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不動産コラム | 【家を売ることを考え始めたなら】知っておけば安心!不動産売却の注意点

漠然と「家を売りたい」なら、まずは情報収集を始めよう!

漠然と家を売りたいと考え始めたら、まずは売却のおおまかな流れを理解しておくことが大切です。そのうえで、家を売る目的を整理しておきましょう。「もっとよい家に住み替えたい」「住まなくなった古い家を売りたい」「転勤や親の面倒を見るためにすぐに家を売りたい」「ローンの返済に困って家を手放したい」など、家を売る目的はさまざまです。この目的によって、早く売ることを優先させたいのか、高く売ることを優先させたいのかといった優先順位が変わってきます。

相談する夫婦

家を売る場合の基本的な流れと必要なお金は?

家を売るときにはどのような手順で進んでいくのでしょうか?また、売るために必要な費用には、どのようなものがあるのでしょうか?家を売ることを考え始めた人が、まず初めに知っておくべき基本的な知識をご紹介しましょう。

流れ[ 1 ] 事前準備

事前準備では、売却の希望条件を整理したり、ローンの残債を確認したり、必要書類を用意したりします。

流れ[ 2 ] 査定

不動産会社に査定を依頼し、販売価格を決めます。
[ 1 ]~[ 2 ]の目安は、約1~4週間です。

流れ[ 3 ] 販売活動

販売活動では、媒介契約(仲介)する不動産会社の広告を通じて購入希望者を募ります。売主が販売活動で行う主な作業は、購入希望者からの問い合わせの対応や内覧の準備・対応などです。

流れ[ 4 ] 売買契約

購入希望者のなかから買主が決定したら、不動産会社を通じて買主からの購入申込書を受け取ります。購入申込書の内容に問題がないようなら売主、買主、不動産会社が立会い、契約書への記名押印や手付金(前金)の受領など、売買契約を行います。

流れ[ 5 ] 決済・引き渡し

売買契約が締結したら、次は決済と引き渡しです。売買代金の残金を受け取りましょう。また、固定資産税や、マンションの場合は管理費、修繕積立金といった、売却する家に関する金銭の清算を行います。決済完了後、物件を引き渡します。
[ 3 ]~[ 5 ]にかかる期間の目安は、約1~3ヶ月です。

流れ[ 6 ] 確定申告

家や土地などの不動産を売って得た譲渡所得がある場合は、確定申告が必要になります。確定申告を行う時期は、家を売った翌年の2月16日~3月15日の間です。

マンション売却の流れに関する記事はこちら
【マンション売却の流れ】必要な準備や費用、売れるまでにかかる期間は?

家を売るときにかかる費用と税金

家を売るときには、経費や税金などのお金が必要になります。主な費用は下記の通りです。

●売却の費用

仲介手数料 仲介した不動産会社に支払う手数料です。
登記費用 不動産の所有者変更(所有権移転)や住宅ローンの担保(抵当権)を抹消するなど、土地建物について登記を行う費用です。
抵当権とは、住宅ローンを利用して不動産を購入する場合に、返済ができなくなったときのために金融機関が担保として設定する権利のことです。

●税金

印紙税 売買契約書に貼る印紙代です。家の売却価格によって印紙代は異なります。
譲渡所得税 家の売却によって譲渡益が出た場合に課税される税金です。税率は売却した家の所有期間によって異なります。

家を売る前の3つの注意点

家を売るときの流れや必要なお金について理解したところで、実際に売るときに注意すべき点を押さえていきましょう!
家を売る前、家を売るとき、家を売った後に分けてご紹介します。

家の模型とグラフ

相場を調べる

家を売るときには不動産会社に査定をしてもらいますが、事前に自分でも価格の相場を調べておきましょう。その際には、周辺で売り出されている似たような条件の物件を複数調べたり、不動産会社に過去の実績を聞いたりなど、複数のデータから平均値を取っておくとよいです。この数値が、売却価格を決める際の参考にもなりますよ。

不動産会社は複数社から検討する

査定をしてもらう不動産会社は、複数社に依頼しましょう。なぜなら、不動産会社によって得意分野や得意エリアが異なるからです。実績の額にも差が生じるかもしれません。複数の不動産会社を比較して、より信頼できる会社を選びましょう。

不動産会社との媒介契約を検討する

不動産会社と結ぶ媒介契約には3つの種類があるため、どの契約にするかを選びます。媒介契約とは、不動産会社に販売活動や契約の仲介をしてもらう際の契約のこと。

具体的には、「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」があります。売却目的や売却する物件に合わせて決めるのがおすすめです。

媒介契約の種類や違いに関する記事はこちら
一般媒介を選ぶ前に知っておくべき、不動産売却の基本知識を紹介!
任意売却物件とは?住宅ローンを滞納する前に知っておくべき基礎知識

家を売るときの2つの注意点

販売活動を行っている最中に注意すべき点をご紹介します。ここを押さえておくと、売却期間が早まる可能性がありますよ。売却の際のトラブルを回避することにもつながります!

