【塚口】駅前「さんさんタウン」を中心に、食と映画の文化が根付くコスパ良好の人気地区
阪急塚口駅にある「塚口サンサン劇場」。
関西の映画好きが遠くから訪れる人気の映画館です。私も映画好きの知人から「セレクトがシブいし椅子が良いので、サンサン劇場は押さえておくべき」と紹介され、一度訪れて以来、何度も通うように。
そしてカレー屋、イタリアンなど、映画の帰りにちょうどいいボリュームと価格の個人経営のお店が駅周辺に多いのも魅力的でした。東京でいうと中野駅など中央線のアングラな香りに近いものがありますが、路地を一歩入ると静かな住宅街が広がります。
映画も食も大好きな私にとって、阪急塚口はかなりリアルな移住先候補。
そして気になるのは、どうやってこの独特の文化が育ったか。実際に街を歩いて確かめてみることにしました。
【阪急塚口の基本情報】
駅名:阪急電鉄神戸線・伊丹線「塚口」
近くに通っている路線:JR西日本神戸線「塚口」
ランドマーク:塚口さんさんタウン
■大阪梅田まで約9分、三宮まで約21分。通勤特急も停まるアクセスの良さ
「住みたい街ランキング2019 関西版」では、ランキング常連の近隣駅「西宮北口」が1位になったものの、阪急塚口も「穴場」として紹介されていました。
理由は、梅田に約9分・三宮に約21分で行けるアクセスの良さと、その割に家賃が安いこと。駅前の「塚口さんさんタウン」や駅北のショッピングセンター「つかしん」など、商業施設も充実しています。
通勤特急が停まるので、朝の通勤時はほとんどの電車に乗車可能。阪急伊丹線も通っています。伊丹市立美術館では「ミッフィー展」など、おもしろい展示が開催されているので、気軽に行けるのもいいですね。
駅南口のロータリーからJR尼崎・阪神尼崎やショッピングセンター「つかしん」までのバスも出ています。「つかしん」にはユニクロや無印良品の他、ジムやスーパー銭湯もあるので子供連れや一人でも楽しめます。
「阪神尼崎」行きのバスに乗れば尼崎市役所にも行けるので、住民票の取得や様々な手続きなどはしやすそう。
JR塚口は、阪急塚口から東側に徒歩13分ぐらい。駅前には大きなマンションが立ち並びます。地元の方によると、駅周辺のマンションだけで4000人ほどの方が住んでいるようです。周りはキレイな建物が多く、静かな雰囲気。
JR塚口近くには、「上坂部西公園(かみさかべにしこうえん)」も。阪急塚口周辺では一番大きな公園です。川が流れ、竹やもみじが美しく咲き、休日にはピクニックを楽しむ子供連れも多いそうです。
上坂部西公園の近くには、音楽や演劇の公演が行われる「兵庫県立尼崎青少年創造劇場 ピッコロシアター」が。何かしらのイベントが毎日行われているそうです。こういった施設が身近にあると、文化に触れる習慣ができそうですね。
■「さんさんタウン」やスーパー、銀行。駅前に便利なお店が充実
阪急塚口に戻ってきました。今度は駅の北口側を歩きます。
地元の方から「銀行が多い」と聞いていたので、確かめてみました。北側には徒歩5分以内に三菱UFJ銀行、三井住友銀行(「信託」も)、尼崎信用金庫。南側にはみずほ銀行、りそな銀行、ゆうちょ銀行などなど、確かにほとんどの銀行が駅近くに揃っていて、何かと便利。
奈良や大阪から来た人に話を聞いてみると、塚口は物価が安いとのことでした。スーパーが多いからでしょうか。北側には「いかり塚口店」などがあるので、買い物もしやすそうです。
駅に戻り、次は「塚口さんさんタウン」がある南側を散策することに。
塚口さんさんタウンの1階・2階にスーパー「ダイエー塚口店・イオンフードスタイル」が入っています。1階には家電量販店も隣接。
4階から上には尼崎市役所のサービスセンターが入っています。住民票の写しの発行や子育て支援の手続きなど、ほとんどの業務がこちらで済むようです。「塚口さんさんタウン」の南側には警察署もあるので、免許の更新など、引っ越してからの手続きが一挙にできそう。
冒頭に紹介した映画館「塚口サンサン劇場」は、この「塚口さんさんタウン」1階にあります。人気の理由はハリウッドの大作からミニシアター系の映画まで、幅広くこだわった上映作品を常にラインナップしているところ。取材当日もバリエーション豊かなラインナップ。
また、これはいろいろな意見があると思いますが、映画好きには「関西の劇場で一番トイレがキレイ」と有名だそう。身近に映画館があると、一人でもお子さんがいても気軽に来られそうです。
そして映画館とは反対側の「塚口さんさんタウン」1階南側には飲食店街が広がります。
うどん・中華料理店などが並ぶ飲食店街は、昭和レトロな雰囲気を感じる、なかなか「濃い」印象です。
