中庭をリビングに取り込む「ロ」の字型の家

約20年前に三井ホームで家を建てたS様ご夫妻。白とダークブラウンでコーディネートされた落ち着いた雰囲気の家で、まだ充分に楽しめる家だったが、お嬢様が独立されたことをきっかけに、「“今”を楽しめる家に建て替えよう」と奥様が希望された。「前の家とは趣の違う家を」と、プレゼン形式を採用。3通りの設計プランから選ばれたのが、この中庭をぐるりと囲む「ロ」の字型の家だ。

エクステリア

白い外壁が青空に美しく映える。質感豊かに職人が塗った白、石材の自然なベージュ、植栽のグリーンが加わり、クールな印象と温かみのどちらも感じる外観だ。ビルトインガレージは、海外で暮らしていたときにご夫妻が「雨の日に濡れずにクルマの出し入れができて、外にあるガレージより格段に楽だった」という経験から取り入れた。玄関へのアプローチはゆるやかなカーブが描かれ、家族や友人をやさしく招き入れる。

インテリア

玄関ホールに一歩入ると、まず、ゆったりとした奥行きを感じさせる開放感に驚く。シンボルツリーのトネリコが風にそよぐ中庭に面して、大きな窓が連なり室内は気持ちのよい光に満たされる。シンボルツリーにトネリコを選んだのは、落葉樹で下枝が少なく、適度に日陰をつくってくれながら、すっきりと見え、重い印象にならないからだそう。S様ご夫妻が、設計士に依頼したのは、「空間を贅沢に楽しみたい、明るい家にしたい」という大きなコンセプトで、形も素材も設計士のセンスに託された。設計士は、白を基調に、石を貼ったコーナーやアイアンの手すりなどの異素材をミックスし、中庭や天窓からの自然光と照明との光の演出によりモダンでありながらぬくもりを感じる空間の提案で応えた。リビングはホームオフィスも兼ねると伺い、コーディネーターは幅3.6mのミーティングテーブルと椅子をカッシーナにオーダーした。中庭を眺められるダイニングキッチンも、ダイニングテーブルを含めトータルでオーダーし、空間を引き締める黒のペンダントライトがおしゃれな落ち着き感を添えている。

エピソード

S様は「この家でほっと一息ビールを飲むのが何より家を建てた醍醐味」と、笑顔で語る。実は家の中に“1杯飲める”場所が沢山あるのだ。ダイニングやリビング、中庭はもちろん、中庭を眺められる2階の浴室から上がった後の1杯は、続きのバルコニーで。植栽も施した癒しのスペースだ。また、2階の寝室から螺旋階段を上ると満天の星を眺められる屋上バルコニーが。一人で、家族で、お客様を迎えて、今日も楽しい語らいの時間が重ねられていく。

VOICE

「今回は、“みんなで一緒に夢が見られる家”を合言葉に、チームで家づくりを完成しました」と、S様ご夫妻。「最初に設計士がプランを、その後にコーディネーターがインテリアをという段取りが一般的だということですが、今回は最初から設計士、コーディネーター、営業担当者と3名がチームとなって、ショールーム巡りも一緒でした」。たとえば、浴槽はジャクソンのショールームに皆で見に行き、その場で相談して決定、設計士がすぐに浴室の設計プランを伝え、コーディネーターはそれに合わせ、小物をイメージして提案した。また、床のタイルを選ぶときには、ご夫妻が大切にされているワンちゃんがすべりにくく、汚れがつきにくいものを実際に試してみながら決めていったことも。「会話の中からアイデアが広がって、どんどん決まっていきました。濃縮した打ち合わせの時間がワクワクして楽しかったです」。と、微笑む奥様。
S様は、「住んでもうすぐ2ヶ月になりますが『豊かな空間は豊かな人生を育む』、それを実感して過ごしています。本当に良い家です。三井ホームにして良かったです」と、語る。そして「十数年後に、またこのチームで家を建てたいです」と、締めくくった。

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