Relife mode

【天王寺】あらゆる世代が楽しく過ごせる包容力。便利さがギュッと詰まった住みよい街

大阪の繁華街と言えば、梅田周辺の「キタ」、道頓堀・難波周辺の「ミナミ」。
それに次ぐのが今回ご紹介する、「天王寺・阿倍野」エリアです。2014年にオープンした「あべのハルカス」は、高さ日本一(300m)のビルとして有名になりました。

駅周辺には商業ビルがたくさんあり、天王寺公園、天王寺動物園など、一人でも家族でも楽しく過ごせるスポットが豊富。病院も多く、文教地区でもあるので子育てもしやすい街のよう。死角のない素晴らしい街のようにみえますが、実情はどうなのでしょうか?
街を歩き地元の方にお話を聞き、「天王寺・阿倍野」エリアの住みやすさを調べてみました。

【天王寺駅の基本情報】

駅名:JR関西本線(大和路線)・大阪環状線・阪和線「天王寺」
近隣に通っている路線:大阪メトロ谷町線・御堂筋線「天王寺」「阿倍野」、 近畿日本鉄道南大阪線・吉野線「大阪阿倍野橋」、 阪堺電気軌道上町線「天王寺駅前」「阿倍野」
ランドマーク:あべのハルカス、天王寺公園

■キタ(大阪駅・梅田)まで15分、ミナミ(難波)まで6分。豊富な路線とバスが織りなす魅力的なアクセス

JRだけでなく、大阪メトロ御堂筋線・谷町線と路面電車の阪堺電気軌道が使える天王寺駅。
近鉄バス・大阪シティバスなど十数のバスの路線が利用できるのも便利。関東・東北・九州などへの高速バスも通っているので、遠方への出張などにも良いですね。

大阪(梅田周辺)に15分、なんばにも6分とキタにもミナミにもすぐ出られるのが魅力。徒歩3、4分の近鉄阿倍野駅も使えるので、大阪の主要駅だけでなく奈良方面にもアクセスしやすいです。通勤やお出かけにとても便利ですし、万が一どれかの路線の運行が遅れても、あまり焦らずに済みそうです。

■商業ビル・スーパー、病院が充実。買い物から急病まで対応する駅周辺

こちらは、JR天王寺駅直結の「天王寺MIO(ミオ)」。アパレルショップ・レストラン・園芸品店・クリーニング店・雑貨店・郵便局などが入っています。ショップだけでなく、郵便局などの生活に不可欠な施設が入居しているのはうれしいポイント。

南側の近鉄方面に歩くと、書店やカフェ、レディス・メンズの有名ブランドが入るファッションビル「Hoop(フープ)」が。

地下1階には飲食店街「HoopDiningCourt(フープダイニングコート)」が広がります。

お昼は「HoopDiningCourt(フープダイニングコート)」で人気のお店、「ラーメン家 みつ葉 あべの出張所」の塩チャーシューメンをいただきました。
濃厚なスープを泡立たせたクリーミーな「泡系ラーメン」で、奈良の本店は連日大行列だそう。今まで食べたラーメンの中でも3本の指に入るぐらい美味しかったです。

この他、フードコートにはハンバーガーショップ・カフェ・パンケーキ店・肉バルなどが入っています。商業施設以外でも駅前には飲食店が豊富。外食選びで困ることはなさそうです。

Hoop(フープ)から少し南に歩くと、こちらもファッションビルの「and」が。
マリメッコなどの海外ブランドに加え、ロフトやスーパーの成城石井も入っています。「Hoop」と「and」に行けば、最寄り駅で買い物も済みそう。

「and」と「あべの筋」を挟んで反対の東側には「あべのキューズモール」がありました。イトーヨーカドーやアカチャンホンポなども入っている大きなショッピングモール。幅広い年代の日用品が揃えられます。

この他にも天王寺駅周辺には複数のスーパーマーケットがあります。さらに地元の方にお話を聞くと病院が充実しているとのこと。大きい病院としては「JR大阪鉄道病院」と「大阪市立大学医学部附属病院」

▲大阪市立大学医学部附属病院

さらに天王寺から西側に5分ほど歩いたエリアには歯科、耳鼻科などいろいろなクリニックが集まっていました。駅周辺でこれだけ病院があるのは、通勤・退勤時などにも通いやすく、便利ですね。
「子どもの急な高熱の際や、遠くまでの移動が困難な高齢者の方にも安心」と地元の方が話されていました。

⇒天王寺駅周辺の物件一覧をみる

■あべのハルカス・天王寺公園・動物園…一人でも家族でも楽しめる空間がたくさん

天王寺周辺にそびえ立つ「あべのハルカス」
地上300mの高さとあって、どこを歩いても目に入ります。

天王寺・阿倍野エリアを紹介するうえで、このスポットを素通りするわけにはいきません。
近鉄百貨店2階の専用エレベーターに乗って「あべのハルカス」にある展望台「ハルカス300」に向かいました。展望台は58~60階が吹き抜けになっており、ベンチに座って大阪の街を眺められます。

