このお城には多くの伝説が残されています。そのひとつが、かの有名な宮本武蔵が登場する妖怪退治。“滝本又三郎”という名前で足軽奉公をしていた宮本武蔵がその卓越した武芸を認められ、姫路城に巣食っていたという妖怪退治の命がおりました。
灯ひとつで妖怪が出るとされていた天守閣へ上がり、3階の階段に差しかかると凄まじい炎と地響き、そして地震が起こります。妖怪が現れたと思い武蔵が腰に差していた太刀に手をかけると、たちまち辺りは静かに。4階でも同じことが起きましたが武蔵は構わず天守をのぼり明け方まで番をしたそうです。やがて眠気に襲われうつらうつらとしていると武蔵を呼ぶ声が。目を開けると美しい姫が現れ、「わたしは姫路城の守り神、刑部明神です。今夜あなたがここに来てくれたおかげで、城に住む妖怪は恐れをなして逃げていきました。褒美としてこの剣を与えましょう」といい、白木の箱に入った郷義弘(ごうのよしひろ)の名刀が残されていたとか。
今でも姫路城天守の最上階には刑部明神を祀る刑部明神があります。
数百年という時を超え、語り継がれる伝説に思いを馳せながら、姫路城を巡る。そんな“大人の社会科見学”へ、あなたも出かけてみませんか?
お菊井戸、宮本武蔵の妖怪退治、榊原騒動など数々の伝説の舞台にもなっている姫路城。いにしえの時代から息づく物語を体感できるアプリ連動のガイドシステムを導入。歴史初心者でも姫路城の魅力を存分に味わえます。
INFORMATION
姫路城
兵庫県姫路市本町68番地
JR姫路駅、山陽姫路駅からは徒歩約20分。