北側には銀行やスーパーが多く、南側はさんさんタウンを中心に行政施設や飲食店・映画館もあるので、最寄り駅だけでいろんな過ごし方ができますね。
■駅前に立ち並ぶ、バリエーション豊かな飲食店
「塚口さんさんタウン」1階の飲食店街にある、「うどん・そば 松屋」は、かけそばがなんと200円の安さ。
会社員の方が、昼休みや小腹の空いたときによく訪れているそう。
そしてこちらは、1978年の「塚口さんさんタウン」開業と同時にオープンしたというスパゲティのお店「SPAGHETTI tanto(スパゲティ タント)」。なすとベーコンのスパゲティが人気。隣接するお店「PIZZA MARE(ピザ マーレ)」は系列店です。
さらに近くにあるカレー店「STEW&CURRY ANGLES (シチュー&カレー アングル)」も系列店。
以前映画の帰りにいただいたのですが、「しめじとポークのカレー」が絶品でした。他にないコクのある欧風カレーで、地元の方にも人気です。
「塚口さんさんタウン」から南側に少しの場所にある「ポノポノ食堂 玄米ごはんと麹料理」も有名だそうです。玄米や麹を使ったオーガニック料理のお店で、お弁当も販売しています。
駅周辺を歩いただけでも、美味しそうなお店ばかりでした。そして、どのお店もコンセプトが立っていて“独特”。引っ越す前から通っていたチェーン店があるとホッとしますが、こういう地元ならではのお店が楽しめるのも嬉しいですね。
■「お互いに支え合う文化のある、住みやすい街」
阪急塚口は買い物や施設が充実していて、アクセスも良い便利な街。さらに独特の食や映画の文化もある。どのようにしてそんな文化が育まれたのでしょうか?塚口で生まれ塚口で働き続ける、「米と天ぷら 悠々(ゆうゆう)」のオーナー、中山優子(なかやまゆうこ)さんにお話を聞きました。
――元々どういう経緯でお店を開かれたんですか?
「『塚口さんさんタウン』にある『うどん工房 悠々』を先代の父から引き継いだんです。それから、より女性にも食べやすいような空間づくりや、野菜の天ぷらを増やすなどの工夫をし、おかげさまで好評をいただくようになりました。それで思っていたのは、私たちのお店だけでなく、うどん店の天ぷらは価格に比べてクオリティが高いものが多いんですね。それをより身近に楽しんでもらおうと、このお店をオープンしました」
――中山さんは生まれも育ちも塚口なんですよね。美味しいお店が多くて映画館があるなど、塚口独自の文化はどう育っていったんでしょう?
「『塚口さんさんタウン』ができたのは今から40年以上前で、当時としては珍しい複合型の施設だったので、『映画・劇・買い物』などを目的に、外から来られる方が元々多かった。私のお店のお客さんにも『ピッコロシアター』の利用者がいるのですが、『この街で観劇や音楽の練習をした方が、阪急塚口駅前でご飯を食べて帰る』というルーティンが根付いたようなんです」
――なるほど、それでこういった特色のある飲食店が多いんですか。「そうですね。あとは私が7年前から実行委員を務めているイベントの『塚口バル』の影響もあると思います。イベントの時期は飲食店がいつもより安く利用できるんですが、私たちも他のお店を意識して『もっと頑張ろう』と勉強になることも多いんですね。サンサン劇場さんから、『映画の半券でうちのお店も安く利用できるように』というご提案もあったりするんです。文化好きなお客様に合わせて、お店それぞれが独自のスタイルを作っていったこと。そして、お店同士で協力しあいながらクオリティを高められたこと。この2点が、塚口独自の文化が生まれた理由だと感じています」
――ずっと住まれている中山さんから見て、阪急塚口はどんな街ですか?
「とても住みやすい街だと思います。スーパーや銀行、病院も多いし、自転車で行けば公園もたくさんありますし。梅田に近くて電車の本数も多いので、単身者の方もファミリー層もどんどん移ってこられているみたいですね。まだまだ家賃もそこまで高くないし、良い街だと思います」
■アクセス至便、買い物も充実。独特の文化も楽しめるコスパの良い街
阪急塚口は元々知っていた駅ながら、改めて観察し、街の人にも話を聞いてみると、より「コスパの良い街」というのが分かりました。それは家賃や物価の話だけじゃありません。
例えば、行政の手続きの帰りに映画も観られたり、クオリティの高い飲食店でご飯が食べられたり、駅前で一石二鳥、三鳥な体験ができるところ。
それに、少し駅から歩くと住宅街になっていて、喧騒さはありません。「住みやすい街ランキング」にあった通り、「穴場」の街かもしれません。阪急神戸線沿線で新しくお住まいをお探しの方は、阪急塚口を訪れてみてはいかがでしょうか。
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