新築よりお得? リノベーション済み賃貸を考える

賃貸物件を探すときに、新築物件か中古物件かまずは考えるでしょう。設備や間取り、デザインなどから新築物件を希望する人も多いかもしれません。今回記事内で紹介するのはリノベーション済みの賃貸物件です。建物自体は古くなっているけれど、内装をきれいに改装し、住みやすい住宅として提供されている物件となります。

早速、物件の特徴を見ていきましょう。

リノベーション済みの賃貸物件の特徴

最初にリノベーションとリフォームの違いを押さえておきましょう。リフォームとは、物件の老朽化した箇所を修理や修繕によって、新築の状態に戻すことを指します。壁紙やフローリングの張り替え、浴室内の設備の交換などがあたります。つまり古くなった箇所や壊れた箇所を元に戻す作業がリフォームというわけですね。一方のリノベーションはどうでしょうか。リノベーションは、物件の性能をアップさせるための工事です。古い物件では和室を洋室に変えたり、部屋を仕切って部屋数を増やしたりと物件自体を大きく変化させるのがリノベーションです。

建て替え工事をしているわけではないので外観は古いことが多いのですが、リノベーションによって室内は新築同様に整えられているのが大きな特徴です。設備面においても時代に合わなくなった設備や機能を更新しているので、使い勝手がよく住みやすい住宅になっています。例えば、また大きなメリットがその価格です。築年数が古いため、相場より家賃が低いケース多く、リーズナブルに住むことができます。

一方で注意したいポイントもあります。1981年に見直された建築法により生まれたのが「新耐震基準」です。これによって震度5強程度の地震には住宅へ損傷を与えず、大地震と言われる震度6強から震度7の地震については倒壊などの被害が出ないように考え建てられています。実際に阪神・淡路大震災では、住宅・建築物の倒壊による大きな被害が見られましたが、特に大きな被害が発生したのは昭和56年以前に建築された物件でした。
(出典: 国土交通省「住宅・建築物の耐震化について」 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr_000043.html )

古い建物の場合、耐震基準を満たしていない場合もありますので、事前に確認が必要です。他にも建物自体は古い設計のため、水回りや防音なども入居前に確認する方がいいでしょう。

注目を集めている団地リノベーション

リノベーションされた物件のメリットとデメリットを知った後は、具体的な物件について考えましょう。東京近郊のニュータウンなど、高度成長期に団地として建てられた建物が、周辺環境が整っており、暮らしやすい物件として、リノベーション向きとして注目を集めています。一般的に団地は公営住宅や都市再生機構が建設した集合住宅のことを指します。高度成長期に建てられた団地は、今とは違う生活様式に合わせて建築されているので、そのままでは暮らしにくいケースもあり、そこで注目されているのが団地リノベーションです。

間取りや設備を一新できるので、デザイン性の高い物件が多いのも特徴です。子育て世代が過ごしやすいような間取りや、シニア世代が安全に過ごせるような設備を備わっているなど特徴的な物件も多く、住む人やライフスタイルに合わせた物件を見つけられます。

また団地自体の家賃が安いため、人気エリアや人気の物件では入居する際に収入の制限が設けられている場合もあるので注意が必要です。

賃貸として入居後に自分でリノベーション

リノベーションが既に終わっている物件に入居するのはもちろんですが、賃貸として入居後に自分でリノベーションできる場合もあります。

例えば、UR都市機構のDIY住宅という契約は原状回復の義務がなく、賃貸物件でありながら、自由なリノベーションが可能です。本格的にリノベーションするプランのほか、手軽に壁面でDIYを楽しめるプランなどが予算・費用に合わせたいくつかのプランが用意されています。自分の希望にあった物件がないと思っている人や、イメージ通りの部屋に住みたいと思っている人は検討してみてもいいのではないでしょうか。

リノベーションによって新築と変わらないグレードに

新築物件や通常の中古物件と比較しても、デザイン性も機能性も高いリノベーション物件を検討したいという人は多いのではないでしょうか。

実際に三井不動産グループの三井不動産レジデンシャルリースがフルリノベーションした築31年のマンションは新築物件と遜色のないハイグレード賃貸マンションになり、多くの反響を得ています。法人に一括で賃貸していた物件を、法人契約の解約を機会にフルリノベーションしたこの物件は共有部分にはグレード感を、室内には開放感と使用の良さが追求されています。

エントランス部分や防水・給排水などには大掛かりなリノベーションを行い、室内も間取りからリノベーションしています。そのため自分が入居する部屋だけではなく、マンション全体のグレードが上がっている点がポイントです。営業開始と共に、多くの反響を集めており、新築でなくてもグレード感や暮らしやすさを感じられると入居を検討する人が多いとわかります。

リノベーション賃貸のメリットやデメリットのほか、自分や家族のライフスタイルを考えぜひ検討してみてはいかがでしょうか。リノベーション賃貸も検討すれば、希望エリアでの物件探しの選択肢が広がります。

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