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