契約書と家の模型

内覧はお客様を招くように対応する

購入希望者に内覧へ来てもらうときには、印象よく対応しましょう。購入希望者は、物件の状態や売主の人柄などを見ています。部屋がきたなかったり、売主の印象が悪かったりすると、物件を買う気持ちが薄れてしまうことがあります。
片付けや掃除を徹底することはもちろん、におい対策にも気を付けて、お客様を招くような気持ちで対応しましょう!

売買契約書の内容を精査する

買主が決まり、取り交わす売買契約書は、隅々までチェックするようにしましょう。売買契約書には、売却する不動産の価格や引き渡しの日程のほかに、買主と相談のうえ決めた内容など細々としたことが記されています。買主と口頭でやりとりした内容が契約書に反映されていないと、双方合意の取り決めが無効になってしまいます。契約前には、細部にわたって売買契約書の内容を精査しておくようにしましょう。

家を売った後の3つの注意点

売買契約が完了するとつい安心してしまいがちですが、その後にも注意すべき点があります。トラブルを避けたり、損をしたりしないためにも、チェックしてくださいね。

計算する女性

引き渡し前にやっておくべきことを怠らない

売買契約が成立した後、売主は物件の引き渡しの前に以下の作業を行う義務があります。

・住宅ローン完済の手続き
・隣家との境界線の確認
・契約時に定められた設備の修復や撤去

これらの作業を行っておかないと、買主とのトラブルにつながる可能性があります。違約金を請求されることもありますので、必ず行うようにしましょう。

引き渡し確認書を作成する

買主に渡す資料は、渡したことを証明できるようにしておきましょう。買主に後から「この書類を渡されていない」といわれないようにするためです。

特別措置を受けるには確定申告を行う

特別控除を受けるためには確定申告を行いましょう。
確定申告をすることで、譲渡所得のうち3000万円を上限に控除を受けることができたり、所有期間10年以上の物件の売却で軽減税率の特例を認められたりします。
このような税金の控除や還付は、確定申告を行わなければ受けられません。必ず行うようにしましょう!

また、特別措置を受けるにはさまざまな要件をクリアしている必要があります。事前に要件を確認しましょう。

相続した家や残債がある家も売却できる?

家を売る前・売るとき・売った後に分けて、注意点をご紹介してきました。ここで、これらの注意点を守っていたらどんな物件でも売却できるのか、で気になる人もいるでしょう。
たとえば、相続した家や住宅ローンの返済がまだ残っている家も、一般的な家と同じように売却できるのでしょうか?先にお伝えすると、家を売ることは可能です。
しかし、ここでも注意したい点があります。

悩む夫婦

相続した家を売る場合の注意点

相続をした家の場合、相続登記をすることで売却ができます。
このとき、土地と建物それぞれに登記が必要になりますので注意しましょう。

また、相続した状況によっては、3000万円の特別控除や物件を10年以上所有していた場合の軽減税率など、何らかの節税対策が行える可能性もあります。相続した家を売る場合は、売却にかかる税金についてもしっかり調べておくことが重要です。

不動産売却の税金に関する記事はこちら
不動産売却にかかる税金はいくら?必要な費用の計算や節税対策をご紹介

ローンが残っている家を売る場合の注意点

ローンが残っている家には抵当権が設定されており、売却することができません。抵当権を抹消するために、一括で残債を返済する必要があります。
このとき、新たにローンを組む場合は「二重ローン」となります。二重ローンは緻密に返済計画を立てないと破綻してしまう可能性があるため注意が必要です。
ローンの返済ができなくなり、やむなく売却する場合は、売却したお金を充てることで抵当権の抹消が可能になります。

家を高く、早く売るコツは?

家を売るときには、できることならより高く、より早く売りたいですよね!そのためにやっておくとよいことをご紹介しましょう。

笑顔の夫婦

信頼できる不動産会社を選ぶ

パートナーとして信頼できる不動産会社を選ぶことは、高く、早く家を売ることにつながりますので、以下のようなことを意識してくださいね。

・売却する物件と似た条件の物件の売却実績があるか
・口コミサイトで「販売能力が高い」と評判か
・担当となるスタッフが親身に話を聞いてくれるか

家の印象をよくする

より高く売るためには家の印象をよくすることが大切です。部屋の片付けはもちろん、備え付けの設備のメンテナンスも行っておきましょう。また、部屋にセンスのよい家具や小物などを並べてモデルルームのように演出する「ホームステージング」も場合によっては有効です。

家の売却で失敗しないためには

家を売りたいと思ったとき、誰もが失敗したくないと考えるもの。そのためには、今回ご紹介した基本的な知識を理解したうえで、売却の段階に応じた注意点を踏まえて行動することが大切です。また、高く早く売るコツも押さえておくと、さらに納得のいく売却ができるでしょう。
家を売ることは、人生でもそう多くは経験しないこと。後悔しないように十分に計画立てて売却を成功させてくださいね!

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