【江坂】何でも揃うストリートに長年愛される地元の味。初めて大阪に住む人におすすめの街
「大阪に転勤になった/大阪に住むのは初めて」の方が江坂を選んだという話をよく耳にします。
なぜ多くの方が江坂を選ぶのか、大阪に長く住んでいるものの、あまり江坂を知らない自分としては少し疑問に感じている部分もありました。
アクセスがいいからなのか。あるいは、住みやすいからなのか。それとも現地に訪れてみないとわからない何かがあるからなのか。
江坂ならではの街の魅力がきっとあるはずです。
今回は、その魅力を探るために江坂を訪ねてみました。
【江坂の基本情報】
駅名:大阪メトロ御堂筋線・北大阪急行電鉄「江坂」
ランドマーク:江坂ウエストサイドストリート
■新大阪まで5分!梅田や淀屋橋へも乗り換えなしでアクセス可能
大阪府吹田(すいた)市にある江坂駅。大阪メトロ御堂筋線とその延伸線である北大阪急行電鉄が通る駅です。
新大阪駅まで2駅、5分。梅田駅まで11分、オフィス街のある淀屋橋・本町駅まで16分。いずれも乗り換えなしで行けるので、アクセスは抜群です。通勤の利便性が高い点も、江坂に人気が集まる理由のひとつです。
駅前には、2本の大きな道路が通っています。南北に通るのは新御堂筋。秋にはイチョウ並木に彩られて、四季も感じられます。
また、東西に通るのは国道479号線。もちろん歩道は完備されているので、歩行者も安心して通行できます。
■「江坂ウエストサイドストリート」を中心に買い物スポットが充実
江坂の街の中心地は、江坂駅の西側にある「江坂ウエストサイドストリート」。東急ハンズをはじめとする、商業施設や飲食店が集まった、多世代が買い物や食事を楽しめるスポットです。
江坂ウエストサイドストリート沿いにある「江坂オッツ」には、「ユニクロ」「ABCマート」、100円均一ショップの「Seria」などが入っているのでとても便利。買い物が終わったら、「スターバックスコーヒー」で休憩もできます。
買い物ができるお店だけでなく、眼科やコンタクトレンズショップ、ヨガスタジオが入った建物もあるので、用事も趣味もここだけで済ませられそう。
地元の方いわく、江坂は「リトル東京」と呼ばれることもあるそう。江坂ウエストサイドストリートに集まるオシャレな商業施設や整理整頓された街並みを眺めていると、そう呼ばれる理由が少しわかったような気がしました。
その他「江坂ウエストサイドストリート」周辺には、生鮮品・食料品を扱うスーパーも揃っています。
「グルメシティ」、一本西の通りには「関西スーパー」、駅の東側にも「ダイエー」や「フレスコ」があるなど、種類も豊富。
有名企業も多く本社を置く江坂。それゆえビジネス街かと思いきや、商業施設や買い物スポットも充実しており、日常の買い物で困ることはなさそうです。
■地元の人に長く愛されるソウルフードが味わえるお店も
栄えた街という印象の江坂。飲食チェーン店も多く、外食にはまず困りません。そんな中でも「地元の人に長年愛されている味はないだろうか」と探していると、一軒のお店に出会いました。
それが、江坂駅から南西5分のところにあるログハウス調の喫茶店「キッシュ」です。
「キッシュ」の看板メニューはオムライス。
ケチャップライスとデミグラスソースで味付けした定番の「キッシュのオムライス」の他、変わり種の「塩麹焼豚と明太子クリームのオムライス」など、メニューにはたくさんのオムライスが。その中から今回注文したのは、大人気メニューの「キムおばさんの肉じゃがオムライス」。
肉じゃがとオムライスの組み合わせは今まで食べたことがなかったものの、これがびっくりするほどマッチ!
