ナチュラルな木の直線とアイアンの曲線とが融合した家

閑静な住宅地に立つ斜め敷地を活かした3階建て。折り畳んだように見える片流れ屋根のデザインは、実は高度斜線制限をクリアするためにと考えられたものだ。玄関からパティオ、リビングへと、のびやかな緑とアイアンでゆるやかにつないで。

エクステリア

北西の方向以外は住宅に囲まれており、吹き抜けを通してリビング・ダイニングを配置して開放感をキープ。ドライエリアには植栽を施し、自然光が表情を与えてくれるアプローチに仕立てた。柔らかなカーブを描くロートアイアンの格子がアクセントに。

インテリア

家のどこにいても光が満ち、緑のゆらぎが感じられる。シンボルツリーには、初夏に可憐な小さな花をつけるトネリコを選んだ。インテリアは幅広いオークの床と木製のサッシを基調に、ご主人が希望された力強い“骨太なナチュラル”と奥様の “やさしいエレガント”をそれぞれのコーナーで演出。たとえば、ザラッとした質感の塗り壁をはじめ、石材・タイル・アイアンなどはご主人が、穏やかな差し色は奥様がセレクト、お二人の好みが美しくブレンドされている。

エピソード

ご主人の希望で、和室は記憶にある古民家のイメージを具現化していった。趣のある古木フローリングに、グレーの櫛引の塗り壁、絶妙なバランスの地窓、大開口からは緑が眺められる仕掛けがここにも。アーティスティックな雰囲気だが、地窓の上には快適な湿度・空気に整えてくれるエコカラットを使用し、機能性にも配慮している。空間構成からタイル1枚に至るまで随所にこだわり抜いているからこそ、家族が安らげる住まいが実現できたのだろう。

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