和とモダンなデザインをリズミカルに表現した家

おおらかにのびる寄棟屋根、軒が深く、重厚感のあるフォルムが印象的だ。圧倒的な存在感のあるデザインの家にしたいと、外観はもとより、インテリアの細部にまで大胆かつ緻密な設計が配され、S様の希望を叶えた家が完成した。

エクステリア

「道路に面して間口の広い整形地、日当たりもいい理想的な敷地を生かして、一般的な四角い家ではなく、自由な発想で、個性的な家をつくりたかった」と語るS様。当初から、「駐車スペースは大型2台並列分、屋根は寄棟屋根、トータル的に雰囲気を“ダンディ”な感じに仕上げてほしい」と、明快な要望があった。設計士は、直感的にS様の持つイメージを具現化。水平ラインを強調した屋根と、道路に面した左側は壁を高く取り、垂直のラインを意匠に。その内側にはゆったりとしたアウトドアリビング(テラス)を作った。アプローチの先に玄関、その奥に趣のある坪庭を設え、訪れる人にサプライズと癒やしを与えている。

インテリア

室内は、白い壁に床のウォルナットの濃いブラウンをポイントカラーに、天井のモールディングや、窓枠なども色調を合わせ、陰影のある落ち着いた空間に仕上げた。南に面した吹き抜けのリビングは、家族で語らう指定席に。「縦にのびる開放感がいいですね。2階も光に満ちて明るいです」「テラスも友人や家族とバーベキューを楽しんだり、リゾート感を味わったり、もう一つのリビングとして使っています」とS様。加えて、こだわりのキッチンはオーダーし、プロ仕様のドイツ製バーベキューグリルやオーブンを設置。S様もたびたび腕を振るうそう。
ご夫妻と2人のお嬢様と4人でお住まいとは思えないほどすっきりされている秘訣を伺うと、「適切な場所に収納をたくさん取っていただいたのがよかった。もちろん、生活感が出るものは出さないように日々気をつけています」と笑顔の奥様。心地よい清々しさと、豊かな時間が流れる上質な住まいだ。

エピソード

玄関に入ると、やわらかな光が降り注ぐ美しい坪庭が目に飛び込んでくる。家で仕事をすることが多く、仕事関係のお客様も多いというS様のライフスタイルを伺い、玄関は土間を広く取った。加えて、S様の希望に合わせ、玄関の奥に靴を脱がずに応対できるビジネス用の応接室も作った。すっきりとしたモダンさとほっと落ち着ける和が調和した空間だ。

VOICE

「家づくりは、どういうイメージの家をつくりたいか、を話し合うことから始まりました。外観や間取りについての希望を伝える合間に、雑談でワインが好きなことなど嗜好や趣味の話もしていたら、設計図にワインセラーが配置されていたり、大胆なアート的なデザインの和室が考えられていたりと、瞬時にこちらの考えをキャッチし、設計図に具現化してくれることに感動しました」とS様。最初のプランから大きな変更なく完成。「心地いい居場所がちりばめられていて、座る場所で見える風景が全然違うところが気に入っています」と、ワインセラーを眺めながらS様の口元がほころんだ。

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