インテリア
玄関ホールに一歩入ると、まず、ゆったりとした奥行きを感じさせる開放感に驚く。シンボルツリーのトネリコが風にそよぐ中庭に面して、大きな窓が連なり室内は気持ちのよい光に満たされる。シンボルツリーにトネリコを選んだのは、落葉樹で下枝が少なく、適度に日陰をつくってくれながら、すっきりと見え、重い印象にならないからだそう。S様ご夫妻が、設計士に依頼したのは、「空間を贅沢に楽しみたい、明るい家にしたい」という大きなコンセプトで、形も素材も設計士のセンスに託された。設計士は、白を基調に、石を貼ったコーナーやアイアンの手すりなどの異素材をミックスし、中庭や天窓からの自然光と照明との光の演出によりモダンでありながらぬくもりを感じる空間の提案で応えた。リビングはホームオフィスも兼ねると伺い、コーディネーターは幅3.6mのミーティングテーブルと椅子をカッシーナにオーダーした。中庭を眺められるダイニングキッチンも、ダイニングテーブルを含めトータルでオーダーし、空間を引き締める黒のペンダントライトがおしゃれな落ち着き感を添えている。