賃貸マンションは、その管理が賃貸管理会社に委託されていることも多くあります。管理の特徴やセールスポイントも会社ごとに異なるため、マンションの特徴に合わせて管理会社の選定や変更をすることが大切です。

とはいえ、やたらと賃貸管理会社を変更するのも入居者にとってもあまりよいものではありません。そこで、今回はマンションの賃貸管理会社を変更するにあたって注意しておきたい事項を3つに絞って解説していきます。

1.マンションの賃貸管理会社を変更する際に気をつけたいポイント①管理会社は必ず数社比較する
マンションの賃貸管理は、管理会社によって委託料や対応できる業務範囲、得意分野などが異なります。そのため、管理会社を変更する際は、必ず数社の見積もりを取得したうえで価格や業務範囲、管理実績等を比較し、マンションの賃貸管理を得意としているかなどをしっかりと確認してから選ぶ必要があります。

特に、価格が安いことを理由に安易な決定をしないよう注意が必要です。賃貸管理会社の変更においてもっとも大切なのは「品質」と「業務範囲」です。管理会社としてどのような対応をしてくれるのか、どこまで対応してくれるのかをしっかり確認しておいてください。せっかく委託したのに対応品質が低かったり、予想外の場面で業務の範囲外といわれてしまっては、管理を委託した意味が薄れてしまいます。

また、管理会社を変更したことによって管理の質が低下したり管理の範囲が狭くなってしまうと、入居者からの信頼を失ってしまったり、負担や迷惑を強いてしまう恐れもあります。

まずは管理業務の範囲を確認し、必要な業務が管理の範囲に含まれているか、また従前と管理の範囲が変わる場合は入居者に大きな影響を与えないか、という部分を重視して考えるようにしてください。なお、見積もりを取る際は、できる限りマンションの賃貸管理業務を得意とする管理会社から見積もりを取るようにしましょう。マンションの賃貸管理を苦手としている、または実績の少ない管理会社に変更してしまうと、満足のいく管理が実施されないこともありえるからです。

管理会社を決定するときは、数社をじっくりと比較検討したうえで選ぶようにしましょう。

2.賃貸管理会社を変更する際に気をつけたいポイント②契約の変更と業務内容の引継ぎについて考えるべき
賃貸管理会社が変更となる場合、変更前の管理会社と解約の手続きを進め、それと並行して変更後の管理会社との間で新しく賃貸管理を委託する契約の締結を進めていかなければなりません。

解約にあたっては変更前の管理会社の担当となる方に連絡を取り、解約希望を告げて、いつまでの契約にするか、解約手続きはどうしていくかなどの話を進めていく必要があります。
委託管理を解約するタイミングがちょうど契約期間の切れ目であれば比較的スムーズに解約処理が進んでいきますが、契約期間の途中で解約すると、解約料の発生や解約の意思を告げてから一定期間は解約できないなど、管理会社との契約内容次第になりますが、解約まで思ったように進んでいかないということも想定されます。
さらに、それと並行して変更後の管理会社と打ち合わせし、契約の開始時期や実際に管理が開始されるタイミングなど、契約締結の手続きを進めていかなければなりません。

そして、新しい管理会社と従前の管理会社、両社との手続きが完了すると、次は業者間での手続きに入ります。従前の管理会社が管理している契約書や修繕状況、その他対応履歴などを変更後の管理会社との間で業務の引継ぎをするのです。

基本的に、引継ぎは管理会社に任せてしまっても問題ないのですが、業者間での引継ぎトラブルを防止するために、大家さん自身も適宜状況を共有してもらったり、場合によっては質問して状況をしっかり把握しておくべきです。

3.賃貸管理会社を変更する際に気をつけたいポイント③管理会社不在となる期間を作らないようにする
一般的に、賃貸管理会社との委託契約には期間が決まっています。
従前の管理会社との契約が終わる期間と新しい管理会社との契約が始まる期間が重なるように手続きを進めていかないと、業者間での引継ぎが不十分なまま契約が移行してしまったり、場合によっては引継ぎが一切なされないまま管理会社が変更となってしまう恐れもあります。
最悪の場合、引継ぎができていないどころか、管理会社そのものが不在となる期間が発生してしまい、その間大家さんが直接マンションを管理しなければならないという状況も考えられます。そうすると、従前の管理会社から引き継いで自身が管理した部分について、また新しい管理会社に引継ぎをする必要があるなど負担が増加します。

十分な引継ぎが行なわれ、かつ、管理会社不在となる期間がなくなるように、スケジュール管理はしっかりとしておくべきです。

4.賃貸管理を委託する会社の変更は慎重に検討してください。
賃貸管理会社の変更には次の3点に特に注意してください。
①必ず数社で見積もりを取る
②解約と契約開始のスケジュールを調整する
③業者間での引継の実施を確認

当社では、上記3点に留意したうえで、大家さん個別の状況やご希望に応じて最適な管理内容を提案させていただきます。
マンションの賃貸管理会社の変更を検討される場合は是非、当社までご相談ください。