揚げたじゃがいもが入った肉じゃがは、濃いめピリ辛の味付けで、スプーンを口に運ぶ手が止まりません。「オムライスの新たな魅力を知ってしまった…!」と思うほどおいしくて、感動してしまいました。
また、居心地の良い店内の雰囲気も魅力的。
木のぬくもりが印象的で、席も広々。ゆったりくつろぐことができるので、コーヒーを飲みながらひと休みしたいときにもおすすめです。
キッシュの少し南には、お肉を量り売りしてくれるお店「お肉のコバヤシ」があります。
このお店で人気のメニューは「コロッケ」。サクサク食感の衣の中にホクホクのじゃがいもが詰まっていて食べ応え抜群。いもの旨味をしっかり楽しめる優しい味わいで、毎日でも食べたくなるような逸品でした。
「キッシュ」や「お肉のコバヤシ」のような、美味しくて食べるとホッとできる“地元の味”は、街への愛着が増す要素。このような親しみやすいお店の存在が、江坂という街の株を上げているのかもしれません。
■遊具が揃っていて、緑豊かな公園もたくさん
買い物や外食に困らない江坂ですが、便利なだけではありません。歩いていて感じたのは、緑と公園の多さ。駅付近だけでも三つの公園があります。
まずは、江坂ウエストサイドストリートの北側にある、岡本太郎作のオブジェが印象的な「豊津公園」。
すべり台や砂場、小さな池などがある公園です。夏場や暖かい気候の日には、裸足になって水辺で遊ぶこともできそう。
続いて「キッシュ」や「お肉のコバヤシ」の近くにある、「江の木公園」。カラフルで新しそうな遊具が多い公園で、買い物帰りのお母さんが子どもを連れて遊びに来る光景が目立ちました。
そして、江坂イチ大きな公園が、駅の東側にある「江坂公園」。中が迷路のような仕掛けになっている木製のアスレチックや、すべり台・ロッククライミングとして遊べるドーム型の大型遊具が子どもに人気なようで、休日は多くの親子でにぎわっています。
江坂公園は毎年夏に行われる「吹田まつり」の会場になっていたり、敷地内に図書館が立地していたり、子どもにも大人にも親しまれるスポットになっているそうです。
駅付近に、公園が充実しているのも江坂の魅力。自然に触れてリフレッシュしながら、快適に暮らすことができるのではないでしょうか。
■「コテコテの大阪感はなく、高級住宅街でもないので、誰もが馴染みやすい街です」
多くの人が移り住む江坂。
江坂に長く暮らす方はその様子をどう受け止めているのでしょうか。江坂の「過去と現在」を知るために、長くこの街に住む方にお話を聞くことに。
江坂駅から東に徒歩3分のビルにある「おばんざいとお酒 うきわ」の店主で、江坂が地元だという大和田久美子さんにお話を伺いました。
(以下、インタビュー。「」内は大和田さん)
――江坂でお店を開いた経緯を教えてください。
「江坂で育ち、『初めてのお店は安心感のある地元でオープンしたい』という思いがあったからです。お店を開いた8年前、江坂は個人店がまだまだ少ないように感じたため、食堂と居酒屋の中間的なお店を開けたらいいなと思い、『おばんざいとお酒』というスタイルのお店にしました」
――どんなお客様がいらっしゃいますか?
「女性のお一人様でも安心して入ってきていただけるお店づくりを目指しているので、女性のお客様は多いです。また、単身赴任で江坂に暮らしている男性のお客様も多いため、体にいいものや野菜多めのメニューづくりを意識しています。休日はカップルやご夫婦でゆっくり食事に来てくださる方が多いですね」
――江坂の街にはどんな特徴があると思いますか?
「私が小さい頃は、平屋の住宅と田んぼの多い街でしたが、東急ハンズができたり、さまざまな企業の本社が移転したりしてきて開発が進みました。今では、住宅街とビジネス街が共存する面白い街になっています。コテコテの大阪感もなく、かといって高級住宅街路線でもないので、誰もが馴染みやすい街なんだと思います」
――江坂にはどんな方が多く住まれていますか?
「ファミリー層が多いですね。数としては、一駅北の緑地公園駅の方が多いかもしれませんが、緑地公園駅付近は外食できるお店が少ないので、買い物のしやすさと外食の楽しみを求める方は江坂を選ぶようです。引っ越して来られる方は、品良く落ち着いた方が多い印象があります。住む場所として江坂を選んでいただけるのはうれしいですね」
――改めて、どんな方に江坂をおすすめしたいですか?
「適度に都会で、電化製品以外ならほとんどのものを買い揃えられます。ものすごくおしゃれをして気合いを入れなくたって買い物に出掛けられるので、共働きのご夫婦や働きながら子育てをしている方にはおすすめです。仕事帰りに当店に寄って、リセットしてから家に帰られるお母さんもいらっしゃいますよ」
■都会と郊外それぞれの良さをバランス良く兼ね備えた街
江坂に訪れてみて感じたのは何よりも「バランスの良さ」。
何でも買い揃えられて外食の選択肢も多い都会的な街である一方、地元の人に長く愛されるお店や緑豊かな公園が点在していて、ゆったりとした空気が流れる郊外感も持ち合わせていました。
引っ越してくる方を迎えてくれるあたたかな空気も流れているので、「初めての大阪暮らし、どこに住もう」「府内での引っ越しを検討している」という方は、ぜひ一度江坂に訪れてみてはいかがでしょうか。
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