10月は「秋の衣替え」、気温が何度まで下がったらやるべきか?

日本では年に2回衣替えがあります。学校や職場で制服がある場合は、きっちりと日付が決まっていますが、家庭ではいつ行えばいいか悩んでしまうという人はいないでしょうか? せっかく衣替えをして夏服を片付けてもまだまだ暑かった、という場合もあるでしょう。そこで、衣替えの目安や、その際に発生する衣服の収納ノウハウについて紹介しましょう。

由来・歴史から見る衣替えとは

もともと衣替えは中国の宮廷で、旧暦の4月1日と10月1日に夏服と冬服を入れ替えていたことが始まりです。平安時代に日本に伝わり、その後習慣として定着しました。その頃は綿を入れた衣服が登場するようになっていたため、衣服の厚みや素材に合わせて衣替えを行ったのです。また衣服だけではなく、寝床に使用していた布や暖房器具の入れ替えもこのタイミングで行っていました。

現在でも衣替えは年に2回ですが、実は江戸時代の武家は、春、夏、秋、冬と、年に4回も衣替えをしていました。ところで四月一日を「わたぬき」と読むのを知っていますか? これはたくさん衣服を持っていない庶民が、四月一日に冬場に使っていた衣服から綿を抜いて衣替えしたところからきています。

そして新暦に暦が切り替わった明治以降からは、私たちにも馴染みのある衣替えが登場します。学校、官公庁などの制服がある組織では一斉に、4月1日と10月1日を春の衣替え、秋の衣替えとして、夏服と冬服の切り替えが行われています。このように、四季のある日本では、季節に合わせて衣服を調整し、快適に過ごすために衣替えは行われてきました。一方で、「今年の夏は例年より暑い」、「残暑が厳しい」など気温や天候は毎年同じではありません。そこで春服への衣替えは最高気温が15〜20度になった頃、冬服への衣替えは最高気温が15度を下回った頃と気温で覚えておくのが良いでしょう。

では、タイミングがわかったところで実際の衣替えについて考えていきましょう。

衣服の収納は、吊るすとたたむ

衣替えのタイミングで衣服の整理整頓をする人は多いでしょう。ごちゃごちゃとしがちな収納ですが、ちょっとしたアイディアやコツで上手に衣服をしまえるので、まずは普段からも実行したい収納ポイントを紹介します。

「吊るす収納」と「たたんでしまう収納」に分けるのが収納のポイント。上着やコート類は吊るして収納し、Tシャツやカットソーなどのトップスはたたんで収納するとすっきりと整理できます。

たたんでしまう収納には、カラーボックスや箪笥などを使います。この時に、そのまま詰めてしまうと奥の方に寄ってしまいせっかくたたんだ衣服がぐちゃぐちゃになってしまうかもしれません。衣服が重なって収拾がつかなくならないように、利用したいのがブックスタンドやアクリルケースです。仕切りとして使用すると、整理しやすいだけでなく、後から取り出す際にも便利です。

では収納する場所はどうでしょうか。ウォークインクローゼットがある場合は収納も簡単なだけでなく、収納力もしっかりあります。そのためなんでも詰め込んでしまいがちですが、詰め込みすぎないように心がけましょう。吊るす収納の衣服は丈の長さ順に掛けることで見た目のスッキリ感も出せ、どこに何があるのかわからないという事態を防げます。

一人暮らしのワンルームなどクローゼットがない部屋に住んでいる場合は、どうしても室内に衣服を置かざるを得ません。出しっぱなしでは見た目もスッキリせず、部屋も狭く見えてしまいますね。そこでカーテンなどで収納エリアを仕切って見えなくする方法も室内空間の演出にはおすすめです。また、収納棚が見える場合はデザイン性に優れたメタルラックやカラーボックスを使うのもいいでしょう。最近では様々なものが販売されているので、お部屋の雰囲気と合わせて選びたいですね。

他にも使う場所の近くに収納エリアを設けるのもポイントです。例えば2階建の戸建てで、玄関付近の階段に階段下収納がある場合は、その収納スペースをコートや帽子などの収納に利用できます。玄関の近くなので、外出時や帰宅時にも便利で、使用しない季節になったときも、わざわざしまい直す必要はなく、そのまま収納できるメリットがあります。

収納時にあまりにも衣服が多いと場合は、断捨離も検討しましょう。衣替えのタイミングで、自分の持ち物を再確認するのも大切ですね。

「これは次のシーズンも着よう」と決めた衣類は、クリーニングに出す人も多いでしょう。定期的なメンテナンスによって長く着用できるので、自宅でケアできない衣類にはクリーニングも大切です。クリーニングから引き取った時に衣類にかかっているビニール袋は、実は保管用でなく自宅までの移動中に汚れないよう使われているものです。そのまま保管するのではなく、自宅ではビニール袋から出して保管するのがおすすめです。ビニール袋にいれたままだと湿気が溜まって、カビの発生やビニールの成分が衣服に付着し変色の原因になったりします。

お気に入りの衣類を長く使うためにも、衣替えの際は収納や保管にも気を配りましょう。

上手な衣服の収納で、衣替えが楽しく

実際に衣替えをしてみると、意外にも収納に手こずってしまうかもしれません。三井不動産レジデンシャルではクローゼットの活用術も公開しています。クローゼットの基本的な収納方法として紹介している「ゾーニング(配置分け)」では使用頻度が高いものを中段にするなど、具体的な提案もしています。ぜひ参考にしてみてください。

また、どうしても自宅に収納スペースが足りない時は、レンタル収納を利用する方法もあります。三井不動産レジデンシャルのレンタル収納「TRUNK Mi」では空調システムにより温度や湿度を一定にキープした室内型のトランクルームを運営しています。特に季節の衣類など環境に左右されやすいデリケートなものでも、自宅と同じような室内型の収納スペースで保管できます。トランクルームをうまく利用すると、自宅スペースをより有効活用できますね。上手な衣服の収納方法がわかれば、苦手だった衣替えも楽しく行えるのではないでしょうか。

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