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【三宮】関西どこでも良アクセス、買い物便利。海と山に囲まれ暮らしを楽しめる街

兵庫県の中心地として栄える三宮。
地元の方が言う「神戸」は、JR神戸駅の周辺よりも、三宮の街周辺を指すことが多い印象です。

神戸の大丸百貨店の店内標識に「海側/山側」と書いてあって不思議に思ったことを覚えています。海側=南側/山側=北側なんですが、住む人にはこんな表現が当たり前に通るくらい、海と山が両方とも近くに見える街なんですね。

詩人・最果タヒさんの「『好き』の因数分解」の「神戸」のページには「海と山に挟まっている ジャムサンドのジャムみたいな街」と書かれてありました。確かに三宮は海と山にすぐ行けるサイズ感ながら、都会的で独特の文化があります。

海側と山側の両方を歩き、この街の魅力を改めて味わってみることにしました。

【三宮の基本情報】

駅名:神戸新交通ポートアイランド線・神戸市営地下鉄 西神・山手線「三宮」、JR西日本東海道本線「三ノ宮」、阪神電気鉄道本線・阪急電鉄神戸本線・神戸高速線「神戸三宮」
ランドマーク:神戸北野異人館

■大阪まで27分、奈良や京都にも乗り換えなし。神戸空港も18分

ポートアイランド線・JRだけではなく、阪急・阪神・神戸市営地下鉄も利用できる三宮。ちなみにJRだけ駅名に「三ノ宮」と「ノ」が入るのですが、国鉄時代のなごりだそう。いずれ「三宮」に統一されるようです。

JR東海道本線の三宮から大阪までは27分、京都へも新快速で52分。さらに阪神電鉄の神戸三宮からなんば線・環状線・大和路線が一本でつながっており、1時間半以内で奈良方面へも行けます。

関西の主要都市にスムーズに移動できるので、通勤・通学やお出かけに便利ですね。ポートライナーで神戸空港へも18分なので、出張や旅行のときにも嬉しい好アクセス。

地下街「さんちか」で各路線はつながっているので、雨の日の移動も安心です。

地下から、「KOHYO」「イオンスタイル」「いかりスーパー」などスーパーマーケットにも行けます。

ふだんの食料品の買い物は駅近くで済みそうです。

駅前は段階的な再開発の途中で、神戸市によれば2021年春頃に新たな「神戸阪急ビル東館」が完成し、2025年には西日本最大級のバスターミナルもできる予定。これから、さらに移動や買い物がしやすい街になっていきそうですね。

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■山側の坂を登った北野・平野エリアは外国文化が色濃く残る落ち着いた街

JR三宮の北口を出て山側に歩くと、ベーカリーや神戸牛のステーキ店など美味しそうな飲食店が立ち並びます。通りを抜けて、大通りを渡って5分ほど歩くと「生田神社(いくたじんじゃ)」が見えてきました。生田神社は稚日女尊(わかひるめのみこと)が祀られていて、「縁結びのいくたさん」とも呼ばれています。

生田神社のWebサイト(https://ikutajinja.or.jp/history)には、「神戸」の由来に関する以下のような紹介文が。

大同元年(西暦806年)朝廷より当社の為にお供えする家、世話をする家、守る家である神戸(かんべ)44戸を頂いたとあり、この「かんべ」が「こんべ」となり現在の「こうべ」となったと伝わっています。

つまり「神戸」という地名の由来はこの生田神社である説があるそう。
地元の人に親しまれている神社で、結婚式もよく行われ、初詣は多くの人で賑わいます。

生田神社からさらに坂を登っていくと、「神戸北野異人館街」が。明治時代に神戸が開港されて訪日外国人が訪れたとき、居留地として整備されたのが始まりだそう。「風見鶏の館」「萌黄の館」「うろこの家」など有名な建物は見学もできます(有料)。

▲萌黄の館。明治36年(1903年)に建築されたアメリカ総領事ハンターシャープ氏の邸宅

館内にはガイドもあるので、神戸の歴史も辿ることができて休日のレジャーに良いですね。何より山の上からの見晴らしが素敵です。

▲三宮と北野異人館街を象徴する「風見鶏の館」から見下ろした三宮の街

この周辺には居留地時代のなごりでフランス・スイス・インドなどの各国料理の店が多くあります。そういえば日本とドイツを巡る手塚治虫の漫画「アドルフに告ぐ」は北野が舞台になっていて、登場人物がベーカリーやドイツ料理店を営む描写がありました。小さい頃はなにげなく読んでいましたが、背景に描かれた風景がここにあるんだと思うとちょっと感慨深いです。

ちなみに坂を登るのが大変なときは周遊バス「シティー・ループ・バス」が便利です。北野異人館と新神戸駅・元町・中華街のある南京町、旧居留地などを結んでいます。

地元の人によると北野周辺は観光地でもありますが、一本路地を入った生田町のあたりなどは静かな住宅街が広がっているそう。また生田神社より西の商店街トアロードから北に行ったあたりも閑静な住宅地になっています。

