コロナ禍で高まる衛生意識。住まいを衛生的に保つためには?
コロナ禍に直面している現在、感染症予防に向けた、衛生面に関する意識が高まっています。大小様々な情報が溢れている状況の中で、私たちはどのようなことに心がければ良いのでしょうか?今回は住まいの観点から、いますぐに日常生活に取り入れられる衛生面に関するポイントや、住まいでできる工夫についてご紹介します。
感染症を意識した生活のなかでのポイント
2020年2月から、世界的に猛威を振るう新型コロナウイルス。主な感染経路は、呼吸などによる飛沫と濃厚接触と言われています。(※1)外出時はもちろん、自宅で過ごすときもこの2つを防ぐための対策が必要です。厚生労働省が発表している「ご家族に新型コロナウイルス感染が疑われる場合 家庭内でご注意いただきたいこと~8つのポイント~」(※2)では、以下の例が挙げられています。
・部屋を分けましょう
・感染者のお世話はできるだけ限られた方で
・マスクをつけましょう
・こまめに手を洗いましょう
・換気をしましょう
・手で触れる共有部分を消毒しましょう
・汚れたリネン、衣服を洗濯しましょう
・ゴミは密閉して捨てましょう
上記のようなポイントに気を付けて生活をしていくことが大切です。では、部屋や玄関など、住まい全体において衛生面を考えた工夫をすることは可能なのでしょうか。
住宅や間取りそのものを工夫することで衛生的に保つ
(1)空気の流れに配慮した、快適な住まいづくり
換気の大切さは、コロナ禍で多くの人が知りました。リビング・ダイニングなど各部屋から、新鮮な空気を取り入れて、トイレ・洗面所から、効率的な廃棄を行う。三井不動産リフォームでは、こうした住まい全体の空気の流れを作り出す間取りや、給気口・排気ファン設置による計画換気に配慮したリフォームをご提案。
実際に築50年の木造住宅をリフォームした例では、間取りの変更だけでなく、キッチンに吹き抜けをつくり、リビングに地窓を設置し、床面給気口を製作。それにより、既存住宅の性能を大きく改善し、通気性・温度調節・採光に優れた快適な住まいを実現しました。
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(2)玄関からすぐ洗面所へ
手洗いの重要性があらためて注目されています。三井ホームは、玄関から洗面所までが近い間取りや、玄関近くに手洗いコーナーを設置した家を提案。帰宅してすぐに手洗いできるので、共用部分にウイルスが付着するリスクを軽減できます。衛生面に配慮しつつ、お客様の来訪時など、生活シーンも気配りした設計を行っています。
(3)玄関の空間を損なわないコートハンガーの設置
玄関の空間もちょっとした工夫で衛生面に配慮することができます。三井デザインテックが取り扱っている壁に掛けられる収納フックを備えたコートハンガーを活用すれば、帰宅後すぐにコートをかけて消毒を行うなど、衛生面での対策、またインフルエンザや花粉等の対策もしやすいでしょう。間取りを圧迫しないので、手軽に取り入れることができます。
これらの他にも今後新たな衛生面に関する工夫が出てくることも予想されます。例えば、コロンビア大学の研究チームは、遠紫外線C波が新型コロナウイルスを、数分以内に死滅させることに成功したと発表しました。また遠紫外線C波は、人体への影響もないことが、実験で明らかになりつつあります。
今後さらに安全性の評価が進めば、換気や空気の循環が行われる場所に遠紫外線C波の機器を設置することで、きれいな空気の循環を促せるともいいます。機器の実装は将来的な課題ですが、遠紫外線C波がより清潔感のある居住空間を作るのに、一役買ってくれる日がくるかもしれません。
このように、住まいの要素として、衛生面やリモートワークを考慮した間取りや機能に今後注目が集まることも予想されます。
各家庭で衛生的な生活をおくるためにできる暮らしの工夫
住まいの中で暮らす私たち自身も、工夫のしかたはたくさんあります。家庭に潜む感染症リスクをどのように予防していくべきでしょうか。厚生労働省などの資料を参考にご紹介します。
■こまめな手洗いを欠かさない
厚生労働省では、以下のように正しい手の洗い方を図解で載せています。こちらを参考に、外出先からの帰宅、料理をする前後、食事前など。こまめなタイミングで、石鹸・アルコール消毒液による手洗いを行いましょう。
■家庭用塩素系漂白剤で、共用部分を消毒しよう
経済産業省が発表している「ご家庭にある洗剤を使って身近な物の消毒をしましょう」(※3)によると、家庭内の共用部分は、市販の家庭用塩素系漂白剤が有効とされています。使用量は各商品の目安に従い、ドアノブなど気になる場所を拭きます。拭き取った部分は5分程度経った後、水拭きと乾拭きを行うようにしてください。
■トイレ、お風呂、洗面所の消毒
独立行政法人 製品評価技術基盤機構(※4)や経済産業省(※5)の発表によると、次の界面活性剤を含む家庭用洗剤が、新型コロナウイルスの除去に効果的だということが判明しました。
・直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
・アルキルグリコシド
・アルキルアミンオキシド
・塩化ベンザルコニウム
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル
この5種類は、一般的な住宅・家具用洗剤にも使われています。台所回りやトイレ、お風呂など、それぞれの用途に合った住宅・家具用洗剤を使い消毒をしてみてください。
■上手な換気のポイントを心がけよう
厚生労働省(※6)は、次のポイントを意識して換気をすることが大事だと伝えています。
・風の流れができるように、2方向の窓を開ける。
・1回数分程度を目安に、窓を全開にする
・毎時2回以上、換気の回数を確保する
この3点を参考に、お部屋の空気を入れ替えるようにしましょう。
■衣類を常に清潔に保つコツ
厚生労働省が「新しい生活様式」(※7)でも発表している通り、帰宅後はできるだけすぐに着替えることが大切です。脱いだ衣服は洗濯で衛生的に保ちたいですが、コートや上着などは高頻度で洗濯をすることが難しいでしょう。こうした衣類は、玄関を入ってすぐにコート掛け・上着掛けを用意して、家の中に持ち込まない工夫が有効です。すぐそばに消毒液を用意して、帰宅後すぐに吹きかける習慣も作るといいでしょう。
また、2色のハンガーを使い、「使用前」「使用済み」の衣類をすぐ判別できるようにするのもおすすめです。
コロナ禍をきっかけとして人々の衛生面に対する意識に変化が起きています。暮らしの中にちょっとした工夫を取り入れるだけでも、衛生面で効果を発揮することも。さらに、住まい自体の工夫で、より衛生的な環境を実現できます。それぞれの生活に合わせた形で、これからの住まいについて考えてみませんか?
出典:
※1 Centers for Disease Control and Prevention「Aerosol and Surface Distribution of Severe Acute Respiratory Syndrome Coronavirus 2 in Hospital Wards, Wuhan, China, 2020」2020年7月
※2 厚生労働省「ご家族に新型コロナウイルス感染が疑われる場合 家庭内でご注意いただきたいこと~8つのポイント~」2020年3月
※3 経済産業省「ご家庭にある洗剤を使って身近な物の消毒をしましょう」2020年5月
※4 独立行政法人製品評価技術基盤機構「新型コロナウイルスに有効な界面活性剤を公表します。~物品への消毒方法の選択肢が広がります~」2020年5月
※5 経済産業省「新型コロナウイルスに有効な界面活性剤を公表します(第二弾)」2020年5月
※6 厚生労働省「3つの密を避けるための手引き!」
※7 厚生労働省「新しい生活様式」2020年5月
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