当日はカップルや子ども連れだけでなく、高齢者や男性・女性お一人で、など幅広い層が来られていました。気分転換やデートに、子どもとの社会科見学やレジャーにと、さまざまな用途に合致しそう。

▲天王寺駅の北西側エリア。右下が「天王寺公園」

あべのハルカスを下りて、先程天空から眺めていた「天王寺公園」へやってきました。天王寺公園の中には「天王寺動物園」「慶沢園」「大阪市立美術館」があります。

公園のエントランスエリアは「てんしば」と呼ばれていて、ピクニックができる芝生、フットサルコート・レストラン・グッズショップ・子どもの遊具施設などが集まっています。

印象的だったのは、「てんしば」も「あべのハルカス」と同じで幅広い世代がのんびりできる空間だったこと。
ピクニックする親子やフットサルを楽しむ学生たち、散歩する高齢のご夫婦などが思い思いの時間を過ごされていました。

⇒天王寺駅周辺の物件一覧をみる

■「この街の利便性と豊かさは地元のみなさんが作ったものなんです」

取材の最後に、天王寺駅から徒歩2分の距離にある「西光寺(さいこうじ)」の住職、秦卓宏(はた たかひろ)さんにお話を伺いました。

秦さんは、アメリカの大学に行かれたり、一般企業の他、客室乗務員として働かれたり、豊富な経験をお持ちの方。小さい頃からこの街の変化を見守られ、今も僧侶として街に住む方とお話をされています。どうやって天王寺の街ができてきたのか、詳しくお聞きしました。

▲1604年頃に建立された記録がある西光寺。今は移転し、コンクリート打ちっぱなしのモダンな建物の中に本堂がある

――賑やかな街にお寺があることを興味深く感じました。昔からこの街に建っていたのですか?
「もともとは大阪の東区博労町(現在の中央区)にあったんです。御堂筋を広げるときに、うちの寺もその流れで天王寺の周辺に移ったんです。天王寺公園の辺りには昔、住友財閥のお屋敷があったんですね。そしてこの松崎町には豪族阿部氏の氏寺の阿部寺があったと言われています」

▲美しい本堂。脇に見える彫刻は、永平寺を手掛けた彫刻家によるもの

――どういう経緯で商業施設や飲食店が増えていったんでしょうか?
「私が小さかった40年ほど前は、当時『ステーションプラザてんのうじ』と呼ばれていた駅ビルや近鉄百貨店ぐらいしか天王寺駅前に大きなビルはありませんでした。それが近鉄さんやこの街のお店、自治会の方など地元のみなさんが街の賑わいを作ってこられたのが大きいと思います。文教地区でもありますし、『Hoop』さんや『and』さんなど、明るいイメージの若者向けのビルや『あべのハルカス』『てんしば』『あべのキューズモール』もできて、外から来られる方も増えてきました」

――ご住職が考える、天王寺の街の良さはなんでしょうか?
「街として、コンパクトに住みやすい環境が整っているところでしょうか。駅周辺には商業施設や病院が多くあります。高齢の方も住みやすいとよく言われますね。天王寺高校など、校区も良いと評価され、ファミリー層がたくさん移ってきているようです

▲大人から子どもまで来てもらえるようにと、大晦日は20時頃から除夜の鐘を鳴らすそう。「近隣のお子さんの成長も見られてうれしい」と秦さんはお話されていました

――西光寺さんに来られる方など、天王寺に住む人はどんな印象でしょうか?
「この天王寺の周辺には古くからおられる方と、新しく来られた方が一緒に住んでおられます。街全体にアットホームな雰囲気を感じます。街のみなさんは清掃活動や年末の夜回りなど、主体的に取り組んでおられます。便利ですし、とても暮らしやすい街だと思います」

■住民が生み出した「利便性と豊かさ」

どこにでも行きやすいアクセスの良さと、駅周辺だけでも買い物や通院などが済ませられる便利さ。天王寺は両方がある街だと取材を通して分かりました。

正直、取材前は賑やかな街という印象しかありませんでした。しかしご住職のお話の通り、必要な機能がコンパクトに集まっているうえ、いろんな世代がさまざまな目的で過ごせる公園など、「暮らしを豊かにするための仕掛けがたくさん用意されている」と感じました。

そんな「便利で心安らぐ豊かな街」を作り上げたのは、他でもないこの街で暮らす住民の方々。街の良さも悪さも理解している住民が、「より良い暮らしのために街を変化させていったのだ」と考えると、暮らしやすさにも納得できます。

JR関西本線、大阪メトロ谷町線・御堂筋線近辺でお住まいをお探しの方は、一度阿倍野に訪れてみてはいかがでしょうか。

⇒天王寺駅周辺の物件一覧をみる

記事を探す

読んで発見
すまいのヒント

読んで楽しい
くらしのコラム