こうして見ると三宮の山側は美味しい飲食店が多く賑やかでありながら、落ち着いた暮らしもできる街なんですね。

山側の独特な景色が生まれた背景には、多くの外国文化の影響がありそうです。神戸に洗練された文化が生まれたきっかけの1つは、海が近い港町で外国人が訪れやすかったことと関係があるのかもしれません。次は、三宮の海側を歩いてみます。

■海側は商業ビルや公共施設・公園もあって買い物やレジャーがしやすい空間

JR三ノ宮の南口に戻り、街の海側を歩くことにしました。

駅からすぐの場所に「神戸阪急(旧そごう)・神戸マルイ・ミント神戸」など商業ビルが多いので、衣料品・雑貨など、様々な買い物が楽しめます。ポートライナーか直通のバスに乗ればIKEA神戸に買い出しもできるので、引越し後の買い足しや日用品の補充にも便利ですね。

駅から3分ほどの「三宮センター街」はいつも人で賑わっていて、100円均一ショップや飲食店の他、家電量販店なども揃っています。

センター街から西の神戸・元町方面にかけては「フェリシモ」や「ファミリア」といった、神戸発のブランドの本社や店舗があります。どちらもアパレルや生活を便利にするグッズを作り発信し続けています。

駅からまっすぐ5分ほど海側に歩くと左手に神戸市役所が見えてきました。駅直結で住民票などをすぐに申請できる窓口もあるので、会社や買い物の行き帰りの際に用事が済ませられそう。

市役所からさらに2分ほど南に行くと「東遊園地」があります。ここは1995年から毎年12月に行われている、阪神大震災の慰霊と復興を願うイルミネーション・祭典「神戸ルミナリエ」が開催されることで有名です。

土日にはいろんな産地の農家さんや飲食店がお店を出す「FARMERS MARKET(ファーマーズマーケット)」などのイベントも開催されています。芝生が広がっているので、親子連れやカップル、お一人でもゆっくり過ごせる空間です。

東遊園地からさらに海側、港の見える方面まで向かうと、高速道路の下に「みなとのもり公園」が。バスケットボールやランニングをする人の姿をよく見ます。

▲みなとのもり公園

海側には行政機関や商業ビル・商店街もあって便利ながらも、東遊園地など緑の多い広い空間もあるので、落ち着いた時間を過ごすこともできそうです。

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■週末はカレー店巡りで奈良へ。アクセスが良く、適度に都会でゆったりした街

神戸市役所から東に10分ほど行った御幸(みゆき)通や磯上(いそがみ)通周辺には新しいマンションが立ち並び、静かな雰囲気。その中に佇むカレー店「Satonaka(サトナカ)」の店主・井上さんに三宮の街についてお話を伺いました。

――三宮でお店を開かれてどのぐらいになるんですか?
「8年前に開店しました。はじめはフランス料理店に勤めていたんですが、いろいろあってセレクトショップのBEAMSで20年ぐらい働いていました。カレーはルーを作るのが好きで、たまたま興味で買った本がインドカレーの本で、スパイスから調合していくのが楽しそうだなと。それでハマっていった感じです」

▲チキンカレー(マイルド)に味玉のせ。マイルドは辛さ控えめでフルーティな甘味もあって美味しかった

――フレンチからBEAMS、カレー店という流れが興味深いです。
「昔から、リタイアした後に好きな飲食店をやれればいいかなとは思ってたんですけど……父親が亡くなったときに“人生そんなに長くないからやりたいことやっておこう“と。それでBEAMSを退社して、今の店を始めました」

――そんな経緯があったんですね。お店の場所を三宮にした理由はなんだったんですか?
「九州から出てきて、神戸にずっと住んでいて土地勘があったんです。ただ店舗探しは難しくて、いろいろ探しました。1人でやりたかったんですがなかなか小さいハコがなくて。飲食店は大きいお店が多いんですね。4か月かけて今のところに決めました」

――三宮の街の印象はいかがですか?
「住みやすい街ですね。適度に都会だけどごちゃごちゃしてないし、繁華街を少し離れると夜でも静かでゆったりとした雰囲気があります。隣の駅、春日野道の『大安亭市場(おおやすていいちば)』も自転車で行ける距離です。電車でのアクセスが良いのも好きなところです。関西の主要な駅には一本で行けますからね。休みの日はカレー店巡りをすることが多くてこの間も奈良のカレー店に行ったんですが、これも阪神三宮から一本で行けます。お店の周りにも新しいマンションが建ってきていて、今度もどんどん住みやすい街になっていくと思います」

■適度なサイズ感と便利さもあって、落ち着いた暮らしを楽しめる街

今回三宮の街を歩いてみて改めて感じたのは「この街にしかない独特の文化がある」ということ。海と山に囲まれ、いろんな文化背景を持つ人が交流してきたからこそ、今の三宮独特の街と文化が育まれてきたんだなと思いました。

商業ビルや公共施設もあって関西の主要都市へのアクセスも抜群ながら、一日で街をざっくり回ることができる適度なサイズ感。チェーン店もあって便利さもありますが、神戸ならではのブランドやお店があって、オシャレで落ち着いた暮らしを楽しめる街です。

ポートライナー沿線で住まいをお探しの方は、一度三宮の街を歩いてみてはいかがでしょうか。

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